ある世界を救うまで
「ここが食糧庫です」
ここが食糧庫か…
他の部屋より圧倒的に広い。
「ここにはこの国の国際栽培場で作られたり、国民の方々から税金の代わりに支払ってもらった食料を保管しているんです。食糧が足りなくなった時や食品の原材料などに使うのでここにはものすごい量の食べ物がありますよ」
ザンギ国王はそう説明する。
「私が確認しよう」
ブレイブはそう言って食糧庫の頑丈な扉に近づく。
ブレイブが扉に触れる。
「うむ。やはり雑魚共が何体かいるな」
「どうやったんですか?」
ザンギ国王が驚いてそうブレイブに聞く。
「何、簡単な魔法を使ったのだ。使える者は少ないが、閉鎖されたある程度の広さの空間の中の生物や物質を感知できる魔法をな」
ブレイブはそう答える。
「何体くらいいるんじゃ?」
テッショウがそう聞くとブレイブは
「部屋の4隅に1体ずつ、中央に背中合わせで4体、それぞれの保管庫に5体ずついる。中々上手い配置だ。化け物たちもバカではないらしいな」
と答えた。
少しして。。。
じゃあ作戦を伝える。私の言う通りに動け。
まずは見張りと撮影機を潰す。
この部屋の4つの出入り口から私たちが侵入し、1体ずつ見張りを倒し、魔法で管理されている「撮影機」を壊すのだ。
こいつらをどうにかしないと死角がほぼ無いからな。
作戦成功のためにお前たちに「契約」をする。
心配するな。この契約は離れていても意識を脳内で共有する「情報型」だ。すぐ切れる…
ドガッ
「こっちは終わりました!」
「わしもじゃ!」
「こっちもです!」
「よし。作戦の第一段階は終了だ」
見張りを倒した次はそれぞれの食糧庫に行け。
優先するのは乾物、非常食だ。かなり日持ちするからな。
私が思うにここに雑魚共がいるのは他の仲間に食料を供給するためだろう。
国際栽培場でも憶測だが人が労働させられていると思う。
余裕があれば他の食糧庫も奪還しろ。
そうすれば敵の食糧は少しではあるが減る。
「乾物の食糧庫に着きました。かなり地兵が多いです…」
「うむ。乾物は青年に任せる。非常食は?」
「私が着きました!」
「なら非常食は国王に任せよう」
「わしはどうすれば?」
「お前は雑魚共に注意して撮影機を壊せ。そうすれば時間が稼げる」
バコッ!
「っ!やっぱり素手だと痛いな…」
ブオッ!
「私は先ほど返してもらった名剣『エヴィル・クラッシュ』のおかげでだいぶ楽です!」
「わしは元々拳士じゃったから、楽ですじゃ」
「うむ。各々頑張ってくれ」
計画の最終段階は無事全ての雑魚共を倒し、食料を奪取すること。
全ての食糧庫の雑魚共を倒してくれ。
食料は乾物と非常食だけ持ってこれるだけ持ってきてくること。
他の食料は日持ちしないから邪魔なだけだからな。
「ふう。こっちは終わりました。今から食料を持っていきます」
「わしも手伝うぞ。タツヤ」
「私もそろそろ終わります!」
「うむ。いい調子だ」
15分後。。。
「よし。これで全部か?」
「はい!これで全部なはずです!」
「よし。ではしまおうか」
「あのう…ブレイブさん…」
ブレイブがこちらを振り返る。
「どうした?青年」
「どうやって食料をしまうんでしょうか…?」
「た、確かに…」
ザンギ国王が俺の質問にそう相槌を入れる。
「それなら問題ない」
ブレイブは自慢げな声でそう言う。
「私は収納魔法も覚えていてな。だからこれくらいの量なら楽々持ち運べるのだ」
「へえ…すごいんですねえ…」
ザンギ国王がそうブレイブをじーっと見る。
「そうだろう?」
ブレイブはそう言って少しのけぞる。(ブレイブが人間だったら多分どや顔だろう)
「じゃあ目をつぶれ」
「え?」
「目をつぶれと言っている!」
「何でですか?」
ブレイブが少し下を向く。
「え~っと…その…」
「大丈夫です?何か問題でも?」
ザンギ国王が心配そうに聞く。
「あ~…」
「本当に大丈夫ですか?!」
「やかましい!恥ずかしいのだ!」
ブレイブはそう言うと、さっきよりも下を向いた。
「は、恥ずかしい…?」
俺がブレイブにそう聞く。
「実は収納魔法を使う時、私は剣先が広がってしまうのだ…。。。お前たちには分からないだろうが、私にはこれがとても恥ずかしい…」
ブレイブはそう言うとまた下を向いた。
「じゃあ目をつぶりましょう」
俺たちはザンギ国王の言葉に従い、目をつぶった。
「もういいぞ」
俺たちは目を開ける。
驚くことに先ほどまであった食料が全て無くなっている。
「すごい…」
ファー!ファー!ファー!
ザンギ国王が驚いたのも束の間、部屋の中に突然大きな音が響きだす。
「まずい、警報が鳴り始めた…奴らが来る。いくら私でも数には勝てん。逃げるぞ」
「は、はい!」
そうして俺たちはブレイブと一緒に食糧庫を後にした。
ここが食糧庫か…
他の部屋より圧倒的に広い。
「ここにはこの国の国際栽培場で作られたり、国民の方々から税金の代わりに支払ってもらった食料を保管しているんです。食糧が足りなくなった時や食品の原材料などに使うのでここにはものすごい量の食べ物がありますよ」
ザンギ国王はそう説明する。
「私が確認しよう」
ブレイブはそう言って食糧庫の頑丈な扉に近づく。
ブレイブが扉に触れる。
「うむ。やはり雑魚共が何体かいるな」
「どうやったんですか?」
ザンギ国王が驚いてそうブレイブに聞く。
「何、簡単な魔法を使ったのだ。使える者は少ないが、閉鎖されたある程度の広さの空間の中の生物や物質を感知できる魔法をな」
ブレイブはそう答える。
「何体くらいいるんじゃ?」
テッショウがそう聞くとブレイブは
「部屋の4隅に1体ずつ、中央に背中合わせで4体、それぞれの保管庫に5体ずついる。中々上手い配置だ。化け物たちもバカではないらしいな」
と答えた。
少しして。。。
じゃあ作戦を伝える。私の言う通りに動け。
まずは見張りと撮影機を潰す。
この部屋の4つの出入り口から私たちが侵入し、1体ずつ見張りを倒し、魔法で管理されている「撮影機」を壊すのだ。
こいつらをどうにかしないと死角がほぼ無いからな。
作戦成功のためにお前たちに「契約」をする。
心配するな。この契約は離れていても意識を脳内で共有する「情報型」だ。すぐ切れる…
ドガッ
「こっちは終わりました!」
「わしもじゃ!」
「こっちもです!」
「よし。作戦の第一段階は終了だ」
見張りを倒した次はそれぞれの食糧庫に行け。
優先するのは乾物、非常食だ。かなり日持ちするからな。
私が思うにここに雑魚共がいるのは他の仲間に食料を供給するためだろう。
国際栽培場でも憶測だが人が労働させられていると思う。
余裕があれば他の食糧庫も奪還しろ。
そうすれば敵の食糧は少しではあるが減る。
「乾物の食糧庫に着きました。かなり地兵が多いです…」
「うむ。乾物は青年に任せる。非常食は?」
「私が着きました!」
「なら非常食は国王に任せよう」
「わしはどうすれば?」
「お前は雑魚共に注意して撮影機を壊せ。そうすれば時間が稼げる」
バコッ!
「っ!やっぱり素手だと痛いな…」
ブオッ!
「私は先ほど返してもらった名剣『エヴィル・クラッシュ』のおかげでだいぶ楽です!」
「わしは元々拳士じゃったから、楽ですじゃ」
「うむ。各々頑張ってくれ」
計画の最終段階は無事全ての雑魚共を倒し、食料を奪取すること。
全ての食糧庫の雑魚共を倒してくれ。
食料は乾物と非常食だけ持ってこれるだけ持ってきてくること。
他の食料は日持ちしないから邪魔なだけだからな。
「ふう。こっちは終わりました。今から食料を持っていきます」
「わしも手伝うぞ。タツヤ」
「私もそろそろ終わります!」
「うむ。いい調子だ」
15分後。。。
「よし。これで全部か?」
「はい!これで全部なはずです!」
「よし。ではしまおうか」
「あのう…ブレイブさん…」
ブレイブがこちらを振り返る。
「どうした?青年」
「どうやって食料をしまうんでしょうか…?」
「た、確かに…」
ザンギ国王が俺の質問にそう相槌を入れる。
「それなら問題ない」
ブレイブは自慢げな声でそう言う。
「私は収納魔法も覚えていてな。だからこれくらいの量なら楽々持ち運べるのだ」
「へえ…すごいんですねえ…」
ザンギ国王がそうブレイブをじーっと見る。
「そうだろう?」
ブレイブはそう言って少しのけぞる。(ブレイブが人間だったら多分どや顔だろう)
「じゃあ目をつぶれ」
「え?」
「目をつぶれと言っている!」
「何でですか?」
ブレイブが少し下を向く。
「え~っと…その…」
「大丈夫です?何か問題でも?」
ザンギ国王が心配そうに聞く。
「あ~…」
「本当に大丈夫ですか?!」
「やかましい!恥ずかしいのだ!」
ブレイブはそう言うと、さっきよりも下を向いた。
「は、恥ずかしい…?」
俺がブレイブにそう聞く。
「実は収納魔法を使う時、私は剣先が広がってしまうのだ…。。。お前たちには分からないだろうが、私にはこれがとても恥ずかしい…」
ブレイブはそう言うとまた下を向いた。
「じゃあ目をつぶりましょう」
俺たちはザンギ国王の言葉に従い、目をつぶった。
「もういいぞ」
俺たちは目を開ける。
驚くことに先ほどまであった食料が全て無くなっている。
「すごい…」
ファー!ファー!ファー!
ザンギ国王が驚いたのも束の間、部屋の中に突然大きな音が響きだす。
「まずい、警報が鳴り始めた…奴らが来る。いくら私でも数には勝てん。逃げるぞ」
「は、はい!」
そうして俺たちはブレイブと一緒に食糧庫を後にした。