私はある男の人が好きだった。
その人は我儘な私に文句を言うことなく、ずっと優しかった。
私はそんな人と付き合った。
幸せだった。
だけど、そんなハッピーエンドで私の人生が続くわけない。
そう気づいていたはずなのに。
だって私は
健康診断で病院に行った時のことだった。
私の身体には影があって。再検査することになったんだ。
その時から少しだけ覚悟していたけど。
こんなに酷いとは思いもしなかった。
病院に入院して寝たきりの生活。
そんな生活耐えきれなくて。
とうとう私はうつ病になってしまった。
「ねぇミツバ。私、どうすればいいかなぁ？もう手も動かないんだぁ。」
「大丈夫だから。俺がずっといるから。だから、生きて。そうだ。
　どこかに行かないか？」
「じゃ、じゃあ、ミツバ。海に行きたい。...いい？」
「勿論。君が気晴らしになるなら。僕はどこにでも行くよ。」
「ありがと。」
この時は咄嗟に言っただけだけど、うつ病だった私は、
自殺を考えるようになってしまった。