二次創作
君にサーブ!の番外編
#1
2人の初デート
日曜日の午前11時。
仙台駅前の待ち合わせ場所に立っていた私は、少しそわそわしていた。
(今日が……初めてのデート。制服じゃない及川先輩に会うの、なんだか変な感じ)
「――お待たせ、チビマネちゃん!」
ふわっと風とともに、声が聞こえた。
顔を上げると、明るい色のパーカーにジーンズ。髪を軽くセットした及川先輩が手を振っていた。
(……カッコいい。反則じゃない!?)
「うっわ、めちゃくちゃ可愛いじゃん今日!どしたの?彼氏に気合い入れた?」
「そ、そんなの当たり前じゃないですかっ……!」
「そっか、じゃあ……お礼に、手つなご?」
「なっ……!?」
不意打ちで手を握られ、思わず顔が真っ赤に。
「ほら、人混みで迷子にならないようにね?」
「こ、子ども扱いしないでください!」
「違うよ。彼女扱いだよ?」
(む、無理……この人、恋人モードだと強すぎる)
◇ ◇ ◇
映画館ではポップコーンを分け合いながらラブコメを観て、
カフェでは「彼氏が彼女に甘やかされてる図」が周囲にバレバレで、
ゲーセンではクレーンゲームに真剣になりすぎて店員さんに笑われて。
だけど、何より一番ドキドキしたのは――
帰り道の、静かな公園でのこと。
「……チビマネちゃん。今さらだけど、今日ほんとにありがとう」
「……こちらこそ、楽しかったです」
ベンチに並んで座って、夕焼けを見ながら会話していたとき。
「……あのさ」
「はい?」
「キスしていい?」
「……えっ!?!?!?!?」
「今の俺、“彼氏”として100点な気がするから、ご褒美?欲しいなーって」
そう言いながら、ずるく笑う及川先輩に、私は――
なぜか、目を閉じてしまった。
そして次の瞬間、そっと、優しく唇が触れた。
「……うん、これで明日からまた頑張れるわ」
「……もぉ、ずるいです…//」
「チビマネちゃんが可愛いから、仕方ないっしょ?」
そんな他愛ない会話も、風に乗って、どこまでも続いていく気がした。
“マネージャーとキャプテン”だったふたりは、今、“彼氏と彼女”になった。
でも、変わらずずっと、お互いを応援し合っていく――そんな関係になれた。
仙台駅前の待ち合わせ場所に立っていた私は、少しそわそわしていた。
(今日が……初めてのデート。制服じゃない及川先輩に会うの、なんだか変な感じ)
「――お待たせ、チビマネちゃん!」
ふわっと風とともに、声が聞こえた。
顔を上げると、明るい色のパーカーにジーンズ。髪を軽くセットした及川先輩が手を振っていた。
(……カッコいい。反則じゃない!?)
「うっわ、めちゃくちゃ可愛いじゃん今日!どしたの?彼氏に気合い入れた?」
「そ、そんなの当たり前じゃないですかっ……!」
「そっか、じゃあ……お礼に、手つなご?」
「なっ……!?」
不意打ちで手を握られ、思わず顔が真っ赤に。
「ほら、人混みで迷子にならないようにね?」
「こ、子ども扱いしないでください!」
「違うよ。彼女扱いだよ?」
(む、無理……この人、恋人モードだと強すぎる)
◇ ◇ ◇
映画館ではポップコーンを分け合いながらラブコメを観て、
カフェでは「彼氏が彼女に甘やかされてる図」が周囲にバレバレで、
ゲーセンではクレーンゲームに真剣になりすぎて店員さんに笑われて。
だけど、何より一番ドキドキしたのは――
帰り道の、静かな公園でのこと。
「……チビマネちゃん。今さらだけど、今日ほんとにありがとう」
「……こちらこそ、楽しかったです」
ベンチに並んで座って、夕焼けを見ながら会話していたとき。
「……あのさ」
「はい?」
「キスしていい?」
「……えっ!?!?!?!?」
「今の俺、“彼氏”として100点な気がするから、ご褒美?欲しいなーって」
そう言いながら、ずるく笑う及川先輩に、私は――
なぜか、目を閉じてしまった。
そして次の瞬間、そっと、優しく唇が触れた。
「……うん、これで明日からまた頑張れるわ」
「……もぉ、ずるいです…//」
「チビマネちゃんが可愛いから、仕方ないっしょ?」
そんな他愛ない会話も、風に乗って、どこまでも続いていく気がした。
“マネージャーとキャプテン”だったふたりは、今、“彼氏と彼女”になった。
でも、変わらずずっと、お互いを応援し合っていく――そんな関係になれた。
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