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ある世界を救うまで

#67

羽飾り

タッ、タッ、タッ。
俺たちは今、路地裏を全速力で駆け抜けている。
現在、見張りは気絶し、そのため門が開けっ放しの状態。
あれほどの大きさの門だ。気づかれるのは時間の問題だろう。
しかし幸いなことに、まだ詳細な情報は出回っていないようだ。
あくまで侵入者がいる、というだけでそれは誰か、分からない。
今はとにかく、いい隠れ家を見つけ、そこで作戦を練るのが上策だろう。
「@*<>::!‘‘‘*?!」
まずい!見つかった!
そう思っていると、路地の先の通りにいた化け物数体が俺たちに気づき、追ってきた。
「っ!?」
そのうちの1体がぐんぐん俺たちに接近する。
ものすごいスピードだ。
「=~^^!」
化け物が俺に突撃してくる。
あのスピードの攻撃を食らえば、かなりのダメージが入る。
だが、そうはいかない。
ドッ!
「!?」
俺は壁を蹴り、化け物の攻撃をかわす。
「===!」
化け物が勢い余り、ユウナの方へ。
それをテッショウさんが受け止め、俺へ跳ね返す。
まるで玉投げ(キャッチボール)だ。
俺は迫ってくる化け物と一緒に、それを殴りつける。
「==‘!」
スピードを出した化け物が倒れこむ。
気絶したらしい。
後方の化け物たちはふらふらとしているが、まだやるようだ。
1体が俺に剣を向けてくる。
「ブレイブさん!」
ブレイブがウビョ(秒)単位で俺の元へ飛んでくる。
俺はそれを掴み、化け物を斬りつける。
「+**・・・」
化け物が銀色の液体を流し、倒れこむ。
「>?!‘‘‘!」
残りの化け物たちは、逃げて行った・・・
「ふう・・・行きましたね。もうこれで・・・」
「大丈夫ではないぞ、青年」
俺の言葉にブレイブが割り込む。
「恐らくだが、やつらは勝てないと悟り、報告をしに行ったのだろう。だとすれば訓練された集団の可能性が高い。リーダーは頭が切れるやつだろうな・・・」
成程。もっともだ。
「こいつ、何かの専技持ちですかね?」
俺はとびきり速かった1体を見て、そう言う。
「いや、見てみろ。これを」
見ると腰に何やら羽飾りのようなものがついている。
「これは・・・?」
「知ってる」
ユウナが突然口を開く。
「これ、アルマクスの羽飾り。高いんだよ」
「アルマクス・・・あのモンスターか」
アルマクス・・・?
聞いたことがない名前だ。
「モンスターだ。その羽と脚力でとんでもない速さで走ることができる。この飾りはその羽でできているのだろう。1種の加護だと思えばいいさ」
「成程、じゃあ・・・」
ブレイブは化け物の腰から飾りをちぎる。
「お前が持つのがいいだろう。ほら」
ブレイブはテッショウさんに飾りを渡す。
「ああ・・・じゃがわしでいいのか?」
「ああ。お前が一番足が遅い」
テッショウさんは肩をすくめる。
「悔しいが、そうじゃな。わしが持つのがいいじゃろ。にしても・・・」
テッショウさんは化け物たちを見る。
「なんじゃ?こやつらは」
こいつらの肌は灰色で、光が反射している。
そして全身に黒い模様が見られる。
「恐らく、新たな兵士だろう。地兵や雷兵のような・・・そうだな、『戦兵』とでも呼ぼうか。戦に長けているだろうしな」
戦兵・・・
一体何種類いるんだ。兵士は・・・
「とにかく先を急ぐぞ」
「はいっ!」
~しばらく走って~
「よし。ここがいいだろう」
着いたのは少し錆びた金属の建物。
看板には『アルン歯科医院』と書いてある。
歯科・・・トゥーバイグの話を聞いた後じゃ、イメージが全然違う場所だ。
「入るぞ」
テッショウさんが銃を構え、拳を握り締める。
俺はブレイブを握り、ユウナは人形を取り出す。
戦闘態勢だ。
青年、入れ。
カチャ・・・ドンッ!
俺たちは各方面に武器を向ける。
誰もいない。
俺は注意しながら奥へ進む。
中は綺麗で、扉から差し込んだ光が金属の壁を照らしている。
俺は手でテッショウさんに向こうの部屋を調べるように指示する。
テッショウさんは軽く頷く。
ガチャ。
俺は扉を開けるが、何もいない。
どうやらあちらも同じようだ。
俺は入ってきた扉を閉め、2階へ上がる。
ブレイブを構え、扉を開ける。
やはり誰もいない。
逃げたのか、殺されたのか・・・
血痕が見当たらない限り、逃げたのだろう。
いや、それを祈る。
青年、窓の扉を下ろせ。
「はい」
俺はブレイブに言われた通り、シャッターを下ろす。
テッショウさんは1階へ降りていった。

少ししてテッショウさんが戻ってくる。
「全て閉めたぞ」
「ありがとうございます」
俺も丁度、今全部、終わったところだ。
ブレイブが俺の手から抜け出す。
「じゃ、とりあえず力を抜いていいぞ」
俺は深く息を吐いて、近くの椅子に座った。

作者メッセージ

どうでしたでしょうか?
今回もやります!
今日のモンスター図鑑
アルマクス
全長40センチ~60センチ
体重5キロ~8キロ
草原や荒野に生息するモンスター。
赤い羽に黄色い皮膚、鳥のような姿。
かなりの脚力と体力を持ち、持ち前の羽を使い、高速で走ることができる。
羽は空気抵抗を少なくできるようになっており、摩擦はほぼゼロ。
幼体は自分のスピードをよく理解できておらず、壁に激突することがしばしば。
飛行能力は皆無。
肉食で、食事量は少ない。
歯が鋭く、獲物を捕らえたら思い切りかみつく。
かみついた際、獲物が暴れると足で押さえつけるが、倒れると羽のせいでツルツルと滑り、獲物を逃がしてしまうことがある。
皮膚と羽の色は遠くからでも味方に発見してもらうために進化したと考えられている。
個体によっては色鮮やかなものもおり、それらは高値で取引されている。
飼育する場合、かなりの敷地が必要なため、飼うものは少ない。
モンスターハザードレベル2
指摘や感想などありましたらコメントに書いていただけると幸いです!
これからもどうぞよろしくお願いします。

2026/04/30 12:59

柴T ID:≫ 73uaQYEMLJl4k
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