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ほら

#1

1学期

 僕は、榊悟(さかきさとる)。12歳だ。今年から自分が通っていた小学校から、進学して中学校に入る。新しい学年、クラス、友達などたくさんのことと会うだろう。でも、頑張っていこうと最近意気込んでいる。そんなこんなで、入学式当日になり教室に入って思った。
(元々、同じ学校だった人少な!?)
 それはそうだ。なぜなら僕が通っていた小学校は1クラス制の最近では珍しいタイプの学校だった。まぁ、住んでいるところが田舎のやまなしだからかもしれないけど…。ドスンと席に座って後ろの席のかなり親しみやすい友達、佐伯龍(さえきたつ)と話していた。そして、入学式も終わって次の日、自己紹介の時間があった。どんどん後ろのクラスメートから呼ばれていく。スラスラと短い分を呼んでいる人や、真面目そうな感じで読む人、ちゃらそうな言い方の人など、個性がそれぞれで、なにか面白かった。後ろの龍と、
「なんか29番の村雨雪(むらさめゆき)さんって怖そうじゃない?」
とか色々話していたりしていたら、いつの間にか1日が終わった。そして、次の週から僕の待ちに待った体験入部ができる日があった。もちろん、体験入部は小学校の頃から興味を持ち、ずっと練習に励んできた野球だ。僕は、野球業界で言う地肩が強い人らしくて自分の本気のスローを見せたとき、皆驚いていた。でも、見てみると、2年生の生徒全員はガタイもよくスローのコントロール、球威、球速も凄くて、(さすが強豪校。)と思った。この学校は、一昨年、県大会決勝まで進んだ実績もある野球強豪校だった。練習もきつそうだけど、がんばろうと入部し、練習に励んだ。5月頃あった、授業参観で英語の授業中だった。その中で、友達と適当に話しなさいという時間があった。皆立って、友だちと話し始める。でも、仲の良くなった友達、良かった友達はもう皆話してしまっていて、取り残されてしまった。そんなとき、どうしようか迷っていたら雪さんが前から来て話したこともないし、すれ違おうとしたら、
「もう、悟でいいや。」
といって、「Hello.」と声をかけてきた。僕はびっくりしつつも「Hello.」と返し、英会話を始めた。なんか雪さんは、話しやすく、とてもスムーズに終わった。授業参観中(なんで、話しかけてくれたんだろう。)と考えながら、その日の授業は終わった。その日は帰り、しばらく楽しく暮らしていた。
 ある時、いつも通り過ごしていると、「おーい、悟」と声をかけられた。振り返るとそこには小野田かずきが立っていた。かずきは、たくさん話しをかけてくれ、僕を親友と思ってくれている友達だ。でも、接し方がうざいと僕は思ってよく冷たく接してしまっていた。それで、何故か廊下で話していたから、話に入ると、どうやら龍と雪さんが次の中間テストの話をしているようだった。面白そうだなと思って話の輪に入って話したあとまた普通の日課に戻った。でも、変わったことがある。雪さんはとてもフレンドリーで、たまに話しかけてくれるようになった。女子と接するのはトラウマがある。それは、6年生のときバレーの体育の授業中だった。僕は運動音痴で、バレーも苦手だった。だから、同じチームの女子、林美夢からメッチャクチャ責められた。そして、「失点係」と言われたのが引き金だった。それから、僕は女性不信になり、接し方も下手になった。でもそこから雪さんが話しかけてくれることで、僕の中のわか溜まりがなくなっていく感じがしていた。そして、いつの間にか恩を感じ、同時に好意も抱いていた。
 夏になった。セミが鳴いていてうるさい。比喩ではなく、本当に体が溶けてしまいそうだった。そして、プールの授業が始まった。皆にとっては天国。でも、僕にとっては地獄の最下層の最下層ぐらいの最悪だった。僕は、プールの授業が大の苦手。特にバタ足なんてできる気がしない。水中で動きが鈍くなるせいで体が思うように動かせないのだ。そんな地獄を耐え忍んでいたある日、普通に授業をしていた。そして、プールから上がって並んでいると、周りが何やら騒がしいことに気がついた。見てみると、クラスメートの渡辺悠と雪さんがぶつかったらしく、両方とも痛々しい傷を残していた。悠はクラスのお調子者で、ちょくちょく色んな人にちょっかいを出している。そんな悠が走って雪さんとぶつかり、このような事態に陥ったらしい。そんなとき、男子グループたちの話によると両方とも走っていてぶつかった。と、矛盾していた。まぁ、その謎はそのまま未解決なのだが。そんなこんなで、1日、1日が過ぎていく。意外と心配だった中学校生活も楽しかった。さぁ、1学期が終わる。残り卒業まで、2年と3/2ヶ月となった。そう思いながら、気づいたら、1学期は終わり、2学期の立春が見えていた・・・。

作者メッセージ

皆さんこんにちは。G・Kです。第2作品目を出させていただきました。これは、実体験を元に作成している中学校生活中の青春を書いた小説です。僕と、僕が恩を感じている雪さん。二人の関係は2学期から違う方向へと変化します。そして、僕の、気持ちの変化も次の作品では見ものです。それでは次の作品もお願いします。 BY G・K

2025/05/21 23:00

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