ある世界を救うまで
「はあっ!」
後ろから声がして俺は咄嗟に横によけた。
「くそっ!」
声の主は…
サイガだった。
手にナイフを握り、こちらを見ている。
「ああっ!」
サイガが俺の胸を狙ってナイフを振り下ろす。
俺はそれをよけサイガを突き飛ばす。
「ぐあっ!」
サイガは声を出し倒れた。
俺はその手からナイフを奪い取り遠くに投げ捨てた。
「サイガ。これはどういうことだ?」
俺がサイガに聞く。
「あのお方の力になれなかった。私は生きている価値がない・・・ああ。あああ…」
サイガは俺の言葉などまるで聞こえていないかのように何もない空間にしゃべりかけている。
「私はもう死ななければ…裏切ってしまった、裏切ってしまった…」
サイガがそう言って走り出す。
俺は茫然として少し立ち尽くしていたが、すぐそのあとを追いかけた。
俺はサイガに追いついた。
だがもう遅かった。
「裏切ってしまった…裏切ってしまった…裏切ってしまった…裏切ってしまった…裏切ってしまった…あああああああああ!」
サイガはそう叫んでさっき俺が投げ捨てたナイフを自分の胸に刺した。
「わが…ある…じ…永…遠なれ…」
サイガはそう言って地面に崩れ落ちた。
俺はあまりの出来事にサイガの死体を見ることしかできなかった。
「しょい込むことはない。おぬしのせいではない」
テッショウさんがそう言って俺を励ます。
俺は少しうなずいた。
少ししてテッショウはサイガの下に手を向けた。
「ふんっ!」
テッショウの手の周りが光り始めた。
「よし。こいつの専技は会得できるぞ。タツヤ、体をこっちに向けろ」
俺は驚いた。
今目の前でサイガが死んだってのに専技を会得しろ?冗談じゃない。
仮に敵だとしても生き物がおかしくなって死んでいったんだぞ…
「タツヤ。聞いているのか?おい、タツヤ」
俺はテッショウさんのいうことも聞かずただ立ち尽くす。
「タツヤ?聞いてるのか?」
テッショウさんがそう言ってくるが俺は答えない。
「タツヤ!」
突然の叫び声で俺は驚いた。
「何度言ったら分かる?こちらを向け!」
俺は堪忍袋の緒が切れた。
「うるさい!目の前で仮に敵だとしても生き物がおかしくなって死んでいったんですよ!そんなことできるわけないじゃないですか!」
俺はテッショウさんにそう怒鳴った。
「甘ったれるな!」
いつも穏やかなテッショウさんが怖い顔でそう言った。
「今は一刻を争うんじゃ!そんなことを言ってる場合ではない!たとえ何があろうとも自分の力になるものは使う!今はお前の手にこの国がかかってるようなものなんじゃぞ!」
目が覚めた。
俺はなんてバカなんだろう。
確かにその通りだ。
俺はこの国を救うといった。
なのにこんなところで止まってどうする?
俺は進むしかない。
そう決めたのだ。
「すいません。テッショウさん。俺どうかしてて…」
「分かればいいんじゃ。ほれこっちを向けい」
テッショウが笑顔でそう言った。
俺はテッショウさんに体を向けた。
後ろから声がして俺は咄嗟に横によけた。
「くそっ!」
声の主は…
サイガだった。
手にナイフを握り、こちらを見ている。
「ああっ!」
サイガが俺の胸を狙ってナイフを振り下ろす。
俺はそれをよけサイガを突き飛ばす。
「ぐあっ!」
サイガは声を出し倒れた。
俺はその手からナイフを奪い取り遠くに投げ捨てた。
「サイガ。これはどういうことだ?」
俺がサイガに聞く。
「あのお方の力になれなかった。私は生きている価値がない・・・ああ。あああ…」
サイガは俺の言葉などまるで聞こえていないかのように何もない空間にしゃべりかけている。
「私はもう死ななければ…裏切ってしまった、裏切ってしまった…」
サイガがそう言って走り出す。
俺は茫然として少し立ち尽くしていたが、すぐそのあとを追いかけた。
俺はサイガに追いついた。
だがもう遅かった。
「裏切ってしまった…裏切ってしまった…裏切ってしまった…裏切ってしまった…裏切ってしまった…あああああああああ!」
サイガはそう叫んでさっき俺が投げ捨てたナイフを自分の胸に刺した。
「わが…ある…じ…永…遠なれ…」
サイガはそう言って地面に崩れ落ちた。
俺はあまりの出来事にサイガの死体を見ることしかできなかった。
「しょい込むことはない。おぬしのせいではない」
テッショウさんがそう言って俺を励ます。
俺は少しうなずいた。
少ししてテッショウはサイガの下に手を向けた。
「ふんっ!」
テッショウの手の周りが光り始めた。
「よし。こいつの専技は会得できるぞ。タツヤ、体をこっちに向けろ」
俺は驚いた。
今目の前でサイガが死んだってのに専技を会得しろ?冗談じゃない。
仮に敵だとしても生き物がおかしくなって死んでいったんだぞ…
「タツヤ。聞いているのか?おい、タツヤ」
俺はテッショウさんのいうことも聞かずただ立ち尽くす。
「タツヤ?聞いてるのか?」
テッショウさんがそう言ってくるが俺は答えない。
「タツヤ!」
突然の叫び声で俺は驚いた。
「何度言ったら分かる?こちらを向け!」
俺は堪忍袋の緒が切れた。
「うるさい!目の前で仮に敵だとしても生き物がおかしくなって死んでいったんですよ!そんなことできるわけないじゃないですか!」
俺はテッショウさんにそう怒鳴った。
「甘ったれるな!」
いつも穏やかなテッショウさんが怖い顔でそう言った。
「今は一刻を争うんじゃ!そんなことを言ってる場合ではない!たとえ何があろうとも自分の力になるものは使う!今はお前の手にこの国がかかってるようなものなんじゃぞ!」
目が覚めた。
俺はなんてバカなんだろう。
確かにその通りだ。
俺はこの国を救うといった。
なのにこんなところで止まってどうする?
俺は進むしかない。
そう決めたのだ。
「すいません。テッショウさん。俺どうかしてて…」
「分かればいいんじゃ。ほれこっちを向けい」
テッショウが笑顔でそう言った。
俺はテッショウさんに体を向けた。