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二次創作
 

#1


じゅわぁん。
じゅわあぁん。
そんな音が聞こえるように顔に血があつまって、一旦引いて、また熱くなる。

荒い息遣いだけが漏れている。

水の滴る音も、ときどき混ざる。

声なんか出ない。
ただ息を吸って吐いて、この気持ち良い行為にひたっているだけ。

閉じた視界の中は、眠くなるような気持ち良さで満ちている。このままぷつんと意識を手放したい気分で、それが心地良い。

「太宰」

低くて凛々しくて、男らしい彼の声が、私の目をひらかせる。私からいつもの揶揄いの言葉は出てこない。ひたすらに純粋に、彼は男前だなあと、そう思う。

きゅっ、きゅっ、とかすかに音がする。接合部からそんな音がしている。そこから粘った液が狭くるしげにもとんと垂れる。

好き。この行為が好き。彼が好き。彼に愛されている私が好き。一人の私は嫌い。卑屈で嫌い。彼の隣に座っていれば、私は生きることに顔を背けずにいられる。私が死にたいのは、この生きるのが嫌いだからじゃなくて、私が死にたいのは…

それは誰にも言わないこと。

じゅん、と中が熱くなった。

作者メッセージ

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2025/05/23 20:38

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