ある世界を救うまで
見つかった!
これはまずい…
バリバリッ!
「うわっ!」
俺のすぐ横にすさまじい威力の雷が落ちる。
「あっぶねぇ…」
俺は思わずそう言ってしまう。
「青年!こっちだ!」
右の路地からブレイブの声がする。
俺はその路地に迷わず入った。
「ふう…」
どうやら雷兵たちは撒けたようだ。
見張りがあんなにいるとは思っていなかったな…
冗談抜きに死ぬかと思った…
「青年、この民家に隠れよう」
ブレイブはそう言って目の前のドアを自身の剣先で開けようとする。
俺も賛成だ。
今はとりあえず隠れないと…
カチャ。
「!?」
「動くんじゃねぇ。動いたら撃つぞ」
低い声だ。
扉の隙間から俺たちに何かが向いている。
「それを下ろせ。私たちは敵ではない」
「本当か?」
「ああ、本当だ」
スッ。
ガチャガチャ。
扉が開く。
「入れ」
俺たちは家の中に入る。
中には女、子供、男…
「あんたたちは?」
男が手に持っているものをこちらに向けながらブレイブに聞く。
「私たちはこの国からフィナンシェ女王を取り戻すために来た。私はブレイブ、こっちは右からテッショウ、タツヤ、ザンギ国王だ」
ブレイブがそう男に説明する。
「国王?あ…」
男の顔がみるみる青ざめていく。
「あ、あなたはザンギ国王でしたか!申し訳ありません!なんなりと…」
「大丈夫ですよ…」
ザンギ国王が申し訳なさそうな顔で言う。
「で、お前たちは?」
ブレイブが男に聞く。
「あ、ああ。俺はゴドル。こっちは女房のアゼル。子供のケスカとベスカだ」
どうやらこの集団は男の家族のようだ。
「俺たちは家族全員で出かけててよ…そしたら、いきなり化け物どもが襲ってきたんだ…俺たちは命からがら逃げれたが、他のやつらは全員…」
ゴドルが悔しそうに唇を噛む。
「それで俺たちはこの家に隠れてんだ。すまねえ、こんなもん向けちまって。俺、てっきりお前らが化け物の仲間だと思っちまってよ…」
ゴドルは握っていた武器を見て言う。
「それは?」
テッショウがゴドルに聞く。
「これはピストル。本当の名前はフリントロック式小型火薬銃っつうんだが、俺は長いからピストルって呼んでる。ちょっと見てくれ」
ゴドルはそう言うと、ピストルをテッショウに見せる。
「ここに弾を込めて、そんでここを少し起こす。んで、ここを開けて火薬を入れる。そして閉じて、起こして引き金を引けば…」
ゴドルはピストルの銃口を壁に向ける。
「バン!ってわけさ」
「成程…便利なものじゃな…」
「ああ。かなり珍しいぜ」
ゴドルが自慢げに言う。
「ちょっとあんた!そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」
アゼルがゴドルを小突く。
「いけね!すまねぇな…俺、こういうことになるとつい夢中になっちまって…」
「アハハ!父ちゃんおっかしい!」
ケスカとベスカが大きく口を開けて笑う。
ゴドルは頭をポリポリかいている。
俺はその様子を見ていて何だか胸が温かくなった。
これはまずい…
バリバリッ!
「うわっ!」
俺のすぐ横にすさまじい威力の雷が落ちる。
「あっぶねぇ…」
俺は思わずそう言ってしまう。
「青年!こっちだ!」
右の路地からブレイブの声がする。
俺はその路地に迷わず入った。
「ふう…」
どうやら雷兵たちは撒けたようだ。
見張りがあんなにいるとは思っていなかったな…
冗談抜きに死ぬかと思った…
「青年、この民家に隠れよう」
ブレイブはそう言って目の前のドアを自身の剣先で開けようとする。
俺も賛成だ。
今はとりあえず隠れないと…
カチャ。
「!?」
「動くんじゃねぇ。動いたら撃つぞ」
低い声だ。
扉の隙間から俺たちに何かが向いている。
「それを下ろせ。私たちは敵ではない」
「本当か?」
「ああ、本当だ」
スッ。
ガチャガチャ。
扉が開く。
「入れ」
俺たちは家の中に入る。
中には女、子供、男…
「あんたたちは?」
男が手に持っているものをこちらに向けながらブレイブに聞く。
「私たちはこの国からフィナンシェ女王を取り戻すために来た。私はブレイブ、こっちは右からテッショウ、タツヤ、ザンギ国王だ」
ブレイブがそう男に説明する。
「国王?あ…」
男の顔がみるみる青ざめていく。
「あ、あなたはザンギ国王でしたか!申し訳ありません!なんなりと…」
「大丈夫ですよ…」
ザンギ国王が申し訳なさそうな顔で言う。
「で、お前たちは?」
ブレイブが男に聞く。
「あ、ああ。俺はゴドル。こっちは女房のアゼル。子供のケスカとベスカだ」
どうやらこの集団は男の家族のようだ。
「俺たちは家族全員で出かけててよ…そしたら、いきなり化け物どもが襲ってきたんだ…俺たちは命からがら逃げれたが、他のやつらは全員…」
ゴドルが悔しそうに唇を噛む。
「それで俺たちはこの家に隠れてんだ。すまねえ、こんなもん向けちまって。俺、てっきりお前らが化け物の仲間だと思っちまってよ…」
ゴドルは握っていた武器を見て言う。
「それは?」
テッショウがゴドルに聞く。
「これはピストル。本当の名前はフリントロック式小型火薬銃っつうんだが、俺は長いからピストルって呼んでる。ちょっと見てくれ」
ゴドルはそう言うと、ピストルをテッショウに見せる。
「ここに弾を込めて、そんでここを少し起こす。んで、ここを開けて火薬を入れる。そして閉じて、起こして引き金を引けば…」
ゴドルはピストルの銃口を壁に向ける。
「バン!ってわけさ」
「成程…便利なものじゃな…」
「ああ。かなり珍しいぜ」
ゴドルが自慢げに言う。
「ちょっとあんた!そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」
アゼルがゴドルを小突く。
「いけね!すまねぇな…俺、こういうことになるとつい夢中になっちまって…」
「アハハ!父ちゃんおっかしい!」
ケスカとベスカが大きく口を開けて笑う。
ゴドルは頭をポリポリかいている。
俺はその様子を見ていて何だか胸が温かくなった。