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黄金色の記憶

#14


瀛さんが実践として連れてきたのはまさかの仮面舞踏会だった。

あの、映画とかドラマとかで見たことある、ヴェネツィア発祥の仮面をつけてやる舞踏会です。
因みにママンは「未来のリーダーになる為にも社交性を身につけ、人脈を広げるのも大切です。それに、小学生から様々な体験する社会経験も必要なんです」
と、いう瀛さんの言葉に[打消し]騙されて[/打消し]……んんっ、丸め込まれて笑顔で仮面舞踏会へと送り出した。
母にとっては仮面舞踏会も社会経験の内だったらしい。コレがジャネレーションギャップ……!(違う)

と、言うことであれよあれよという間にスモークブルーの子供用ドレスを着せられ、髪を編み込まれ、猫の仮面を付けれられ、豪華な広場で行われる仮面舞踏会に参加した。



途中で何人か素敵な仮面を付けたおじ様やお兄様が挨拶しようと近寄って来たが、瀛さんが笑顔で会釈すると引き下がっていった。
分かる。瀛さんの笑顔ってなんか気持ち悪いよね。

こんな感じで、舞踏会は綺麗に参加はしたが、舞踏会の肝心の社交やダンスは殆どせずに壁の花を決め込んでいる。


「う〜ん、暇だなぁ」


豪華なソファーにどっかりもたれ掛かって唸る瀛さんを若干引いた目で見ながら座る。まぁ、私には全く知らない場所で身内から離れる勇気はないので。
それにしてもさっきから視線が煩い。多分、瀛さんにむけている視線だろうけど、少なからず私にもむけられている。

いやまぁ、踊って喋るのが舞踏会なのに堂々と暇っていう人がいるんだからそうでしょーねって、納得しちゃってるから「何見とんねん」とは言えない。てか、こんな場所で関西弁とか使えない。

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2024/07/20 18:57

白鯨 ID:≫95W8biv8iH20g
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