第五話：「ヒーロー」
午後にヒーロー基礎学。

ヒーロー科のみの授業であり、本物のヒーローから教わるまさに最高峰のカリキュラムとなっている。
今まで以上に盛り上がっているくらす
その理由は、、、

「わーたーしーがー、、普通にドアから来た！！」

「オールマイトだ！」
「すげぇ！」
「画風が違う」


平和の象徴にして、Ｎｏ.１ヒーローであるオールマイトなのであるから、尚更である。
そんなざわめきに笑顔を向けて、オールマイトは声を張る。

『BATTLE』と書かれたパネルを見せつけるオールマイトに、教室が熱を持つ。

「そして、それに伴ってこちら！入学前に送ってもらった個性届と要望に沿ってあつらえたコスチューム！着替えたら順次グラウンド・βに集まるんだ！」

グラウンド・βにて

着替えを終えた佐切は、他の生徒たちに混ざってグラウンド・βに向かっていた。ヒーロー科の制服の上に、和の意匠を取り入れた彼女のコスチュームは異彩を放っている。


「なんか雰囲気ちがくね……？」

好奇の視線(アホから送られた視線。ヒント　うぇい)を感じながらも、佐切の表情は揺るがない。彼女の背には、特殊素材で仕立てられた「斬術刀」が装備されている。オールマイトが微笑みながら彼女に声をかける。

「君が、佐切少女か！今日はその力、ぜひ見せてくれ！」

「……はい。私の力が、誰かの助けになるのなら」

その時、グラウンドのスピーカーからマイクの声が響く。

「ヒーロー基礎学第1回、模擬戦開始ィィィ！！ ルールはシンプル、2人1組で敵役とヒーロー役に分かれて、要救助者をめぐって戦ってもらう！ペアはこのくじ引きでのランダムで表示！」



佐切 ＆ 爆豪 勝己

「は……？こいつと組むのかよ」

爆豪が舌打ちしながらも、佐切を睨むように見つめる。しかし、彼女は一歩も引かない。

「……邪魔にはなりません。足は引っ張りませんので」

「ハッ、せいぜい足手まといになるなよ、刀女！」

2人の前に立つ建物群。模擬戦の舞台が開かれる。


To be continued...