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黄金色の記憶

#21


家に帰ってお風呂に入ると今日の疲れがどっと押し寄せた。
よく考えて学校終わりに4時間仮面舞踏会って。明日も学科あるんですけど……

お風呂に上がった後にふと気が付いたらが、宿題やってねーじゃん。早くやらないと。
髪の毛を乾かして歯を磨いてから2階に上がる。家は広いので小学生にして私は自分の部屋が与えられている。
パーソナルスペース。これ大事。

ランドセルも自分の部屋に放り込んだから宿題も入ってるはず。
仮面舞踏会に連れて行かれる前の出来事を思い出しつつ部屋の扉を開けると、
そこには______


「やあ」


部屋にいてはならない人が居たので、私は扉を閉めた。
きっとアレは幻覚だ。まさかまさか夜10時に家を抜け出して私の部屋に不法侵入する黒髪の傍若無人の先輩が居るはずない。

そう言い聞かせてもう一度扉を開けると、やっぱり例の人はいた。
しかも私のベッドの上で堂々と座ってるし、私が今日読めなかった(性格には読む暇がなかった)人気ミステリー小説、「或る作家の手帳」を読んでいた。おい、何やってんだ。

呆然とする私に先輩は「なんで扉閉めたんだい?」と聞いてきた。
逆に何で扉を閉めたと思います???と言いたいが、問い詰めるとめんどくさいことになりかねない。
ここは無難に対応しておこう。


「ちょっとビックリしただけです……所で、なんで私の部屋にいるんですか?母の許可が降りて無かったら犯罪ですよ」
「この街では僕が秩序だからいいんだよ」


つまり、母の許可はないんだと……
大きめのため息をついてから傍若無人の先輩、雲雀 恭弥の目の前のクッションに座った。

この人がいると大体碌なことにはならないので、早く帰って頂きたいところであるが、どこまでもマイペースな雲雀先輩にはムリな話だ。

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2024/07/20 19:03

白鯨 ID:≫92AMLsj.b0ZNg
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