- 閲覧前にご確認ください -

nmmn

文字サイズ変更

二次創作
# 秘密厳守のマネージャー .

#4



[太字]「氷室さん!!」[/太字]

メンバーの悲鳴が響く中、蓮は平衡を失い その場に崩れ落ちた。
意識が途切れ途切れになり、最後に聞こえたのは駆け寄ってくるメンバーたちの焦った声と、遠ざかっていくような自分の心臓の音だった。

蓮が次に目を覚ました時、視界いっぱいに広がっていたのは見慣れない白い天井だった。
消毒のツンとした匂いが鼻をつく。
重い瞼を持ち上げると、ぼんやりとした視界の端に、自分を覗き込む複数の顔が見えた。

「氷室さん!大丈夫ですか ... ?」

聞き慣れた声がして、焦点が定まらない目でそちらを見ると、心配そうな顔をしたメンバーたちがいた。
彼らの顔には安堵と、わずかに残る不安が入り混じっていた。

「 ... ここ、は 」

掠れた声で呟くと、ないこさんがすぐに説明してくれた。

「 病院です。仕事の休憩中に倒れて、救急車で運ばれたんです。... 覚えてますか? 」

蓮はゆっくりと瞬きをし、軽く頷いた。
倒れる直前の記憶が曖昧だ。
激しい頭痛と目眩、そしてどうしようもない倦怠感。
きっと、前半は兎も角 後半は気力で動いていたのだと思う。
それでも、最後まで仕事をやり遂げようとしていたことは覚えている。

額に触れると、ガーゼとテープでしっかりと固定されているのがわかった。
ズキズキとした鈍い痛みが蓮の意識を現実へと引き戻す。

「 ... ご迷惑を、おかけしました 」

蓮はいつもの調子で言おうとしたが、声はまだ小さく、弱々しかった。
りうらさんが蓮の言葉を遮るように声を出す。

「 迷惑なんかじゃないですよ!それより、体は大丈夫なんですか?先生の話だと、結構酷い脳震盪だって ... 」

心配そうな視線が蓮に集中する。
蓮はゆっくりと体を起こそうとしたが、まだ頭がクラクラした。

「 俺は大丈夫、です 」

そう言ったものの、蓮の顔色は後ろの壁と同じくらいに青白いようで。
メンバーたちは顔を見合わせ、蓮の無理を咎めるような、それでいて心底心配しているような複雑な表情をしていた。

「 しばらくは安静にしてろって、先生が言ってましたよ 」

ないこさんが肩をそっと押さえつけ、無理に起き上がらせないように促す。
蓮は諦めて、再び白いシーツの上に体を横たえることにした。

( 仕事は、どうなった ... )

蓮の頭の中には、倒れたことへの反省よりも、中断された撮影のこと、今後のスケジュールのことばかりが巡っていた。
高額なギャラ、家族のこと。
それらが蓮を突き動かす原動力であり、同時に "彼女を追い詰めるもの"だった。

その時、病室の扉が静かに開いた。

2025/07/30 21:39

匿名N ID:≫ .1xWaeqFwSJKM
続きを執筆
小説を編集

パスワードをおぼえている場合はご自分で小説を削除してください。(削除方法
自分で削除するのは面倒くさい、忍びない、自分の責任にしたくない、などの理由で削除を依頼するのは絶対におやめください。

→本当に小説のパスワードを忘れてしまった
▼小説の削除を依頼する

小説削除依頼フォーム

お名前 ※必須
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
削除の理由 ※必須

なぜこの小説の削除を依頼したいですか

ご自分で投稿した小説ですか? ※必須

この小説は、あなたが投稿した小説で間違いありませんか?

削除後に復旧はできません※必須

削除したあとに復旧はできません。クレームも受け付けません。

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL
/ 7

コメント
[0]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL