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ある世界を救うまで

#65

2人の変化

「今夜もここで野宿だな」
辺りはもう真っ暗。
流石にこれ以上進むのは危険だとブレイブは判断したらしい。
まあ10歳の子供がいるわけだし・・・
おじさんもな・・・
「はあっ。疲れたわい・・・」
テッショウさんが近くの丁度いい高さの岩に腰を下ろす。
「腰がメリメリいうのぉ・・・若いころはもっと動けたんじゃが・・・年をとったのう・・・」
テッショウさんはそう言って腰をさする。
「そうか。あまり無理はするな。それじゃあもう夜も遅い。食事にしようか」
いや、無理させてんのはあなたじゃ・・・
「青年、何を見ている。手伝え?」
「は、はいっ!」
やれやれ。当分ブレイブには頭が上がらなそうだ・・・
~食事を終えて~
「では私は見張りをする。しっかり休めよ」
「はい・・・」
そう言ってブレイブは焚火を消した。
「ねえ、ユウナちゃん?」
俺は硬い地面に横たわりながら、彼女に話しかける。
「お父さん、お母さん、どんな人だったの?」
「・・・」
よほど酷いことがあったのだろうか?黙り込んでしまった。
「・・・ごめんね。無理なこと聞いて。じゃ、おやすみ」
「うん」
彼女は小さく返事をし、目を閉じた。
俺は罪悪感を感じながらも、同じように目を閉じた。

中々眠れない。
ユウナの事が引っかかっているのだろうか?
彼女は何故あんなに必死に・・・
「練習」と言っていたけど、本当にあれがそうなのだとしたら・・・
昔、このような言葉を残した偉人がいると、父さんに聞いたことがある。
[斜体]『世界は残酷だが、同じく美しい。生きるとは、この2つを感じていくことなのだ』[/斜体]
彼は有名な哲学者だったそうだ。
今、その言葉の意味が少し、分かった気がする。
むくっ。
俺はおもむろに起き上がる。
「青年・・・」
ブレイブがそれに気づき、こちらを見る。
「眠れないのか?」
「はい」
「・・・そこに座れ」
俺はブレイブと反対側の岩の上に座る。
辺りは静寂に包まれている。
「ユウナの事か?」
ブレイブがその空気を破るように口を開く。
俺は何も言わない。
「少し・・・私の昔の話をしよう」
月明かりを受けながら、ブレイブは話し出す。
「私は・・・お前の先祖と旅をしていた時、ある少女に出会ったことがある。丁度、ユウナと同じくらいの歳でな。暗い顔をしていた。まるで・・・言葉では言い表せないな。絶望しきっていたよ。冷たくて、震えていて、言葉も上手く話せていなかった。私は最初、話しかけようとしたさ。でもあいつがそれを止めたんだ。『話をしている場合じゃない。今はとにかく温めてあげないと』とな。あいつの情には負けたよ。知らない人間も、敵も、助けてしまうんだ。それで少女はすっかり安心して。故郷に帰って行った。無事に帰れたかどうかは分からんがな・・・まあそういうことだ。あまり無理に言葉を引き出そうとするな。人には人のペースがあるんだから」
ブレイブの言葉が聞こえなくなった。
少し間が開いて、1筋の涙が俺の頬を伝った。
それを合図に、涙がまた1筋、1筋と俺の頬を伝い、大地に落ちる。
「あれ?なんで俺・・・」
それは彼の意思ではなかった。
本能が彼の心を動かし、涙を流させたのだ。
それは彼の深層心理の表れでもあった。
本当は戦いたくなんてない。
本当は平和に暮らしたい。
本当はもっと父親や親友と居たかった。
ブレイブはこのことに気が付いていたが、何も言わなかった。
「うう・・・あぁ・・・」
彼は弱弱しい声で泣いた。
今だけは戦士ではなく、1人の人間でいられるから。

ギャッ!ギャッ!
今日もフライ・サーペントが飛び交っている。
もう、朝か・・・?
俺は少し湿った目をこすり、陽の眩しさに驚きながらもあくびをした。
「青年、おはよう。よく眠っていたな」
ブレイブの声には前にはなかった優しさが感じられた。
「俺、いつの間に寝て・・・?」
「覚えてない、か」
ブレイブはそんな俺の肩を刀身でポンと叩く。
「ちょっ!危ないですって!」
俺はそうブレイブに言う。
「はは。私が自分の体くらいコントロール出来ないとでも?」
ブレイブはそう前のように鼻ではなく、口で笑った。

作者メッセージ

どうでしたでしょうか?
私も腰痛が結構キテます・・・
今日もやります!
今日のモンスター図鑑
フライ・サーペント
全長20センチ~30センチ
体重10グラム~15グラム
見渡しがいい草原や荒野に生息するモンスター。
細い体に目玉がつき、小さい翼がついている。
同じような姿のモンスターに「サーペント」というモンスターがおり、それが進化したものだと考えられている。
目玉は瞬きができず、その代わりに乾燥に強い。
耐えきれなくなった時は水に目玉を入れる。
飛行能力は低く、あまり上空へは飛べない。
個体によっては翼がないものも確認されている。
その際、サーペントと見分けるのはかなり難しいが、胴体に小さく穴が開いている方がフライ・サーペントである。
この穴は飛んでいるときに無駄な魔力やエネルギーを放出するためのものである。
雑食で、環境に適した食事をとる。
意外と人懐っこく、そのためにペットして飼うものもいる。
食事は胴体からとる。
甘えるときには普段の「ギャッ」という鳴き声ではなく、「グルル」という声を出す。
モンスターハザードレベル1
文章表現などがおかしかったらコメントで指摘してくださると幸いです。
これからもどうぞよろしくお願いします。

2026/04/20 19:13

柴T ID:≫ 73uaQYEMLJl4k
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