after heaven
気づいたら知らない部屋にいた俺とテンは、知らない女に話しかけられていた。
「嗚呼、自己紹介がまだだったね。妾はルド。まぁ、『時計仕掛けの魔女』の方が分かりやすいかな?君らが緑翔にここで働けって言われた子らだよね。」
俺とテンは突然知らない女に話しかけられびっくりしていた。
「僕はテン、こっちのヘナチョコな奴が僕の主。よろしくね。ルドさん!!」
テンは愛嬌たっぷりにそう言った。こいつ、ナチュラルに俺の事ディスってきやがったぞ。
「……はい。こいつの言った通り、オッチョコチョイで行動神の塊なテンの主です。」
「オッチョコチョイとはなんだー!?やんのか?」
俺とテンが取っ組み合いの喧嘩をしかけたその時、ルドの声が響いた。
「ストップ」
その言葉を聞いた途端、俺とテンは石になったかのように体を動かせなくなった。
「嗚呼、失礼。つい何時もの癖で妾の固有魔法使っちまった。」
「もう、メッチャ驚いたんだからね!!」
本当コイツコミュ力だけは高いな。
「そんで、仕事についてなんだが……」
「どんな仕事?まぁどんな仕事でもこの僕と主なら不可能なんてないけどね!」
「時計守をしてもらうよ。最近は時計に入る不届き者も多くなったし、妾1人では守りきれないんだ。」
「りょーかい!!てかその時計ってどこ?」
「そこまでは妾が連れて行くよ。さぁ、コレに乗りな。」
そう言って魔女が持ってきた物は3人乗りのホウキの様なものだった。ホウキで言う履く部分に、ジェットエンジンのようなものが付いている。
「これは妾が開発したホウキだよ。」
「ルドさんすっごーい!早く早く、主も乗ろ?」
「お、おう……」
「それじゃあ飛ぶよ、しっかり掴まってて。」
「うわぁーっ!」
物凄いスピードで上昇し、俺達はあっという間に時計塔のドアの前に辿り着いた。
「じゃ、降りたい時はこの電話に向かって言ってね。」
「あと、侵入者撃退用の銃。あんまり使うことないと思うけどね。」
「ありがと!じゃあお仕事頑張りマース!」
「ふふふ、元気のいい堕天使だね。」
そう言ってルドは地上に戻ってしまった。
「時計守って言われたって、こんな高いとこ、誰も来ないでしょ。」
テンはつまらなさそうに欠伸をしながら言った。
その時、大きな音とともに、時計塔の窓ガラスを割ってドラゴンのようなロボットが入ってきた。
「ギギ……トケイトウ……コア……ウバウ!」
そう言ってロボットは、時計塔の中に入って来た。
「そうはさせるか!」
俺は咄嗟にそう叫び、銃を構えた。
「バンッ!」
と大きな音が鳴り響き、ロボットは動きを止めた。
「主、ナイス!」
すかさずテンは壁に掛けられた電話機に手を伸ばし、ルドに電話した。
「やっほ〜!こちらテン!さっき変なロボが来たから取り敢えず撃っといたよ!」
『嗚呼、それはごくろう。ロボを回収しに行くからそっちに行くよ。君らも降りてきて。』
「了解!じゃあ切るねっ」
そう言ってテンは通話を終えた。
「じゃ、主。掴まってて!」
テンは俺の手を引いて時計塔の外に出た。そして突然俺を羽交い締めにした。
「ちょっ……なにするんだよ!」
「誰かと飛ぶにはこうするしかないの!」
テンはそう言って時計塔から飛び降りた。
「ちょっ……うわぁ!」
俺は驚いて気絶しそうになったが、
「大丈夫だって……ほら!」
テンはそう言って翼を開き、魔女の家の前に着地した。
「おっ、自分達で降りてきたんだ。じゃあ妾はロボを回収しに行くから、家の中で寛いでて。」
「わかった!」
そう言って俺とテンは家の中に入った。
ハッキリ言って家の中は魔女らしくなかった。
どちらかというと研究者のラボに無理やり住んでます、みたいな感じ。
「寛いどけって、ソファーどこにもないよ?」
テンはそう言い、部屋を探し回っていた。
「あ!このドアだ!」
と言ってドアの向こうに行ってしまった。
「勝手に人の部屋入るなって教わってこなかったのか?まったく……」
そう言いながらも俺は部屋に入ったが、ドアを開けた向こうは想像以上に家だった。もちろん、ソファーもある。
「じゃあここで寛いでよーっと!」
そう言ってテンはソファーに飛び込んだ。
すると、暫くしてルドが帰ってきた。
「もうこんな時間だし、お昼にしよう。作るから、ちょっと待ってて」
「え!?やったー!」
少し経って、ルドがサンドイッチを運んできた。
「はい。食べてちょっと休憩したら、時計塔に戻ってね。」
「ありがとう!いただきまーす!」
と言ってテンは食べ始めた。俺も早く食べよう。
食事を終えた俺たちは、休憩がてら、ルドに質問してみる事にした。
「侵入者撃退用の銃って、どんなものなんですか?」
「んーとね、銃は何の変哲もないんだけど、弾丸に『撃たれたものの動きを止める』っていう妾の固有魔法の応用をしてるだけだよ。」
「ありがとうございます。じゃあ仕事に戻ります。」
「行ってらっしゃい。」
俺たちはテンの翼で時計塔に戻った。
時計塔に戻ったテンは、
「ねぇねぇ。こっちの部屋に行ってみようよー!」
と言って奥の部屋に入ってしまった。仕方ない。俺も部屋に入ろう。
部屋は埃をかぶった高い本棚と長い間誰にも使われていないであろう木の椅子があった。早速テンは数ある本の中から1冊手に取り、読み始めた。
『この世界には、もともと5人の造られた魔女がいた。最も優れていた魔女は、時計仕掛けの魔女。ルドというが、今は行方不明になっている。』
「これって、どういう事?」
テンが疑問に思った後すぐに、ルドが部屋に入ってきた。
「やっぱり、知ってしまったんだね。」
「嗚呼、自己紹介がまだだったね。妾はルド。まぁ、『時計仕掛けの魔女』の方が分かりやすいかな?君らが緑翔にここで働けって言われた子らだよね。」
俺とテンは突然知らない女に話しかけられびっくりしていた。
「僕はテン、こっちのヘナチョコな奴が僕の主。よろしくね。ルドさん!!」
テンは愛嬌たっぷりにそう言った。こいつ、ナチュラルに俺の事ディスってきやがったぞ。
「……はい。こいつの言った通り、オッチョコチョイで行動神の塊なテンの主です。」
「オッチョコチョイとはなんだー!?やんのか?」
俺とテンが取っ組み合いの喧嘩をしかけたその時、ルドの声が響いた。
「ストップ」
その言葉を聞いた途端、俺とテンは石になったかのように体を動かせなくなった。
「嗚呼、失礼。つい何時もの癖で妾の固有魔法使っちまった。」
「もう、メッチャ驚いたんだからね!!」
本当コイツコミュ力だけは高いな。
「そんで、仕事についてなんだが……」
「どんな仕事?まぁどんな仕事でもこの僕と主なら不可能なんてないけどね!」
「時計守をしてもらうよ。最近は時計に入る不届き者も多くなったし、妾1人では守りきれないんだ。」
「りょーかい!!てかその時計ってどこ?」
「そこまでは妾が連れて行くよ。さぁ、コレに乗りな。」
そう言って魔女が持ってきた物は3人乗りのホウキの様なものだった。ホウキで言う履く部分に、ジェットエンジンのようなものが付いている。
「これは妾が開発したホウキだよ。」
「ルドさんすっごーい!早く早く、主も乗ろ?」
「お、おう……」
「それじゃあ飛ぶよ、しっかり掴まってて。」
「うわぁーっ!」
物凄いスピードで上昇し、俺達はあっという間に時計塔のドアの前に辿り着いた。
「じゃ、降りたい時はこの電話に向かって言ってね。」
「あと、侵入者撃退用の銃。あんまり使うことないと思うけどね。」
「ありがと!じゃあお仕事頑張りマース!」
「ふふふ、元気のいい堕天使だね。」
そう言ってルドは地上に戻ってしまった。
「時計守って言われたって、こんな高いとこ、誰も来ないでしょ。」
テンはつまらなさそうに欠伸をしながら言った。
その時、大きな音とともに、時計塔の窓ガラスを割ってドラゴンのようなロボットが入ってきた。
「ギギ……トケイトウ……コア……ウバウ!」
そう言ってロボットは、時計塔の中に入って来た。
「そうはさせるか!」
俺は咄嗟にそう叫び、銃を構えた。
「バンッ!」
と大きな音が鳴り響き、ロボットは動きを止めた。
「主、ナイス!」
すかさずテンは壁に掛けられた電話機に手を伸ばし、ルドに電話した。
「やっほ〜!こちらテン!さっき変なロボが来たから取り敢えず撃っといたよ!」
『嗚呼、それはごくろう。ロボを回収しに行くからそっちに行くよ。君らも降りてきて。』
「了解!じゃあ切るねっ」
そう言ってテンは通話を終えた。
「じゃ、主。掴まってて!」
テンは俺の手を引いて時計塔の外に出た。そして突然俺を羽交い締めにした。
「ちょっ……なにするんだよ!」
「誰かと飛ぶにはこうするしかないの!」
テンはそう言って時計塔から飛び降りた。
「ちょっ……うわぁ!」
俺は驚いて気絶しそうになったが、
「大丈夫だって……ほら!」
テンはそう言って翼を開き、魔女の家の前に着地した。
「おっ、自分達で降りてきたんだ。じゃあ妾はロボを回収しに行くから、家の中で寛いでて。」
「わかった!」
そう言って俺とテンは家の中に入った。
ハッキリ言って家の中は魔女らしくなかった。
どちらかというと研究者のラボに無理やり住んでます、みたいな感じ。
「寛いどけって、ソファーどこにもないよ?」
テンはそう言い、部屋を探し回っていた。
「あ!このドアだ!」
と言ってドアの向こうに行ってしまった。
「勝手に人の部屋入るなって教わってこなかったのか?まったく……」
そう言いながらも俺は部屋に入ったが、ドアを開けた向こうは想像以上に家だった。もちろん、ソファーもある。
「じゃあここで寛いでよーっと!」
そう言ってテンはソファーに飛び込んだ。
すると、暫くしてルドが帰ってきた。
「もうこんな時間だし、お昼にしよう。作るから、ちょっと待ってて」
「え!?やったー!」
少し経って、ルドがサンドイッチを運んできた。
「はい。食べてちょっと休憩したら、時計塔に戻ってね。」
「ありがとう!いただきまーす!」
と言ってテンは食べ始めた。俺も早く食べよう。
食事を終えた俺たちは、休憩がてら、ルドに質問してみる事にした。
「侵入者撃退用の銃って、どんなものなんですか?」
「んーとね、銃は何の変哲もないんだけど、弾丸に『撃たれたものの動きを止める』っていう妾の固有魔法の応用をしてるだけだよ。」
「ありがとうございます。じゃあ仕事に戻ります。」
「行ってらっしゃい。」
俺たちはテンの翼で時計塔に戻った。
時計塔に戻ったテンは、
「ねぇねぇ。こっちの部屋に行ってみようよー!」
と言って奥の部屋に入ってしまった。仕方ない。俺も部屋に入ろう。
部屋は埃をかぶった高い本棚と長い間誰にも使われていないであろう木の椅子があった。早速テンは数ある本の中から1冊手に取り、読み始めた。
『この世界には、もともと5人の造られた魔女がいた。最も優れていた魔女は、時計仕掛けの魔女。ルドというが、今は行方不明になっている。』
「これって、どういう事?」
テンが疑問に思った後すぐに、ルドが部屋に入ってきた。
「やっぱり、知ってしまったんだね。」