ある世界を救うまで
ブレイブが叫ぶと同時に、足が地についている感覚が俺の体から消える。
ああ、俺死んだのかな…
俺は目を瞑る。
青年!
ん?
俺は誰かの声に気づき、目を開ける。
俺の周りの景色が段々とはっきり見えてくる。
ここはあの世かな?
俺は何回か瞬きする。
いや、どうやらあの世ではないらしい。
青年、起きろ!
え?
何でブレイブの声が…
私はお前の上にいる。
俺は上を見る。
あれ?ブレイブがいる。
俺は下も見てみる。
「えぇぇぇぇ!?」
さっきまであった地面がない。
俺は周りを見渡す。
見えるのは雲や青い空。
も、もしかして…
「もしかしてこれ、飛んでます?」
ああ。
ブレイブが答える。
う、嘘?!
「で、でも、さ、さっきまで戦ってたじゃないですか!」
俺が何回か下を噛みながらブレイブに聞く。
私の専技を使ったのだ。
え?専技?
いやいや剣が専技を使えるわけ…
でも動物や植物でも専技を使える種類はいるし…
『剣精』という精霊だから…
まあ、おかしくはないか…
「専技で何で飛べてるんですか?」
俺は一旦落ち着き、ブレイブに聞く。
私の専技は『フライ・アウェイ』。
私の魔力を使うことであらゆる物を飛ばすことができる。
簡単な能力だが、応用が利き、使いやすい。
今飛んでいるのはこの専技のおかげだ。
「…」
俺、一回でいいから空を飛んでみたいと思ってたけど、まさかこんな形で叶うとは…
嬉しいやら、何とやら…
「国王とテッショウさんは?」
俺は二人の安否が心配になり、そう聞く。
二人は無事だ。
専技の力で少し離れたところに隠してきた。
それより問題は奴の事だ。
「奴?」
忘れたのか?
サンダの事だ。
「そういえば…」
我々はまだ目標を達成できていない。
王女も救出できてはいないし、サンダも倒せていない。
こうしている間にも私は魔力を消費している。
できれば早く奴を倒したいのだが…
魔力を消費…
確かにブレイブの声がさっきよりも少し疲れているように聞こえる。
「じゃあ早く倒しに行きましょう!」
ああ。そうしよう。
フッ…
「うわあああああああ!?」
ブレイブがそう言った瞬間、俺の体が下に落ち始める。
青年、すまない…
魔力を使いすぎたようだ…
地に着く瞬間、専技を使うからそこまで耐えろよ…
ビュオォォォォ
「ええええ!?」
俺はとんでもない早さで落ちていく。
もうブレイブの言葉を信じるしかない!
「うおおおおおおお!」
フワッ
俺の体が一瞬宙に浮く。
ドサッ!
「ててて…」
どうやら無事で済んだようだ。
「はあっ、はあっ」
俺は地面に手をつき荒く息を吸う。
「ケホッ、ケホッ」
息を吸いすぎたらしい。
「ブ、ブレイブさん…?」
俺はブレイブを探す。
「あ!」
ブレイブが地面に横たわっている。
「無事だったんですね…」
俺は安心して体から力が抜ける。
「ここは?」
ブレイブが俺に聞く。
「ここは…」
カツン。
「はっ!」
俺は聞き覚えのある音に気付き、後ろを振り返る。
[明朝体]「来たか…」[/明朝体]
サ、サンダ!
「青年。今気づいたが、ここはバッガラ城内のようだ」
ブレイブが俺の方に飛んでくる。
俺はブレイブの柄を握る。
青年!行くぞ!
「よ、よく分かんないけど…はい!」
ああ、俺死んだのかな…
俺は目を瞑る。
青年!
ん?
俺は誰かの声に気づき、目を開ける。
俺の周りの景色が段々とはっきり見えてくる。
ここはあの世かな?
俺は何回か瞬きする。
いや、どうやらあの世ではないらしい。
青年、起きろ!
え?
何でブレイブの声が…
私はお前の上にいる。
俺は上を見る。
あれ?ブレイブがいる。
俺は下も見てみる。
「えぇぇぇぇ!?」
さっきまであった地面がない。
俺は周りを見渡す。
見えるのは雲や青い空。
も、もしかして…
「もしかしてこれ、飛んでます?」
ああ。
ブレイブが答える。
う、嘘?!
「で、でも、さ、さっきまで戦ってたじゃないですか!」
俺が何回か下を噛みながらブレイブに聞く。
私の専技を使ったのだ。
え?専技?
いやいや剣が専技を使えるわけ…
でも動物や植物でも専技を使える種類はいるし…
『剣精』という精霊だから…
まあ、おかしくはないか…
「専技で何で飛べてるんですか?」
俺は一旦落ち着き、ブレイブに聞く。
私の専技は『フライ・アウェイ』。
私の魔力を使うことであらゆる物を飛ばすことができる。
簡単な能力だが、応用が利き、使いやすい。
今飛んでいるのはこの専技のおかげだ。
「…」
俺、一回でいいから空を飛んでみたいと思ってたけど、まさかこんな形で叶うとは…
嬉しいやら、何とやら…
「国王とテッショウさんは?」
俺は二人の安否が心配になり、そう聞く。
二人は無事だ。
専技の力で少し離れたところに隠してきた。
それより問題は奴の事だ。
「奴?」
忘れたのか?
サンダの事だ。
「そういえば…」
我々はまだ目標を達成できていない。
王女も救出できてはいないし、サンダも倒せていない。
こうしている間にも私は魔力を消費している。
できれば早く奴を倒したいのだが…
魔力を消費…
確かにブレイブの声がさっきよりも少し疲れているように聞こえる。
「じゃあ早く倒しに行きましょう!」
ああ。そうしよう。
フッ…
「うわあああああああ!?」
ブレイブがそう言った瞬間、俺の体が下に落ち始める。
青年、すまない…
魔力を使いすぎたようだ…
地に着く瞬間、専技を使うからそこまで耐えろよ…
ビュオォォォォ
「ええええ!?」
俺はとんでもない早さで落ちていく。
もうブレイブの言葉を信じるしかない!
「うおおおおおおお!」
フワッ
俺の体が一瞬宙に浮く。
ドサッ!
「ててて…」
どうやら無事で済んだようだ。
「はあっ、はあっ」
俺は地面に手をつき荒く息を吸う。
「ケホッ、ケホッ」
息を吸いすぎたらしい。
「ブ、ブレイブさん…?」
俺はブレイブを探す。
「あ!」
ブレイブが地面に横たわっている。
「無事だったんですね…」
俺は安心して体から力が抜ける。
「ここは?」
ブレイブが俺に聞く。
「ここは…」
カツン。
「はっ!」
俺は聞き覚えのある音に気付き、後ろを振り返る。
[明朝体]「来たか…」[/明朝体]
サ、サンダ!
「青年。今気づいたが、ここはバッガラ城内のようだ」
ブレイブが俺の方に飛んでくる。
俺はブレイブの柄を握る。
青年!行くぞ!
「よ、よく分かんないけど…はい!」