ある世界を救うまで
スタスタスタ・・・
「ブレイブさん、流石に疲れましたよ・・・休憩しましょうよ・・・」
「いいや、まだ歩けるだろう」
「ちょっとわしも腰が・・・」
「お前はさっき休憩したばかりだろうが」
俺たちは今、アンガーへの道をひたすら歩いている。
バッガラの時は魔動車があったが、今回は完全な徒歩だ。
体が回復してきているとはいえ、流石に堪える。
もう10ロッキは歩いたんじゃないか?
「ブレイブさん、あとどれくらいで着くんですかぁ?」
「あと・・・21ロッキ程だ」
「えぇっ!」
まだそんなに距離が残ってるのか。。。
まあ、至極当たり前の事なんだが。
じいさんの話によるとアンガーへは魔導列車が通っているらしい。
魔導列車とは魔動車より早くに作られた移動機関。
実はこれの小型化に成功したのが魔動車なのだ。
名前の通り、この列車は魔力を糧に走る。
しかし魔動車とは違い、あらかじめ決められた線路の上でしか走れないので、少し不便だ。
何故そんな便利なものに乗ってアンガーへ行かないか。
きちんと理由はある。
俺たちが停車場に行ったときにはすでに列車はなく、雷兵が見回りをしていた。
勿論見回りをしていた雷兵は全部倒したが、恐らく列車は戻ってこないだろう。
敵に移動手段として使われているか、破壊されたか・・・
だが魔導列車の強度は尋常ではない。
物理攻撃だろうと、魔法攻撃だろうとそう簡単に傷はつかないらしい。
つまり「移動手段として使われている」説が濃厚。
ということはアンガーに敵がいる、という事だ。
目的は増えてしまったが、救える命が増えたのはありがたい。
しかし今はそれよりとにかく休憩がしたい・・・
「ブレイブさん、そろそろ流石に休憩を、、、」
「・・・」
ブレイブが少し考える。
「そんなに言うならいいだろう。じゃあ休憩するか。そこの岩場がいいだろう。日陰だしな。全く、私は休憩などいらないのだが・・・」
~少しして~
「もう夜ですね。今日はここに野宿しますか?」
「・・・そうしよう。この辺りは夜にモンスターが出ると聞いた。夜に行動するのは得策ではないだろう。じゃあ青年、乾いた木を集めてきてくれ」
「はい」
ガサガサガサ。
俺は茂みの中の枝を拾い上げる。
「あったぞ。これくらいでもう足りるだろ。ブレイブさんのところへ戻るか・・・ん?」
俺は何かの気配に気づき、身構える。
モンスターか?それとも雷兵か?
「あ・・・」
近づいてきたのは一人の少女。
髪は白く、黒の服に身を包んでいる。
「あなた、誰?」
少女が口を開いた。
思っていたより低い声だ。
「君こそ、誰?」
俺はそんな少女を警戒しながら質問を返す。
「私・・・ユウナ。あなたは?」
「・・・」
俺はユウナと名乗る少女の質問には答えない。
「答えて」
シャッ!
「!?」
グググ・・・
俺は突然背後から何者かに腕を掴まれる。
「人形・・・?」
振り返ると人形が俺の腕を握り、締めている。
「離せっ!」
俺は人形を振り落とそうとする。
しかし人形は離れない。
グググ・・・
「ぐ・・・」
人形の手にさっきよりも力がこもる。
「ねえ、答えて」
こいつの専技かよ・・・
「うおおおお!」
ブチブチッ!
人形が千切れて地面に散らばる。
「あ」
ダッ
俺は少女の隙を見逃さず、後ろに回り込む。
ガッ
「お前、何者だ?」
「離して」
こいつ、何故冷静でいられる?
俺は今、喉元にナイフを立てているのに。
「・・・離して」
俺は恐る恐るナイフを服のポケットにしまう。
「あなた、誰?」
少女が振り返る。
こちらを刺すように見つめる目に生気はない。
もう人形は襲ってこない。
「俺は・・・タツヤ」
「そ。よろしくね」
少女はそう言って散らばった人形の残骸を拾い始めた。
「ブレイブさん、流石に疲れましたよ・・・休憩しましょうよ・・・」
「いいや、まだ歩けるだろう」
「ちょっとわしも腰が・・・」
「お前はさっき休憩したばかりだろうが」
俺たちは今、アンガーへの道をひたすら歩いている。
バッガラの時は魔動車があったが、今回は完全な徒歩だ。
体が回復してきているとはいえ、流石に堪える。
もう10ロッキは歩いたんじゃないか?
「ブレイブさん、あとどれくらいで着くんですかぁ?」
「あと・・・21ロッキ程だ」
「えぇっ!」
まだそんなに距離が残ってるのか。。。
まあ、至極当たり前の事なんだが。
じいさんの話によるとアンガーへは魔導列車が通っているらしい。
魔導列車とは魔動車より早くに作られた移動機関。
実はこれの小型化に成功したのが魔動車なのだ。
名前の通り、この列車は魔力を糧に走る。
しかし魔動車とは違い、あらかじめ決められた線路の上でしか走れないので、少し不便だ。
何故そんな便利なものに乗ってアンガーへ行かないか。
きちんと理由はある。
俺たちが停車場に行ったときにはすでに列車はなく、雷兵が見回りをしていた。
勿論見回りをしていた雷兵は全部倒したが、恐らく列車は戻ってこないだろう。
敵に移動手段として使われているか、破壊されたか・・・
だが魔導列車の強度は尋常ではない。
物理攻撃だろうと、魔法攻撃だろうとそう簡単に傷はつかないらしい。
つまり「移動手段として使われている」説が濃厚。
ということはアンガーに敵がいる、という事だ。
目的は増えてしまったが、救える命が増えたのはありがたい。
しかし今はそれよりとにかく休憩がしたい・・・
「ブレイブさん、そろそろ流石に休憩を、、、」
「・・・」
ブレイブが少し考える。
「そんなに言うならいいだろう。じゃあ休憩するか。そこの岩場がいいだろう。日陰だしな。全く、私は休憩などいらないのだが・・・」
~少しして~
「もう夜ですね。今日はここに野宿しますか?」
「・・・そうしよう。この辺りは夜にモンスターが出ると聞いた。夜に行動するのは得策ではないだろう。じゃあ青年、乾いた木を集めてきてくれ」
「はい」
ガサガサガサ。
俺は茂みの中の枝を拾い上げる。
「あったぞ。これくらいでもう足りるだろ。ブレイブさんのところへ戻るか・・・ん?」
俺は何かの気配に気づき、身構える。
モンスターか?それとも雷兵か?
「あ・・・」
近づいてきたのは一人の少女。
髪は白く、黒の服に身を包んでいる。
「あなた、誰?」
少女が口を開いた。
思っていたより低い声だ。
「君こそ、誰?」
俺はそんな少女を警戒しながら質問を返す。
「私・・・ユウナ。あなたは?」
「・・・」
俺はユウナと名乗る少女の質問には答えない。
「答えて」
シャッ!
「!?」
グググ・・・
俺は突然背後から何者かに腕を掴まれる。
「人形・・・?」
振り返ると人形が俺の腕を握り、締めている。
「離せっ!」
俺は人形を振り落とそうとする。
しかし人形は離れない。
グググ・・・
「ぐ・・・」
人形の手にさっきよりも力がこもる。
「ねえ、答えて」
こいつの専技かよ・・・
「うおおおお!」
ブチブチッ!
人形が千切れて地面に散らばる。
「あ」
ダッ
俺は少女の隙を見逃さず、後ろに回り込む。
ガッ
「お前、何者だ?」
「離して」
こいつ、何故冷静でいられる?
俺は今、喉元にナイフを立てているのに。
「・・・離して」
俺は恐る恐るナイフを服のポケットにしまう。
「あなた、誰?」
少女が振り返る。
こちらを刺すように見つめる目に生気はない。
もう人形は襲ってこない。
「俺は・・・タツヤ」
「そ。よろしくね」
少女はそう言って散らばった人形の残骸を拾い始めた。