[明朝体]「あ～。ついた」
学校の正門が見えたところで僕はそう言った。
「そうだね。また早めについたね」
智佳は僕にそう言ってくる。
「うん。そうだね。とりあえず教室行こうか」
僕は智佳にそう返事を返し、教室に向かった。
ガラララ。
僕は教室のドアを開ける。
珍しく今日は先客がいた。
冬姫さんだ。
冬姫刹那。
この学校では清楚系で通っている超美人。
スポーツも勉強もできるし人望もある。
智佳を清楚にした感じの女子である。
僕は前からなぜか仲が良くてよく話す。
にしても冬姫さん、やけに今日は早いな…
「おはよう。鈴木君」
冬姫さんが挨拶してきた。
「ああ、おはよう」
僕がそう返す。
「少し話があるの。後で予備教室に来てもらっていい？」
冬姫さんがそう言う。
珍しいな。予備教室なんかで話って。
予備教室は元々教室が使えないときに使うために作られた教室でほとんど使わないため、人が寄り付かない。
多分大事な話なんだろうな…
僕はそう思って朝の準備を始めた。

さて。朝の準備が終わった。
冬姫さんのところに行くか。
そう思って僕は席を立つ。
「待って彼氏君」
智佳が呼び止めてきた。
「こんな早い時間にどこ行くの？」
智佳がそう答えてきた。
う～ん。気になるのは分からなくもないが聞く必要あるか？
まあいいや。とりあえずここは答えておこう。
「今？実はちょっと冬姫さんに呼ばれててね。これから話をしに行くんだ」
僕はそう答えた。
「へえ。そうなんだ。気を付けてね」
智佳が心配そうな目でそう言ってくる。
別に心配する必要はないんだけどな…[/明朝体]

[明朝体][太字]「あの女…彼氏君のことを奪ったりしたら許さない…許さない…許さない…」[/太字][/明朝体]