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あくまで夢小説です。個人の妄想と捏造の産物とご理解ください。
・女主人公 (女体化)
・なんでも許せる方向け
・原作改変あり、うろ覚えです。
・NARUTOとハンターハンターのクロスオーバーものです。
・誤字脱字あり  以上の点が許せる方向け
イタチは14〜15歳くらいのイメージ、、

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二次創作
イタチがHUNTER×HUNTERの世界に行ったら。

#3

イタチがHUNTER×HUNTERの世界に行ったら3

―――――――――――――――――――――――



ある船員の声によって、皆は前方を注目する。



荒れ狂う波と風、轟く雷と突き刺す雨


そして、

目の前に迫り来るのは巨大な――竜巻


――――――――――――――――――



操舵室には静寂と、隠しきれぬ動揺が広がっていた。

……間もなく船はあの竜巻に飲み込まれ、海の藻屑と成り果てるであろう事は、その場にいる全員が悟った――。



…あんな巨大な竜巻は今まで見た事がない

……これが自然現象だとでも言うのかっ

1人の人間を除き、皆は目前に迫り来るであろうそれに対し、茫然と立ち尽くしていた時――。



「(はっ!)!、っ急いで帆を下ろせ!!」


――その『一瞬』から早く意識が戻ったのは船長であった。

どうやら、この海を長年見てきた経験と実力はあるらしい。



船長の声で、皆は一目散に外に出て各々準備に取り掛かる――。


 ……イタチも皆と同じように竜巻を一瞥した。眉は潜めたものの、フッと静かにその黒曜石のような瞳を伏せた。


そして、船員達と同様にその場を去る。

どうやら他の人達と違い、焦った様子は見られない。

――――――――――――――――――


グォー〜!グォーグォー!ヒューヒューゥー!

 
タッタッタ、バタバタ、
    ――急げ、急げ!こっちもだ!――



声を掛け合わせながら、船員達は協力し何とか帆を下ろそうとしていた。


船員達の指示を受けながら、帆を下ろす事を手伝っていたゴンは内心気になっていた。
それは先程外に出て行った、クラピカとレオリオの事である。

――チラリ
視線を2人に向ける



「っさっきの言葉、訂正しろ!訂正すれば許してやるぞ!レオリオ!」
「はっ何度も言わせるな、テメェの方が先だ!俺から譲る気は全くねぇ!」
「仕方ない……」
グォー!ヒューヒュー!

そして現在、2人は迫り来る竜巻など関係ないかのように、2人だけの世界に入り込み、互いに言い争って睨み合っている。今にも襲い掛かりそうだ

――周りを見て少しは手伝って欲しいな、なんてゴンは思っていたりもする。



グォーグォー!ヒューヒュー!

未だ唸る風、打ち付ける雨。

綱を引きながらゴンの意識は一旦、2人から目を逸らし、イタチを探していた。

「(……咄嗟に外に出ちゃったし、何処に居るか分からないや( ̄▽ ̄)イタチは何処にいるんだろう??)」
――先程見た天使のような微笑みは、どこか儚さがあった。
……何処か懐かしいような、暖かいような、ゴン自身なぜそんな事を思うのか分からなかった。
だが、、

   ――放って置けない、謎多き女の子――
そんな認識だった。

そしてゴンの彷徨っていた瞳は、見張り台にいるその人物を捉えて目を見開いた。
「(いつの間にあんな高い所にいたんだろう?)」と疑問が浮かんだ。


ゴンがそう思っていたとも露知らず、見張り台にいたイタチは脳内で別の事に気を考えていた。


嵐の中、目を伏せ顔を天に向けて、全身を雨に打たれているイタチ。

そのせいかイタチの素顔を隠していたフードは取れ、顔面は晒されている。

遠目からその姿を見たゴン。その姿はまるで――
          泣いているようだと思った。

『自分はここに存在して居るのだ』と証明するように、実感するように……。
そんなイタチを、ゴンは見てはいけないものを見てしまったかの様に感じ、再び綱に意識を戻したのだった。

――――――


数秒後、イタチはゆっくりと目を開くと、目の前の竜巻を赤い瞳が睨む。

指を2本立て、チャクラを練る

――スゥー……

「…(チャクラは練れる、問題はない。あの竜巻を火遁で相殺するだけの威力をぶつければ、何とかこの船に当たらず凌げるだろう……問題は、)」

チラリ、
目下で今もなお、協力している人々。ゴンを覗きこちらには気づいていない様だ。

「……(ここで忍術を見せてもいいのだろうか、ここに居るのはほぼ一般人。不審な行動をとってしまえば先程のハンター試験とやらに影響してしまうかもしれない……何より、)」
――後からあれやこれ術の事について聞かれる事は正直ご遠慮頂きたい。例え幻術を使って忘れさせる事ができても、今後活動する事を考えると目撃者は少ない方がいい。
何処から情報が漏れるのかも分からない。ここがあの世界とは違うならば尚更だ手札は隠すに限る、と言うのがイタチの本心であった。

「……何か気を紛らわせるものをしなければ……」
と、思っていたその時――


ヒュー!!!と一際大きな風が吹いた!


「う、うわぁー!!、!!!」
「カツオッーー!!!」
1人の船員が突風によって、体が宙に舞い上がった!!

後もう少しで荒れ狂う海に放り投げ出される!と皆が焦ったその時

「!」

―イタチはすぐさまカツオを助けようと動き出した。
が、ふと動きを止めた。
視界の端でゴンが動き出している……
「(こっちは大丈夫だな……)ならば」

――皆が人命救助に注目している間、こちらは蹴りをつけよう――


すぐさまイタチは行動を開始。
前方の竜巻を見据えて印を組んだ。

スゥー、

肺にいっぱい空気を溜め、一気に吐き出した!

「火遁・豪火球の術!!」


通常よりも大きいその火の球は、真っ直ぐに遠くで渦巻いている竜巻に向かっていく!

ブォォーーーー!ヒュードォーン!シュウワァーー

――二つの力はぶつかり相殺し合った!
……やがて目の前の竜巻は霧散した。――

イタチが威力を瞬時に調整し相殺したのだ。
だが恐るべきはそのコントロール力と、それを可能にした『写輪眼』。
他の忍者が同じ事をやっても真似できるのは、ごく一部の強者だけだろう。
そして、イタチは当たり前の事の様にそれをやってのける。

流石はうちはの天才。「うちはイタチ」だとあの世界のもの達がいれば褒め称えられたであろう。



時間にして一瞬だったその一連の出来事は、本人以外誰も気がついてはいない。


――チラリ、

イタチの視線はカツオの方を向いた。

人命救助の方は、クラピカとレオリオがカツオの体を取り逃がし、その2人の間をゴンが飛びだした所であった。
ゴンの両足を、その2人が今度は掴む。

「……どうやらあっちは上手くいったようだな」
予想通り、とイタチは安堵した。






気がつけば嵐は過ぎ去った。空は快晴だ。


――――――――――――――――――





「何を考えてるんだ!!」

「このっボケ!俺たちが掴まなきゃお前は今頃、海の藻屑になってだかもしれねぇーんだぞ!!」

その怒声は現在、目の前の少年に集中していた。


両者から怒られているゴンは、それでも平気そうだった。

「……でも、掴んでくれたじゃん!2人とも!」

「!」

2人はその発言に驚いたが驚きを通り越して、呆れていた。……まぁ当然の事だろうと、

それから、カツオがお礼を言いに来た事により、段々と自分達の言い争っていた事がしょうもない事だったと2人は思い至ったらしい。

歪みあっていた仲とは思えないほど、2人は落ち着きを取り戻し、両者ともに非があると認め謝罪をした。
……そこには和やかな空気が広がっていた。



――スタッ


「!あっ、イタチ!」
「……無事だった様だな」
すぐにその人物へ駆け出していったゴン。
ゴンが走り出した方向へ視線を向ける2人。そこには人がいた。

「「?」」
……はて、あんな人物いただろうか?と疑問を抱いているレオリオとクラピカ。すかさず2人はその人物を凝視した。
そして、はっと息を呑む

――フードが取れた人物。
目鼻立ちが整っている……。
陽の光によって艶めく美しい黒髪は、一つ結びに緩く縛られている。薄紅色の唇、キリッと凛々しい双眼。スッと背筋が伸びている姿勢。
何より、天使の様な微笑みをゴンに降り注いでいるその人物

――綺麗だ。

その感想は2人だけでなく、その場に偶々いた船員達も同じ心情であった。


ゴンはこの場に現れた人物を知っているようだ。

「くぅー!ゴンのヤロー羨ましいっ!!誰だよあんな別嬪さん!居たのかよ〜!」
「…彼女、どこかで見た様な気がするのだが……」

2人があれこれ考えている間、件の人物は2人の元へゴンと共にやって来た。
「!?」
「さっきの事、俺イタチにも詳しく話したくて!」
凄かったんだよ!と言って、キョロっとゴンは俺たちの方を見た。
……さっきの危機一髪な出来事をもう一度話して欲しそうだ。
それはこの目の前にいる女性に聞かせるためだろう。
やれやれだなと思いつつも、自ら進みでて話し始めたのは、ゴンとクラピカの隣にいる鼻の下を伸ばしているレオリオだった。
一連の行動をゴンは嬉しそうにイタチに語っている。
イタチは穏やかにゴン達の話しを聞いてくれている。
……ゴンありがとう!武勇伝をもっと言ってくれ!なんてレオリオは思っていた。

「フッおr、‥私もさっきの事は見ていたよ。2人がゴンの足を掴んでいた所。君たち凄かったな」と微笑みを2人に向けるイタチ。
「い、いや〜それほどでも〜!なんか照れんな!」
「っ当然の事をしたまでだ!」
くねくねとレオリオは照れまくっている。クラピカも満更でもない様で、頬が少し赤くなっていた。

「アハッハ!なんか可笑しいや!さっきまでレオリオ達怒って出ていったのに!」
「それもそうだな、さっきとは真逆で変な感じだ」

「う、うるせ〜……?」
「そ、それは本当に恥ずかしい所を……?」
イタチの発言で疑問に感じた2人

そこでクラピカは疑問に思っていた事を質問した。


「?……すまないが私たちと貴方はどこかで会っていただろうか?」
「……おいおいクラピカ、ナンパかよ」
「黙れ、レオリオ」
クラピカのナンパ的な発言で即座にレオリオに揶揄われたが、レオリオ自身も確かに疑問を感じていた。

「?何言ってるの2人とも、俺たち船長の所で自己紹介したじゃん!」
とゴンがさも当然と言う発言で、2人ははっとした!
「…………まさか、」
「……『イタチ』と言うことは……」






「あの時の?!……てか、女だった/のか/よ?!」





「……、あぁそうだが?(まぁ、俺自身この体にやっと慣れ始めたんだがな)」

2人して驚愕した。
……まさかフードを被っていたあの怪しい人物が同一人物だったなんて、、


「なるほどな〜、まんまと騙されたぜ!……まさかこんな美少女とは!……なのに俺はあんなにつかかっちまったのか……」
と、語尾が段々と小さくなるレオリオは当初の出会いで言い放った言動に後悔していた。

「……そうか、女性の1人旅だと考えると『男』としての方が確かに都合がいいと言うことか……通りで」
クラピカはなぜか1人納得している。

……まぁ、各々想像を働かせてくれる様で何よりだがイタチ自身、ゴンに女性だとバレているのでもうどうでもいい事と割り切っていた。






そんな中、ゴン達御一行へ声を掛けてきたのは船長だった。

「はーはっは!お前達!気に入ったぜ!オメェら4人俺が責任持って港まで送って言ってやる!」





「本当!?……じゃあ試験は?」 


ゴンが訊ねると、船長はニヤリと笑って全員に振り返る。
「……言っただろう、俺様の気分次第だって……


   

          オメェら4人合格だ!」

「やったーー!」
ゴンはとっても嬉しそうだ。他2人同時に安堵した。
イタチもニコリと微笑んだ。



――――――――――――――――――――――


ドーレ港


無事に港に着いた4人。
ゴンは船長と話しをしているらしく、少しの間3人で話しあっていた。
そこで、事件は起きた。






「えっ?!!イタチお前、文字読めねぇ〜のかよ!どんだけ田舎から出てきたんだ?!」
レオリオの声がその場で響き渡る。
「うるさいぞレオリオ!……まぁ、驚きはしたが……」と動揺しているクラピカ。

――こんな事言うのは失礼かも知れないが
イタチの見た目から、教養はしっかり積んでいると感じていたからだ。
短い時間ではあるが行動を共にした彼らは、彼女の所作や行動、佇まいからどこかのお偉ところの家柄か、貴族の出ではないかと疑った程である。
それほどの雰囲気が実際あるのだ――





だからこそ、数分前に地図の看板文字を見て、

「……なんて書いてあるんだ?やはり分からないな」

そう呟いたイタチに、まさかそんな面白い事を言う性分なんて思っても見なかった為、『やっぱ人って見た目じゃないんだな』と思っていたレオリオは、少しイタチに対して親近感が湧いたのだ。


そこで、その返答に対し
「あっははは!お前もおもしれーこと言うんだなイタチ!お前、文字読めねぇ〜のかよ〜」
と、イタチの声に冗談と受け取ったレオリオはそう答えたのだ。

だが、――――


「あぁ、実はそうなんだ」
と困り顔で微笑んできたイタチ。
これには一瞬クラピカも驚いた。表情に嘘は見られなかったからだ。



よって、2人は先程のように驚愕したのである。

イタチがこの世界の標準文字であるハンター文字を読めない事に驚いていた。

そんな2人にイタチは困り顔でまた微笑んだ。

そう、言葉は分かるものの文字は読めないでいた。

だから、このドーレ港に着いた時、様々な物が並んである物や看板が読めず、現在目の前にある大きい地図看板で、つい本音を漏らしてしまったのだ。

「……人には色々な生い立ちがある。知られたくない事もあるだろう、配慮に欠けていたすまない……良ければ私の本を貸して教えようか?」
「…まぁ、それもそうだな。大きな声ですまねぇ」
と、謝罪をする。
イタチはそこまで深刻ではなかったのだが、
「‥そう謝るな、別に構わない事実だ。それに私の事をわざわざ心配してくれたんだろう?ありがとう。
……ではお言葉に甘えて、できれば発音の、『あ』の段から五十音表で教えてくれないだろうか」

そこから、レオリオとクラピカ無駄な詮索をせず、すぐ行動した。
五十音表を作成し、クラピカは本をイタチに貸したのだった。


――――――――――――――――



ゴンが戻って来た。

「お待たせ!船長があの大きな杉の木を目指せって言いってたよ!」
その言葉で2人が疑問を抱いた。

正規のルートだとバスの方がザバン市に着くなど、そっちは違うのではないかと、では何故船長は杉の木に?と、3人で討論になっていた。

「……(忍びは裏の裏を読むことが普通だ。ハンター試験でもそうだろうか?……先程の船旅を思い出すと、既にその試験は始まっていると見て間違いはない。正規のルートで易々と行かせるところが罠か。……ならばここはゴンが船長に聞いた、杉の木を目指すのが定石か)」

ゴンは1人でもあの大きな杉の木まで行くつもりだ。

「……イタチ、君はどうする?」
「……ヘェいへぇいそうですが、短い付き合いだったが元気でな!」




――そう言ったレオリオがゴン達と合流するのは数秒後の事――



――旅はまだ始まったばかりだ。――







2025/05/24 09:55

アニオタ ID:≫ 1uearLdXtpox6
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