心を失った少女2 〜年明けのニューイヤーゲーム編〜
[中央寄せ][明朝体] コツッ…… コツッ…… コツッ……[/明朝体][/中央寄せ]
足音が、少しづつこちらへ向かっている。蘭たちはゴクリと息を呑んだ。
[中央寄せ][明朝体] コツッ…… コツッ…… コツッ……[/明朝体][/中央寄せ]
足音がどんどん大きくなる。蘭たちは、そぉっと物陰から顔を出す。凶器を持ってたら、アウト。
(慎重に……慎重に……)
蘭は背後の壁から顔がはみ出さないように確認する。
見えたのは。
「……何しに来たんだあのアマは」
蘭はげんなりとした様子で呟いた。
「あら、ひどい言いようじゃない。こんなイベントじゃぁ、動きにくいだろーなーって思ってきてあげたのに」
[漢字]魅碧 瑠璃[/漢字][ふりがな]みへき るり[/ふりがな]。以前のゲームの優勝者であり、害悪でサイコパス。とは言っても、手当たり次第に殺すような女ではない。利益があれば、一緒に行動もしてくれる。蘭達は、一度だけ、本性を知ったうえで共闘したことがあった。
「確かに動きにくいけど、どうやってここだって分かったんだ?」
「ん? あーそれはねぇ、『ソマウマ』脅して、スマホに入力させたの」
「相変わらずヒデェな」
「あら、それは褒め言葉よ?」
瑠璃は怪しげにクククッと嗤う。敵対する意志がなさそうだと分かった蘭や闇男はやれやれと気が緩む。
事態を把握してない美空はと言うと、
「えーっと、一緒に来てくれるってことでいいんですよね? 私、夜里 美空って言います! 名前聞いていいですか?」
自己紹介をしていた。そのマイペースさ、その純粋さに瑠璃は苦笑しながらも自分も名前を名乗る。
「あははっ……! 私は魅碧 瑠璃よ。よろしくねミクちゃん」
「はい!」
そんな和やかな空気が流れ、先程の緊張感は、完全に何処かへと去っていってしまったのだった。
足音が、少しづつこちらへ向かっている。蘭たちはゴクリと息を呑んだ。
[中央寄せ][明朝体] コツッ…… コツッ…… コツッ……[/明朝体][/中央寄せ]
足音がどんどん大きくなる。蘭たちは、そぉっと物陰から顔を出す。凶器を持ってたら、アウト。
(慎重に……慎重に……)
蘭は背後の壁から顔がはみ出さないように確認する。
見えたのは。
「……何しに来たんだあのアマは」
蘭はげんなりとした様子で呟いた。
「あら、ひどい言いようじゃない。こんなイベントじゃぁ、動きにくいだろーなーって思ってきてあげたのに」
[漢字]魅碧 瑠璃[/漢字][ふりがな]みへき るり[/ふりがな]。以前のゲームの優勝者であり、害悪でサイコパス。とは言っても、手当たり次第に殺すような女ではない。利益があれば、一緒に行動もしてくれる。蘭達は、一度だけ、本性を知ったうえで共闘したことがあった。
「確かに動きにくいけど、どうやってここだって分かったんだ?」
「ん? あーそれはねぇ、『ソマウマ』脅して、スマホに入力させたの」
「相変わらずヒデェな」
「あら、それは褒め言葉よ?」
瑠璃は怪しげにクククッと嗤う。敵対する意志がなさそうだと分かった蘭や闇男はやれやれと気が緩む。
事態を把握してない美空はと言うと、
「えーっと、一緒に来てくれるってことでいいんですよね? 私、夜里 美空って言います! 名前聞いていいですか?」
自己紹介をしていた。そのマイペースさ、その純粋さに瑠璃は苦笑しながらも自分も名前を名乗る。
「あははっ……! 私は魅碧 瑠璃よ。よろしくねミクちゃん」
「はい!」
そんな和やかな空気が流れ、先程の緊張感は、完全に何処かへと去っていってしまったのだった。