二次創作
デュエル・マスターズWIN IF ウィンとイッサの闇
その日の仕事が終わったあと、イッサは前と同じ、学生寮の裏手に向かった。すでにウィンが待っていた。ニヤニヤと待ちきれないというように、こちらをじっと見つめている。
(前置きはいらないな)
イッサは、得た情報を話し始めた。
学園内で、闇文明特集のパックを買うことは、まず無理であること。
先生たちが回収して、学園の裏手に放置していること。
なぜか、自然文明使いのファルゴのクラブメンバーが、わざわざ学園の裏手で、闇文明パックをこっそり持ち去っていること。
それらを聞いたウィンは、これは面白いことを聞いた、とまた怪しげな笑みを浮かべる。
「……面白い。なぁ、詳しい場所は分かってるんだろ? 今からそこに案内してよ」
「もちろんだ、監視カメラに触れないルートも把握済みだ」
二人は連れ立って、学園の裏手に行った。
「うひょー、どれもこれも、今じゃなかなかお目にかかれないレアなパックばっかりだ! これ、持ってっていいんだよな!」
現場についたウィンは、さっそうと目を輝かせた。さっきまでの怪しげな雰囲気はどこへ行ったのか、早速パックをあさり始めた。
「……闇の一面だけではないんだな。まぁ、今じゃ買えないパックとくれば、デュエリストなら誰でも目を輝かせるか」
イッサは壁にもたれかかって、その様子を、なにか微笑ましいものを見るような目で眺めるのだった。
そんな時、
「うわ、まじ〜?」
「先こされちゃった!?」
「え、すれ違ったっけ??」
例の、チアガールズがやってきた。
ウィンはそれに気づくと、すぐに、デュエマバカらしさを引っ込めた。少し恥ずかしそうな表情をしていて、イッサは吹き出しそうになってしまった。
「んん゙っ、えっと、三人とも、どうしたの? ここにあるのって、闇文明のパクばっかりだよ?」
ウィンは、少し咳払いをしながら情報を引き出そうと、チア三人組に話しかけた。彼女らは、一応は自然文明使いのはずだ。
いきなり、もっともな質問をされた三人は恐らく、あらかじめ考えておいたのだろう言い訳をした。
「あぁ〜、ファルゴ様に、闇文明のカードについて調べろって言われてて〜(棒)」
「そうそう〜、斬札ウィンに対抗するとか言って〜(棒)」
その、あからさまな嘘、見抜けないほど二人は馬鹿じゃない。イッサは真面目な表情になり、冷静に三人の言い訳を聞いている。ウィンはと言うと、あからさますぎて、半分呆れている。
「な、なんでそんな呆れ顔なのよ、ほんとよ!」
「本当なら本人に対していっちゃダメでしょ」
「あ、いや、その……」
ウィンは、さらに呆れて、また最もなことを言う。
このままでは埒が明かない、そう判断したイッサは少し前に出た。
「ファルゴに命じられてと言ったな。なら、本人に確認してもいいよな?」
「!? あ、いや、それはちょっと……え、待って!! やめて!」
イッサはスマホを手に取ると操作をするふりをした。途端にチアガールズが慌てだしたため、ウィンがその隙に漬け込む。
「なんでそんなに慌てるんだよw ”本当”のことなんだろ?」
「あぁぁぁあぁ! 話すから! 話すからやめて〜!」
ウィンが、半分脅しにかかると、とうとう白状すると言い出した。
「イッサ」
「あぁ」
その短いやり取りだけで、イッサはスマホをポケットにしまい込んだ。
(前置きはいらないな)
イッサは、得た情報を話し始めた。
学園内で、闇文明特集のパックを買うことは、まず無理であること。
先生たちが回収して、学園の裏手に放置していること。
なぜか、自然文明使いのファルゴのクラブメンバーが、わざわざ学園の裏手で、闇文明パックをこっそり持ち去っていること。
それらを聞いたウィンは、これは面白いことを聞いた、とまた怪しげな笑みを浮かべる。
「……面白い。なぁ、詳しい場所は分かってるんだろ? 今からそこに案内してよ」
「もちろんだ、監視カメラに触れないルートも把握済みだ」
二人は連れ立って、学園の裏手に行った。
「うひょー、どれもこれも、今じゃなかなかお目にかかれないレアなパックばっかりだ! これ、持ってっていいんだよな!」
現場についたウィンは、さっそうと目を輝かせた。さっきまでの怪しげな雰囲気はどこへ行ったのか、早速パックをあさり始めた。
「……闇の一面だけではないんだな。まぁ、今じゃ買えないパックとくれば、デュエリストなら誰でも目を輝かせるか」
イッサは壁にもたれかかって、その様子を、なにか微笑ましいものを見るような目で眺めるのだった。
そんな時、
「うわ、まじ〜?」
「先こされちゃった!?」
「え、すれ違ったっけ??」
例の、チアガールズがやってきた。
ウィンはそれに気づくと、すぐに、デュエマバカらしさを引っ込めた。少し恥ずかしそうな表情をしていて、イッサは吹き出しそうになってしまった。
「んん゙っ、えっと、三人とも、どうしたの? ここにあるのって、闇文明のパクばっかりだよ?」
ウィンは、少し咳払いをしながら情報を引き出そうと、チア三人組に話しかけた。彼女らは、一応は自然文明使いのはずだ。
いきなり、もっともな質問をされた三人は恐らく、あらかじめ考えておいたのだろう言い訳をした。
「あぁ〜、ファルゴ様に、闇文明のカードについて調べろって言われてて〜(棒)」
「そうそう〜、斬札ウィンに対抗するとか言って〜(棒)」
その、あからさまな嘘、見抜けないほど二人は馬鹿じゃない。イッサは真面目な表情になり、冷静に三人の言い訳を聞いている。ウィンはと言うと、あからさますぎて、半分呆れている。
「な、なんでそんな呆れ顔なのよ、ほんとよ!」
「本当なら本人に対していっちゃダメでしょ」
「あ、いや、その……」
ウィンは、さらに呆れて、また最もなことを言う。
このままでは埒が明かない、そう判断したイッサは少し前に出た。
「ファルゴに命じられてと言ったな。なら、本人に確認してもいいよな?」
「!? あ、いや、それはちょっと……え、待って!! やめて!」
イッサはスマホを手に取ると操作をするふりをした。途端にチアガールズが慌てだしたため、ウィンがその隙に漬け込む。
「なんでそんなに慌てるんだよw ”本当”のことなんだろ?」
「あぁぁぁあぁ! 話すから! 話すからやめて〜!」
ウィンが、半分脅しにかかると、とうとう白状すると言い出した。
「イッサ」
「あぁ」
その短いやり取りだけで、イッサはスマホをポケットにしまい込んだ。