夢幻の世界の勇者様
ここは[漢字]常世[/漢字][ふりがな]とこよ[/ふりがな]アゲハの御屋敷だ。
侍女に案内され、僕たちは応接間でアゲハを待っていた。
「ねえお兄様、アゲハ様ってどんな方?」
「心優しい御方だ。国民と[漢字]冗句[/漢字][ふりがな]ジョーク[/ふりがな]で笑い、[漢字]穢多[/漢字][ふりがな]えた[/ふりがな]の[漢字]墓前[/漢字][ふりがな]ぼぜん[/ふりがな]で泣く方だった」
彼方の記憶を思い出しながら言う。
すると、御簾の奥に人の影を見た。
「小春、今日の御客は誰?」
御簾の奥の人が侍女に訊く。
きっと御簾の奥の人は、アゲハ様に違いない。
「はい、シュリア王家の双子のお客様ですよ」
「まあ、シュリアの… アポロンにアルテミスだったかしら?」
「はい!」
アルは覚えられていて嬉しいのか、声を上げた。
「ゴホッゴホッ…! …すまぬな。そなたらは、魔王を倒そうとしておるそうだな」
「はい、父母の仇を討とうかと思いまして」
丁寧に答える。
この国の主だからだ。
体には気をつけて欲しい。
「若い身で、辛かろう。…こほっ。何か求めるものがあれば、与えられる限り与えようか」
「えっ良いの!?」
「おい、アル!」
「良い良い。子どもは元気が1番じゃ」
「…はあ。では」
すると、遮る声が。
[太字][大文字][大文字]「強ーい武人と世界七大武器くださーい!」[/大文字][/大文字][/太字]
「こらっ!」
「…ちょっと静かにしましょうね、アル。狼君が食いついてくるわよ」
笑みを浮かべながらも、怒りをあらわにするアゲハ。
その笑みは怖かった。もはや地獄だった。
「狼…君?」
「…来ましたね」
確かに足音が聞こえる。
侍女、小春はいち早く察したようだ。
「おらおら〜!! 強い人、来たみてえだなあ!」
僕たち兄妹が、ぽかんとなったのは、言うまでもなかった。
侍女に案内され、僕たちは応接間でアゲハを待っていた。
「ねえお兄様、アゲハ様ってどんな方?」
「心優しい御方だ。国民と[漢字]冗句[/漢字][ふりがな]ジョーク[/ふりがな]で笑い、[漢字]穢多[/漢字][ふりがな]えた[/ふりがな]の[漢字]墓前[/漢字][ふりがな]ぼぜん[/ふりがな]で泣く方だった」
彼方の記憶を思い出しながら言う。
すると、御簾の奥に人の影を見た。
「小春、今日の御客は誰?」
御簾の奥の人が侍女に訊く。
きっと御簾の奥の人は、アゲハ様に違いない。
「はい、シュリア王家の双子のお客様ですよ」
「まあ、シュリアの… アポロンにアルテミスだったかしら?」
「はい!」
アルは覚えられていて嬉しいのか、声を上げた。
「ゴホッゴホッ…! …すまぬな。そなたらは、魔王を倒そうとしておるそうだな」
「はい、父母の仇を討とうかと思いまして」
丁寧に答える。
この国の主だからだ。
体には気をつけて欲しい。
「若い身で、辛かろう。…こほっ。何か求めるものがあれば、与えられる限り与えようか」
「えっ良いの!?」
「おい、アル!」
「良い良い。子どもは元気が1番じゃ」
「…はあ。では」
すると、遮る声が。
[太字][大文字][大文字]「強ーい武人と世界七大武器くださーい!」[/大文字][/大文字][/太字]
「こらっ!」
「…ちょっと静かにしましょうね、アル。狼君が食いついてくるわよ」
笑みを浮かべながらも、怒りをあらわにするアゲハ。
その笑みは怖かった。もはや地獄だった。
「狼…君?」
「…来ましたね」
確かに足音が聞こえる。
侍女、小春はいち早く察したようだ。
「おらおら〜!! 強い人、来たみてえだなあ!」
僕たち兄妹が、ぽかんとなったのは、言うまでもなかった。