[明朝体]準備運動、終了ー
いったああああああああああああああ！
毎回、毎っ回！準備運動がキツすぎるんですけどぉぉ！？
自分の体の硬さにいっっっつも驚くわぁ！
何だよこの足腰！
筋肉だけでガッチガチじゃねえかよ！
ああもう！この！この！
もうちょっと柔らかくなれよ！この野郎ォォォ！
こっちはな！体曲げるたびに痛みが襲ってくるんだよ！
かがむとき僕だけ皆と視点の高さ違うんですけどォ！？
こっちは皆に笑われてんの知ってんだからねぇ！？
テカカラダガジンジンイッテルゥヨ！？
ハシッタアトミタイダヨ？！
タイリョクヤバイヨ！？
ああ、もう！
恐ろしい子！
「彼氏君？」
！？
あ、そうだ。運動会の司会やってんだった。
アブナイ、アブナイ…。。。
もう少しで領域展開して何か別の領域に行くところだったヨ…。。。
先生が朝礼台から降り、僕と智佳を見る。
「あ～。行かないと」
僕と智佳は朝礼台に上がる。
「ありがとうございました。では校長先生のお話です。校長先生、よろしくお願いします」
「はあい」
始まったぜ、地獄の時間…
「え～、今回の運動会は…」
あ～、これは長くなるぞ…
うちの校長って話長いんだよな…
長くて内容がある話ならいいんだけど、内容がなくて長いから最悪なんだよ…
漫画だったらすぐ打ち切りにされるタイプだな…これは。
「相変わらず長いね…」
智佳がほぼ聞き取れないくらいの声で僕に囁く。
「…」
僕は何も言わず目を瞑った。
～30分後～
「え～。私の話はこれで終わりです。ありがとうございました」
パチパチパチ…
まばらな拍手が校庭に響く。
選手宣誓の時とは大違いだな…
僕はそう思いながら、智佳と一緒に朝礼台に上がる。
「はい。ありがとうございました。では第1競技を始めます。皆さん、準備を始めてください」
僕と智佳がそう言うと、校庭中の生徒が準備を始める。
「じゃあ僕たちも準備しよう」
僕はそう言って朝礼台から降り、自分の荷物の方へ歩き始める。
「うん」
智佳もそう言い、僕の後ろを歩き始めた。
～少しして～
「よし！全部ある。じゃあ頑張ってきてね」
僕は1年生の二人にそう言う。
二人はコクリと頷き、遠くに走っていった。
第1競技はダンスだ。
競技の中では人気がない方だが、見ごたえはかなりある方だ。
特に全員が動きを合わせて踊るところが気持ちいんだよなぁ…
最初は1年生が踊ることになっている。
今年の1年生の曲は最近話題になった曲「火炎」だ。
大ヒットアニメ「HOMURAー焔」のOP曲。
これがまたテンション上がる曲なんだよな…
「それでは1年生のダンスです。曲は『火炎』。練習をとても頑張ったそうです。ではご覧ください」
「お、始まる始まる」
僕は姿勢を整える。
そんな僕の隣に智佳が座る。
ちょっと近い気もするが…
ま、いいや。
今はダンスに集中しよ。
そうして1年生の発表が始まった。[/明朝体]