ある世界を救うまで
「青年、起きろ」
俺はゆっくりと目を開ける。
どれくらい時間がたったのだろうか?
辺りはもう薄暗い。
周りが段々と鮮明に見えてくる。
「おはようございます・・・」
やはり寝たからだろうか、体が軽い。
さっきまで節々が痛かったのに、それが嘘だったかのようだ。
「あ、そちらの方も起きたんだね。じゃ、食事にしましょ」
ゴドルさんの奥さんだ。干し小麦や水を乗せた盆を持っている。
「ああ、青年。食事にするぞ。お前、大分体力を消耗してるだろう。食は体をつくる。ゴドルたちもどうだ?」
その言葉にゴドルは一瞬体を震わせる。
「いいのか?」
「ああ」
「じゃあ遠慮なく・・・」
~少しして~
「いやあ、生き返ったぁ・・・恩に着るぜ。その・・・何て呼べばいいんだ?」
「ブレイブとでも呼んでくれ」
「じゃあ、ブレイブさんよ。本当にありがとう!俺たち腹が減っててよ・・・最高に飢えてたところなんだ」
ゴドルの家族も嬉しそうだ。
「これからどうします?ブレイブさん」
俺はブレイブに聞く。
「うむ・・・バッガラじゃロクな情報も手に入らなかったしな・・・次の敵がどこにいるかも分からん。どうするかな・・・」
皆が少し考えこむ。
「よし。計画が立った」
「もう立ったんですか?早いですねぇ・・・」
ライドが目を見開き、驚く。
「作戦を話す。まず国王と女王はここに置いていく」
やはりか・・・
確かにザンギ国王は動けそうにない。
フィナンシェ女王も戦闘力がないし・・・
ここまでよく協力してくれたし、ここに置いていくのは不安だが・・・賢明な判断ではある。
「すみません・・・力になれなくて」
二人はブレイブに申し訳なさそうに謝る。
「気にするな。そして、次の目的地だが・・・全員目を瞑れ」
ってことは・・・取り出すんだな。何かを。
「?」
ゴドルさんやじいさんは首をかしげている。
まあ意味わからんよな。
~また少しして~
「目を開けていいぞ」
パチッ。
パサッ
「この地図を見てくれ。先ほど道の看板からくすねてきた」
目の前に大きな地図が広げられる。
どうやら地図を取り出していたらしい。
「次に行くのはここだ」
ブレイブが自分の刀身で一つの地名を指さす。
見ると、『アンガー帝国』と書いてある。
アンガー帝国?
名前は聞いたことあるが、詳しくは知らないな・・・
「青年、この国の事よく知らないだろう?」
「!。。。はい」
流石武精。心が見透かされてるな。
「では説明しよう」
「お願いします・・・」
アンガー帝国。
バッガラから30ロッキほどにある軍事国家。
他国から警戒されており、かなり治安は悪い。
歴史は古く、初代皇帝、「アンガー1世」が建国してから300年、現在も皇帝の血筋の者が政治を行っている。
政治の方針は典型的な独裁政治。
皇帝の命は絶対、意見は許されない。
そんな国だからか、軍事力は高く、その戦績は負け知らず。
そのため、この国に戦を仕掛けるのはかなりの愚策という意味で「アンガーに挑むは愚の道なり」という格言が存在するほど・・・
「でもブレイブさん、何でそんな国に向かうんですか?軍事力が高いなら大丈夫なんじゃないですか?」
「我々がアンガーに向かうのは何も敵を倒すのだけが目的じゃない。あの国は闇市場があってな。この市場が治安こそ悪いが、技術を持った職人が多くいるんだ。スリや事件が多いから気をつけねばならんが。我々はそこで武器の手入れや食料の確保を行おうと思っている」
「成程・・・でもお金は?」
「それなら私が・・・」
ザンギ国王は一枚の紙のようなものを取り出す。
「これは国家資金直結支払い用小型魔導書です」
「はい・・・?」
「ですから国家資金直結支払い用小型魔導書です。これはシャルドの国家資金が入っている国家金庫と繋がっていましてね。それを魔術でどこにいても取り出せるという代物です。わが国では最高機密情報の一つでもあります。そのため、限度はありますがいくらでもお金は出せます。これを使ってください」
「・・・いいのか?」
「はい。勿論。恩人ですから」
笑ってはいるが、その表情には固い決意が見られる。
こんなもの、そこらへんの一般人に使わせたら国家問題だ。
ばれたらザンギ国王は最悪、国王を辞めなければならなくなるかもしれない。
そこまでの覚悟があるのだ。
「かたじけない・・・」
ブレイブもそのことは分かっているようで、国王に深く自分の柄を下げる。
「ここにとどまるのは危ない。さあ、早く支度をして。行ってください。アンガーへ」
俺はゆっくりと目を開ける。
どれくらい時間がたったのだろうか?
辺りはもう薄暗い。
周りが段々と鮮明に見えてくる。
「おはようございます・・・」
やはり寝たからだろうか、体が軽い。
さっきまで節々が痛かったのに、それが嘘だったかのようだ。
「あ、そちらの方も起きたんだね。じゃ、食事にしましょ」
ゴドルさんの奥さんだ。干し小麦や水を乗せた盆を持っている。
「ああ、青年。食事にするぞ。お前、大分体力を消耗してるだろう。食は体をつくる。ゴドルたちもどうだ?」
その言葉にゴドルは一瞬体を震わせる。
「いいのか?」
「ああ」
「じゃあ遠慮なく・・・」
~少しして~
「いやあ、生き返ったぁ・・・恩に着るぜ。その・・・何て呼べばいいんだ?」
「ブレイブとでも呼んでくれ」
「じゃあ、ブレイブさんよ。本当にありがとう!俺たち腹が減っててよ・・・最高に飢えてたところなんだ」
ゴドルの家族も嬉しそうだ。
「これからどうします?ブレイブさん」
俺はブレイブに聞く。
「うむ・・・バッガラじゃロクな情報も手に入らなかったしな・・・次の敵がどこにいるかも分からん。どうするかな・・・」
皆が少し考えこむ。
「よし。計画が立った」
「もう立ったんですか?早いですねぇ・・・」
ライドが目を見開き、驚く。
「作戦を話す。まず国王と女王はここに置いていく」
やはりか・・・
確かにザンギ国王は動けそうにない。
フィナンシェ女王も戦闘力がないし・・・
ここまでよく協力してくれたし、ここに置いていくのは不安だが・・・賢明な判断ではある。
「すみません・・・力になれなくて」
二人はブレイブに申し訳なさそうに謝る。
「気にするな。そして、次の目的地だが・・・全員目を瞑れ」
ってことは・・・取り出すんだな。何かを。
「?」
ゴドルさんやじいさんは首をかしげている。
まあ意味わからんよな。
~また少しして~
「目を開けていいぞ」
パチッ。
パサッ
「この地図を見てくれ。先ほど道の看板からくすねてきた」
目の前に大きな地図が広げられる。
どうやら地図を取り出していたらしい。
「次に行くのはここだ」
ブレイブが自分の刀身で一つの地名を指さす。
見ると、『アンガー帝国』と書いてある。
アンガー帝国?
名前は聞いたことあるが、詳しくは知らないな・・・
「青年、この国の事よく知らないだろう?」
「!。。。はい」
流石武精。心が見透かされてるな。
「では説明しよう」
「お願いします・・・」
アンガー帝国。
バッガラから30ロッキほどにある軍事国家。
他国から警戒されており、かなり治安は悪い。
歴史は古く、初代皇帝、「アンガー1世」が建国してから300年、現在も皇帝の血筋の者が政治を行っている。
政治の方針は典型的な独裁政治。
皇帝の命は絶対、意見は許されない。
そんな国だからか、軍事力は高く、その戦績は負け知らず。
そのため、この国に戦を仕掛けるのはかなりの愚策という意味で「アンガーに挑むは愚の道なり」という格言が存在するほど・・・
「でもブレイブさん、何でそんな国に向かうんですか?軍事力が高いなら大丈夫なんじゃないですか?」
「我々がアンガーに向かうのは何も敵を倒すのだけが目的じゃない。あの国は闇市場があってな。この市場が治安こそ悪いが、技術を持った職人が多くいるんだ。スリや事件が多いから気をつけねばならんが。我々はそこで武器の手入れや食料の確保を行おうと思っている」
「成程・・・でもお金は?」
「それなら私が・・・」
ザンギ国王は一枚の紙のようなものを取り出す。
「これは国家資金直結支払い用小型魔導書です」
「はい・・・?」
「ですから国家資金直結支払い用小型魔導書です。これはシャルドの国家資金が入っている国家金庫と繋がっていましてね。それを魔術でどこにいても取り出せるという代物です。わが国では最高機密情報の一つでもあります。そのため、限度はありますがいくらでもお金は出せます。これを使ってください」
「・・・いいのか?」
「はい。勿論。恩人ですから」
笑ってはいるが、その表情には固い決意が見られる。
こんなもの、そこらへんの一般人に使わせたら国家問題だ。
ばれたらザンギ国王は最悪、国王を辞めなければならなくなるかもしれない。
そこまでの覚悟があるのだ。
「かたじけない・・・」
ブレイブもそのことは分かっているようで、国王に深く自分の柄を下げる。
「ここにとどまるのは危ない。さあ、早く支度をして。行ってください。アンガーへ」