能力、時間旅行者による異世界の歩き方。
#1
転生文化研究部
「我ら、転生文化研究部。実行実験を行います!」
この研究部は、いわゆるオタクが集まって好きなものを語り合うみたいな感じだった。
そして、たまに月1のレポートでどういう系統のものが流行っているのかをまとめて提出。割と楽しい部活動であった。
「よし、A担当。雨空君そこに儀式のろうそくを置いてくれ」
言われたとおりに私(あめぞら)はろうそくを置く、いつの間にかこんなオカルトじみた研究部になっていた。
部長が変わったぐらいの時だったのだが、いまいち覚えてないっていうのが現状だ。
「実市!コンピューターの電源を入れろ!」
「わかりました!」
元気な返事をするみのいちさん、前まで臆病だったけど。でもどこかしら宗教染みたこの研究部に感化されたのだろう。まるで狂信者であった。
「眠いな……」
そして、ここであくびをしたのが間違いだった。一瞬目をつむった僕に対し、目を開けた先は全くの別物であった。
「あれ?なんだこれ……?最新のVRかよ……」
冷静になっていられない中、更に焦りを加速させる事件が発生した。魔物が出たのだ。
「え?すらいむぅ?」
ソレは「べちょ、ぽちょ」とよくわからない擬音を発し、こっちに近づいてくるようだった。
「ぶるぶる」
これはまずい、体を震わし何かを出す。まるでくしゃみのように。
「ぶわっくしょい!」
「ねぇ、びっしょびしょ。これだるいって」
スライムの唾液で全身が濡れたって考えると嫌な感じがする。幸いキツイ匂いはしなかった。
先輩からくしゃみを受けたときより濡れたが人間独特のくしゃみのアレがないから。
「あ、打開策ってあるのか?」
最大の欠点に気づいてしまった。戦えないじゃないか。
「はぁ、スライムからびしょびしょにされて死ぬとかあんまりじゃないか?」
そんな発言をした後、突然雷や雨が降り出し、目の前に雷が落ちた。
心臓が止まりそうなぐらいビビり、足がガックガクの中1つの本と数10本のナイフが落ちていた。
「本、あとで読むか」
そうして本に触れようとしたら、急に宙を浮き、一斉にページがめくられていく。
頭の中でなぜかその「書いてある文字」が認識でき、理解できた。
「時を、操る……?」
そんな馬鹿馬鹿しい話を信じるつもりはない、僕は現実主義者だ……なんて思ったが、同時にスライムを見て冷静になった。
「先にスライムを倒すか……」
「べちょぉ……」
けっ、僕を濡らした罰だよ。
「グサッ」とスライムにナイフを刺した。思いのほか固まっていたスライムがただの液体のようにドロドロとなったのであった。
時を操る魔法、少し休めるとこで読んでみたいな。
この研究部は、いわゆるオタクが集まって好きなものを語り合うみたいな感じだった。
そして、たまに月1のレポートでどういう系統のものが流行っているのかをまとめて提出。割と楽しい部活動であった。
「よし、A担当。雨空君そこに儀式のろうそくを置いてくれ」
言われたとおりに私(あめぞら)はろうそくを置く、いつの間にかこんなオカルトじみた研究部になっていた。
部長が変わったぐらいの時だったのだが、いまいち覚えてないっていうのが現状だ。
「実市!コンピューターの電源を入れろ!」
「わかりました!」
元気な返事をするみのいちさん、前まで臆病だったけど。でもどこかしら宗教染みたこの研究部に感化されたのだろう。まるで狂信者であった。
「眠いな……」
そして、ここであくびをしたのが間違いだった。一瞬目をつむった僕に対し、目を開けた先は全くの別物であった。
「あれ?なんだこれ……?最新のVRかよ……」
冷静になっていられない中、更に焦りを加速させる事件が発生した。魔物が出たのだ。
「え?すらいむぅ?」
ソレは「べちょ、ぽちょ」とよくわからない擬音を発し、こっちに近づいてくるようだった。
「ぶるぶる」
これはまずい、体を震わし何かを出す。まるでくしゃみのように。
「ぶわっくしょい!」
「ねぇ、びっしょびしょ。これだるいって」
スライムの唾液で全身が濡れたって考えると嫌な感じがする。幸いキツイ匂いはしなかった。
先輩からくしゃみを受けたときより濡れたが人間独特のくしゃみのアレがないから。
「あ、打開策ってあるのか?」
最大の欠点に気づいてしまった。戦えないじゃないか。
「はぁ、スライムからびしょびしょにされて死ぬとかあんまりじゃないか?」
そんな発言をした後、突然雷や雨が降り出し、目の前に雷が落ちた。
心臓が止まりそうなぐらいビビり、足がガックガクの中1つの本と数10本のナイフが落ちていた。
「本、あとで読むか」
そうして本に触れようとしたら、急に宙を浮き、一斉にページがめくられていく。
頭の中でなぜかその「書いてある文字」が認識でき、理解できた。
「時を、操る……?」
そんな馬鹿馬鹿しい話を信じるつもりはない、僕は現実主義者だ……なんて思ったが、同時にスライムを見て冷静になった。
「先にスライムを倒すか……」
「べちょぉ……」
けっ、僕を濡らした罰だよ。
「グサッ」とスライムにナイフを刺した。思いのほか固まっていたスライムがただの液体のようにドロドロとなったのであった。
時を操る魔法、少し休めるとこで読んでみたいな。
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