二次創作
未確認惑星探査隊 【fw】
学校に課題を忘れてきた。
まずいまずい、と声をあげ
自分を急かしながら
自転車をこぐ速度を上げる。
なんで自転車通学なんだ。
控えめに言って死んでほしい。
現代には電車という素晴らしく
便利すぎる公共機関があるのに
なぜ一世代前の移動をしている?
そんなくだらんことを
しかめっ面で考えて、
ぼーっとしていたバチが
当たったらしい。
ドン、とナニカにぶつかる音と
飛び散るお相手の荷物。
まず一番に感じたのは
転げた衝撃の痛み、で。
そのあとすぐ、目の前の光景に
やっば、と冷や汗を流した。
「い、った...」
おろおろ慌てていたら
唸るような低い声がして
びく、と肩をすくめる。
『えっあ、ごめんなさい本当に前見てなくて』
『その、なんてお詫びしたら良いか』
頭が真っ白のまま
バクバクと激しく脈打つ心臓と
咄嗟に飛び出た言葉。
お相手は痛い、と言ったきり
俯いたままで、私から
その表情は見えない。
訪れたひたすら気まずい沈黙に
ただ目を泳がせていると、
ふ、と吹き出す声が聞こえた。
「気にしなくていいけど、さ」
「君律儀そうだから一応連絡先交換しておく?」
ゆっくり立ち上がりながら
薄い笑みを口元に浮かばせた彼は
私の返事を待っている。
『ア、じゃあそれでお願いシマス』
二つ返事で了承すると
すでに準備済みだったのか
差し出してきたLINEのQR。
星川さんが好きそう、と
その顔に気を取られつつも
たどたどしく読み込んで。
黛、と表示されたユーザーに
しばらく固まった。
「美味しいご飯期待してるね」
「●●さん」
『あ〜...元気そうでなりよりけりです』
「古文苦手じゃなかった?」
変な冗談を飛ばす
”お兄さん”から逃げるように
自転車を走らせた。
最悪、なんて顔をこわばらせて。
まずいまずい、と声をあげ
自分を急かしながら
自転車をこぐ速度を上げる。
なんで自転車通学なんだ。
控えめに言って死んでほしい。
現代には電車という素晴らしく
便利すぎる公共機関があるのに
なぜ一世代前の移動をしている?
そんなくだらんことを
しかめっ面で考えて、
ぼーっとしていたバチが
当たったらしい。
ドン、とナニカにぶつかる音と
飛び散るお相手の荷物。
まず一番に感じたのは
転げた衝撃の痛み、で。
そのあとすぐ、目の前の光景に
やっば、と冷や汗を流した。
「い、った...」
おろおろ慌てていたら
唸るような低い声がして
びく、と肩をすくめる。
『えっあ、ごめんなさい本当に前見てなくて』
『その、なんてお詫びしたら良いか』
頭が真っ白のまま
バクバクと激しく脈打つ心臓と
咄嗟に飛び出た言葉。
お相手は痛い、と言ったきり
俯いたままで、私から
その表情は見えない。
訪れたひたすら気まずい沈黙に
ただ目を泳がせていると、
ふ、と吹き出す声が聞こえた。
「気にしなくていいけど、さ」
「君律儀そうだから一応連絡先交換しておく?」
ゆっくり立ち上がりながら
薄い笑みを口元に浮かばせた彼は
私の返事を待っている。
『ア、じゃあそれでお願いシマス』
二つ返事で了承すると
すでに準備済みだったのか
差し出してきたLINEのQR。
星川さんが好きそう、と
その顔に気を取られつつも
たどたどしく読み込んで。
黛、と表示されたユーザーに
しばらく固まった。
「美味しいご飯期待してるね」
「●●さん」
『あ〜...元気そうでなりよりけりです』
「古文苦手じゃなかった?」
変な冗談を飛ばす
”お兄さん”から逃げるように
自転車を走らせた。
最悪、なんて顔をこわばらせて。