一生分の愛
[明朝体]~なんやかんやで~
「よし。皆明日はいよいよ運動会だ!気を引き締めてかかるように!」
「はい!」
いよいよ明日から運動会か…
気合が入ってるな…
まあそれはそうだろう。
この市立横浜小学校の運動会と言えば横浜の一大イベントも言える行事だからな。
この横浜小学校は名前の通り僕たちが住んでいる横浜市が作った小学校だ。
市が作ってるいい学校だから登校している人数は実に1500人超。
競技はどれも本格的。
今では「横浜のリトルオリンピック」とも言われる人気行事だ。
今年の競技は総合競争、ダンス、グループ対抗戦の3つだ。
このダンスという競技は他の学校の運動会にもある。
それぞれの学年が他の学年に踊りを見せるという物だ。
だが他の2つはこの学校オリジナルの競技だ。
総合競争は1度に30人ほどが参加する障害物競走が進化したような競技。
障害物競走や借り物競争などの競争を全てくっつけたような競争で、学年ごとにその難易度は違う。
保護者達にはかなり人気で、噂によると競馬のような事をしている人もいるらしい。
グループ対抗戦は各学年の男子、女子の12人でグループを組み、それぞれで協力し、ゴールするという競争である。
どの競技もドローンで撮影され、テレビのBS枠で流れるので気を引き締めてかかる必要がある。
今年のグループ対抗戦のペアは智佳だ。
これに関して智佳はとても喜んでいた。
運動会は2日に渡り開催されるため、ほとんどの参加者が筋肉痛でしばらく動けなくなるのがあるあるだ。
「では後はグループや個人での作戦会議とする!全力で作戦を練れよ!」
ガタタ…
皆が一斉に席を立ち始める。
「僕たちも行こうか。彼氏君」
智佳が僕の手を引く。
「うん」
僕はその手を握り、席を立った。
ここは1年1組。
僕と智佳のグループが作戦会議を行う教室だ。
僕たちは第21グループ。
グループ対抗戦の最後のグループだ。
グループ対抗戦の作戦会議は混雑を避けるため、それぞれ作戦会議をするための教室が用意されている。
1クラスにつき3グループが作戦会議をすることができるのだ。
僕と智佳は席に座る。
椅子が小さいな…
「きょ、今日はよろしくお願いします…」
僕たちのグループの5年生がそう挨拶をする。
「「よろしく」」
僕と智佳はそう挨拶を返す。
なんか全員オドオドしてるな…
もしや僕と智佳が怖いのか?
まあそりゃ僕と智佳は身長が高くて小学生には見えないけども…
「じゃあ早速作戦を…」
ダメだこりゃ…。。。
皆僕と智佳を直視できていない。
これじゃ作戦を練ろうにも練れん…
「智佳…ちょっといい?」
智佳は無言でこちらを向く。
「ちょっと待っててね」
僕はそう言って智佳と教室の隅に移動する。
「智佳…これ作戦練れなくない?」
僕は智佳にそう言う。
「うん。このままではちょっとまずいね…」
智佳はそう僕の言葉にうなずく。
「ちょっと怖いのかねえ…」
「うん。自分で言うのもなんだけど僕の顔は可愛いというよりかっこいい方面だから…」
「僕も自分の顔はちょっとザ・男って感じの顔だし…」
「「う~ん…」」
僕と智佳は少しの間うつむく。
「やっぱり打ち解けてもらうのが一番かな…」
僕は智佳にそう言う。
「そうだね…」
智佳も僕の意見に賛成する。
「待たせてごめんね」
僕と智佳は席に戻る。
「い、いや…だい、大丈夫です…」
やっぱダメだ…
「皆、楽にしな?僕たち変なことしないから」
僕の言葉に智佳も深くうなずく。
「ほ、本当に?」
1年生の女の子が僕に聞く。
「うん。本当に。敬語も使わなくていいよ」
僕がそう言うと僕の周りの女の子、男の子の肩の力が一気に抜ける。
ほっとした顔をしている。
良かった。これなら作戦会議ができそうだ。
「じゃあ作戦練ろうか?何かアイデアある人?」
僕がそう皆に聞く。
「はい!」
先ほどの5年生が元気に手を挙げる。
ほっ。
どうやら打ち解けてくれたみたいだ。[/明朝体]
「よし。皆明日はいよいよ運動会だ!気を引き締めてかかるように!」
「はい!」
いよいよ明日から運動会か…
気合が入ってるな…
まあそれはそうだろう。
この市立横浜小学校の運動会と言えば横浜の一大イベントも言える行事だからな。
この横浜小学校は名前の通り僕たちが住んでいる横浜市が作った小学校だ。
市が作ってるいい学校だから登校している人数は実に1500人超。
競技はどれも本格的。
今では「横浜のリトルオリンピック」とも言われる人気行事だ。
今年の競技は総合競争、ダンス、グループ対抗戦の3つだ。
このダンスという競技は他の学校の運動会にもある。
それぞれの学年が他の学年に踊りを見せるという物だ。
だが他の2つはこの学校オリジナルの競技だ。
総合競争は1度に30人ほどが参加する障害物競走が進化したような競技。
障害物競走や借り物競争などの競争を全てくっつけたような競争で、学年ごとにその難易度は違う。
保護者達にはかなり人気で、噂によると競馬のような事をしている人もいるらしい。
グループ対抗戦は各学年の男子、女子の12人でグループを組み、それぞれで協力し、ゴールするという競争である。
どの競技もドローンで撮影され、テレビのBS枠で流れるので気を引き締めてかかる必要がある。
今年のグループ対抗戦のペアは智佳だ。
これに関して智佳はとても喜んでいた。
運動会は2日に渡り開催されるため、ほとんどの参加者が筋肉痛でしばらく動けなくなるのがあるあるだ。
「では後はグループや個人での作戦会議とする!全力で作戦を練れよ!」
ガタタ…
皆が一斉に席を立ち始める。
「僕たちも行こうか。彼氏君」
智佳が僕の手を引く。
「うん」
僕はその手を握り、席を立った。
ここは1年1組。
僕と智佳のグループが作戦会議を行う教室だ。
僕たちは第21グループ。
グループ対抗戦の最後のグループだ。
グループ対抗戦の作戦会議は混雑を避けるため、それぞれ作戦会議をするための教室が用意されている。
1クラスにつき3グループが作戦会議をすることができるのだ。
僕と智佳は席に座る。
椅子が小さいな…
「きょ、今日はよろしくお願いします…」
僕たちのグループの5年生がそう挨拶をする。
「「よろしく」」
僕と智佳はそう挨拶を返す。
なんか全員オドオドしてるな…
もしや僕と智佳が怖いのか?
まあそりゃ僕と智佳は身長が高くて小学生には見えないけども…
「じゃあ早速作戦を…」
ダメだこりゃ…。。。
皆僕と智佳を直視できていない。
これじゃ作戦を練ろうにも練れん…
「智佳…ちょっといい?」
智佳は無言でこちらを向く。
「ちょっと待っててね」
僕はそう言って智佳と教室の隅に移動する。
「智佳…これ作戦練れなくない?」
僕は智佳にそう言う。
「うん。このままではちょっとまずいね…」
智佳はそう僕の言葉にうなずく。
「ちょっと怖いのかねえ…」
「うん。自分で言うのもなんだけど僕の顔は可愛いというよりかっこいい方面だから…」
「僕も自分の顔はちょっとザ・男って感じの顔だし…」
「「う~ん…」」
僕と智佳は少しの間うつむく。
「やっぱり打ち解けてもらうのが一番かな…」
僕は智佳にそう言う。
「そうだね…」
智佳も僕の意見に賛成する。
「待たせてごめんね」
僕と智佳は席に戻る。
「い、いや…だい、大丈夫です…」
やっぱダメだ…
「皆、楽にしな?僕たち変なことしないから」
僕の言葉に智佳も深くうなずく。
「ほ、本当に?」
1年生の女の子が僕に聞く。
「うん。本当に。敬語も使わなくていいよ」
僕がそう言うと僕の周りの女の子、男の子の肩の力が一気に抜ける。
ほっとした顔をしている。
良かった。これなら作戦会議ができそうだ。
「じゃあ作戦練ろうか?何かアイデアある人?」
僕がそう皆に聞く。
「はい!」
先ほどの5年生が元気に手を挙げる。
ほっ。
どうやら打ち解けてくれたみたいだ。[/明朝体]