ズシャッ！
何だ？何が起きた？
俺が自分の肩を見ると深く肉がえぐれ、血が出ている。
地兵が走り出してまだ一瞬しかたっていない。
だからあの地兵の今までのスピードを見たかぎり、地兵の攻撃というのは考えにくい。
何かの専技？いや、魔法？それとも他の何者かからの援護？
俺がそう思っていると地兵が喋りだした。
「ニンゲンヨ。イマドコカラコウゲキガトンデキタカカンガエテオルナ？セッカクダカラオシエテヤロウ。ソレハワタシノコウゲキダ」
何？
いやそれはあり得ない。
「な、なぜ…」
「マテ！シャベルナ！」
地兵がそう大声で言う。
「オマエハイマ、ワタシノコウゲキトイウノハアリエナイトオモッタダロウ？ソノリユウヲオシエテヤロウ。ソレハワタシノセンギ「過剰投厄」（オーバードーズ）ノチカラナノダヨ。コノセンギハワタシジシンノチカラヲタカメラレルノダヨ。ダカラワタシハオマエヲキレタノダ。コレデワカッタカナ？サテ、ツヅキヲシヨウカ？」
地兵はそう言うといつの間にやら持っていた大剣のような武器をこちらに向けて言った。
そういうことか…
さっきよりスピードも速いし、饒舌なのも納得だ。
「いいだろう…お前を倒して俺は先に進む…」
俺はそう言って剣を強く握った。

「ハッ！」
ザシュッ！
俺の足に肩と同じような傷ができる。
「うああっ！」
なんて切れ味だ…
俺は直前で少しよけているし、何より「大地の皮膚」の効果が発動してるってのに…
「ホラッ！ヨケテミロ！」
地兵はそう言うと、どんどん攻撃をしてくる。
「くっ！」
俺はそれをぎりぎりでよける。
だがこれもいつか限界を迎えるだろう。
こうなったら俺の専技を使うしかないか…
「超直感発動！」