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ある世界を救うまで

#28

砂の指揮官

「やった…のか?」
俺の背後でテッショウさんがそう言う。
「ええ。もう大丈夫です。ガルドは倒しました」
俺はテッショウさんにそう言葉を返す。
「じゃあ専技をもらうとするか」
テッショウはガルドの死体に手を向ける。
「ふぬっ!」
テッショウの手が光りだす。
「ぬおおおおおお!」
なんだか今までの専技を俺に会得させる時より辛そうだ。
「はあああああ!あああ!」
テッショウさんが俺に手を向ける。
「行くぞ!だりゃああ!」
その瞬間、俺の体に痛みが走る。
ざらざらとした痛みが。
まるで砂が体の穴という穴に出たり入ったりしているようだ。
体が砂で埋め尽くされていく。
体の水分がすべて流れていく。
「はぁ…はぁ…」
俺は口の中が乾ききっていてろくに声も出せない。
「大丈夫か!しっかりせい!」
テッショウさんの声が遠くで聞こえる。
俺の意識が遠のく。
あれ、もう何も見えないや。
目の前が真っ白になってく。
俺、死ぬのかなあ。
さっき死にかけたってのに。
父さんに会えるかなあ…

「おい!大丈夫か!」
テッショウが叫ぶ。
「タツヤ!タツヤ!」
テッショウがタツヤにいくら呼びかけてもタツヤは目覚めない。
「退け」
「女の声!?」
テッショウが驚く。
「退けと言っている」
声の主はブレイブだった。
テッショウはその声を聞き、静かにタツヤから離れる。
「ふむ。専技の会得の代償で体の水がほぼ無くなっているのか。あいつには恩があるしな。ここで死なれてはあいつに合わせる顔がない。1回だけと言ったがまた助けよう」
ゴクン。
「あ?ん、う~ん」
「タツヤ!」
テッショウさんが俺に駆け寄る。
「お、俺は?」
「起きたか」
俺が声に気づき振り返るとそこにはブレイブがあった。
「タツヤ。この剣がおぬしのことを助けてくれたんじゃよ」
テッショウさんが俺にそう言う。
「あ、ありがとう」
俺はブレイブにお礼を言う。
「あいつのためだ。お前のためではない」
ブレイブが俺にそう言う。
「だが、どうやってタツヤを助けたんじゃ?」
テッショウがブレイブに聞く。
「簡単な水魔法だ。青年の体に水が無くなっていたからな。専技を会得する時は犠牲を伴う場合がある。今度から注意しろ」
ブレイブはテッショウの質問にそう答えた。
「あ、そういえば専技」
俺は専技の情報を見てみる。
専技名・砂の指揮官(サンドコマンダー)
能力、自身の体力を消費し砂から「砂の兵士」を作り出す。砂の兵士の強さは砂の材質によって変わる。また砂の兵士には専技の効果をかけることも可能。その場合、専技の対価は砂の兵士が払う。
切り替え型。専用技。
成程。
これ「過剰投厄」と合わせると強いんじゃないか?
「どうじゃった?」
テッショウさんが俺にそう聞く。
「会得できてました」
俺はそう答える。
「そうか…」
テッショウさんは安心してほっと息を吐く。
「それより勇剣ブレイブ。おぬしの事を聞かせてくれんか?おぬしはなんなんじゃ?わしはそれを知りたい」
テッショウがブレイブにそう聞くと
「いいだろう。私のことを話してやる」
ブレイブはそう言って自分のことを話し始めた。

作者メッセージ

どうでしたでしょうか?
文章表現のおかしいところや感想などコメントで書いてくれると幸いです。
これからもどうぞよろしくお願いします。

2025/07/30 11:01

柴T ID:≫ 73uaQYEMLJl4k
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