アルフィーが資料と取りに行っている間、フリスクは不思議な光を目にした。
気になって覗いてみると、その場所は、研究所の中でも異質な空間だった。
煌びやかなライトが照らされた、まるでステージのような場所。
そして、その中央で華麗にポーズを決めているモンスター——ではなく、ロボット。
彼はキラキラと輝く衣装を纏い、眩しい光の中から登場した。
「レディース・アンド・ジェントルメン！お待ちかね、ボクの登場だ！」
フリスクは驚きながらも、彼の堂々とした態度に圧倒される。
「君は…？」
彼はウィンクをしながら、華麗にポーズを変える。
「モンスター界のスター、[太字]メタトン[/太字]だよ！」
フリスクは戸惑いながらも、彼に問いかける。
「あの…僕は、モンスターと人間が共存できるか知りたいんだ。…君は、戦争についてどう思う？」
メタトンは少し笑いながら、唇に指を添えた。
「ボクはねぇ……この戦争に中立だよ。モンスターの観客を守りたい。でも……君の気持ちも、嫌いじゃない。」
フリスクはその言葉を静かに受け止めた。
メタトンは戦争を望んではいない。しかし、モンスターたちを守るためならば、戦うことも辞さない——それが彼のスタンスだった。
「君の選択、ボクは見届けるよ。」
メタトンは華麗にターンしながら、戦場の未来を想像しているかのように遠くを見つめていた。
 
そこへアルフィーがやってきた。手にはミミズの張ったような字が書かれた紙が握られている。
フリスクは資料を受け取り、じっくりと目を通す。
「…やっぱり、モンスターとは共存できるはずだ。ありがとう、アルフィー」
「あ、あの…この後はどうするの？」
「明日、モンスターの王…[太字]アズゴア[/太字]に会いに行くよ」
フリスクはきっぱりと答えた。その目には、強い決意が宿っていた。