「お！ 途中に村がある。行ってみよう、アル」
「うん、でもあの村、すっごいまがまがしい…」
魔力を持ってると、そういうのも感じられるんだ。
「そうだな、でも行ってみる価値はあるだろ？」
「うん！」
アルはきっぱりと頷いた。

「ごめんくださーい」
この村は、時間が停滞していた。
ある時間で止められていた。
何故？ この世界は幻の世界であるというのに？
いや、ここが幻なら僕はここを夢幻の地とする！
「うわーん…お母ちゃん、お姉ちゃーん」
心に決めている時、どこからか子どもの声が聞こえた。
「静かにしてよ…誰かいるよ…」
何人かいるみたいだ。
「アル、行ってみよう」
「うん、子どもの対応なら任せて！」
アルはよく街に出かけていたから、子どもともよく話すんだよな。

「君たち…どうしたの？ 親御さんは？ みんなはどうしたの？ この村は一体？」
「こ、この村は…[明朝体][太字][大文字]呪われているんです[/大文字][/太字][/明朝体]」
え…!?