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歓楽街の英雄たち

#9


兄の事は好きだった。
いつも守ってくれて、優しかったから。
親を小さい時に亡くしてから、兄はいつもそうだった。
辛いはずなのに、[太字]悔しい[/太字]はずなのに、兄は俺に泣いているところを見せなかった。
見たことがない。兄が泣いているところを。




寧ろ、裏でも泣いていないのかと疑わせるほど。







兄が変わったのは、一つの通達だった。
最初に見たのは兄だった。
一体どんな通達なのか。気になって仕方なかった。
…だけど。
兄の表情がみるみる変わっていくにつれ、手が震えていた。
遥斗「兄ちゃん……?」
??「なんで…」



??「なんで見つかってねぇんだよッ………!?」



遥斗「兄ちゃん…どうしたの?」
問いかけても返ってくることはなかった。



俺が中3の時に兄は姿を消した。
部屋も私物も、そのまんま残して。
たった一人、取り残されて。



高1の時に兄が人を殺したと聞いた。
兄が殺したのは、親を殺した暴力団の中の一人だったらしい。
兄は、捕まっていない。




遥斗「なんで…殺したんだろ……」
ただ会いに行く訳でもなく、俺は歓楽街、[太字]名峰街[/太字]へと向かった。





兄の姿は、見つからない。
―――その代わり。
大勢の人々が、物を壊したり人を殴ったりしていた。
俺は咄嗟に身体が動いた。
兄から、「悪いやつはぶっ飛ばせ」と教わっていたから。




けどさ。
一人で勝てるわけ、ないんだよ。
あぁもう無茶だったなって後悔した。
兄も探せずに、死ぬのかな。



意識が飛び、まともに手足が動かせなくなって地面に打ち付けられた時。




??「大丈夫か!」




真っ白になった視界が、ネオンに照らされ眩しくなる。




[太字][漢字]英雄[/漢字][ふりがな]ヒーロー[/ふりがな][/太字]だ。



かっこよくて、優しくて、強くて。
その時、俺は心から[漢字]英雄[/漢字][ふりがな]ヒーロー[/ふりがな]になりたいと思った。



………脳内に兄の事なんて浮かばなかったんだ。





[水平線]





拳が躱され風を切る音。
腹を殴られて血を吐き、アスファルトに散る音。
爪が掠って兄の顔に跡が付く。
その仕返しなのか、足で横腹を蹴られてバランスを崩された。
すぐ体制を整えまた兄に向かっていく。
兄は俺の攻撃をお遊びかのようにひょいひょいと避ける。
勝てないことは分かっている。だけど向かう。
きっとここは勝たなければいけないから。




遥斗「何笑ってんだよ……このやろ…………」





遥斗「どこ、行ってたんだ」



刹那、楽の手が止まりこちらを真っ直ぐと見つめた。

作者メッセージ

楽イメージイラスト↓
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2025/08/26 16:59

しまえなが(合作用垢) ID:≫ 14ODATaJ5tCFM
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