春と冬の境に閉じられた記憶
春華(はるか)「お兄ちゃん!このカメラ、ちっちゃくてかわいい!」
冬夜(とうや)「お金足りるのか?」
春華「・・・ギリギリ・・・・足りる!!」
冬夜「じゃ、このカメラにするか。」
冬夜「何色がいい?」
春華「私は、うす桃色!」
冬夜「俺は・・・白か[漢字]淡水[/漢字][ふりがな]うすみず[/ふりがな]か・・・迷うな。」
春華「水色がいいんじゃない?」
冬夜「そうか?ならこっちにするか。」
俺達が買ったのは、片手にすっぽりと収まるほど小さいカメラ。
「もう何も忘れないように」と、春華が提案したことだった。
昔、俺達の母親が妹・・・春華をとある医者に預けられたことがあった。
母親は、春華の理性を消し去り機械として在る存在にしようとした。
その時の母親は、まさに人間を食い殺す「鬼」のように見えた。
俺が駆けつけたとき、すでに春華は目に光が宿っておらずなにかの命令に従っているような感じがした。
その時の春華は、今までの過去の記憶が頭から都合よく抜き取られた状態にあった。
あのとき、春華は何をしても、何が起きても、何も感じることがなかったらしい・・・。
春華「これで、たとえ何が会っても、何が起こっても、絶対お兄ちゃんを忘れないね!!」
春華はとてもうれしそうに笑った。
俺も思わず微笑んだ。
冬夜「だな。」
俺は、手にあったカメラをそっと見つめた。
冬夜(とうや)「お金足りるのか?」
春華「・・・ギリギリ・・・・足りる!!」
冬夜「じゃ、このカメラにするか。」
冬夜「何色がいい?」
春華「私は、うす桃色!」
冬夜「俺は・・・白か[漢字]淡水[/漢字][ふりがな]うすみず[/ふりがな]か・・・迷うな。」
春華「水色がいいんじゃない?」
冬夜「そうか?ならこっちにするか。」
俺達が買ったのは、片手にすっぽりと収まるほど小さいカメラ。
「もう何も忘れないように」と、春華が提案したことだった。
昔、俺達の母親が妹・・・春華をとある医者に預けられたことがあった。
母親は、春華の理性を消し去り機械として在る存在にしようとした。
その時の母親は、まさに人間を食い殺す「鬼」のように見えた。
俺が駆けつけたとき、すでに春華は目に光が宿っておらずなにかの命令に従っているような感じがした。
その時の春華は、今までの過去の記憶が頭から都合よく抜き取られた状態にあった。
あのとき、春華は何をしても、何が起きても、何も感じることがなかったらしい・・・。
春華「これで、たとえ何が会っても、何が起こっても、絶対お兄ちゃんを忘れないね!!」
春華はとてもうれしそうに笑った。
俺も思わず微笑んだ。
冬夜「だな。」
俺は、手にあったカメラをそっと見つめた。