シュラグ「…で、ここどこ」

[中央寄せ]僕が今いるのは図書館…だと思う。

沢山の大きく高い本棚が並んでて、テーブルが所々に置いてある。

僕はその図書館？の司書さんが座るであろう場所に座っている。[/中央寄せ]

シュラグ「……」
（チル君に目隠しされてここまで来たんだよね。）
（目ェ開けたらこんなとこに座らせられてるし…）
（あと寒い…。ここ暖房無いのかな）

[中央寄せ][小文字]ガチャ[/小文字][/中央寄せ]

シュラグ「！」

[中央寄せ]奥の大きな扉を開けて入ってきたのは、細身でスーツを着た男性だった。[/中央寄せ]

[中央寄せ]コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ…[/中央寄せ]

ごと…

[中央寄せ]彼は、机を挟んで僕と向かい合わせに座った。

右側を掻き上げた短髪、黒シャツに白ネク。それを多い被すように黒のロングコートを羽織っている。

特徴的なのは目。全くハイライトを持たない黄色の目をしてる。[/中央寄せ]
[中央寄せ]僕は、嫌なことを思い出した。[/中央寄せ]

???「…やぁ。」

ヒオ「今日からキミの尋問官を務める、”パルぺ屋”総領の[太字]ヒオ[/太字]。ヨロシク。」

シュラグ「……シュラグっていうよ。」

シュラグ「単刀直入に聞くよ。キミ…」

ヒオ「……」ﾆｺｯ

[中央寄せ]彼は、僕の発言を遮るように社交辞令の笑顔を張り付けた。[/中央寄せ]

シュラグ「…ははは」

シュラグ「…変わらないね。僕がまだ餓鬼の時でもよっっっく憶えてるよ。」
　　　　「なんぼ名前を変えようが、口調を変えようが、僕には無意味なの、分かってるでしょ。」
　　　　「ね？」

シュラグ「[太字][大文字]前総店長で僕の育て親、”ナツさん”。[/大文字][/太字]」

ナツ「…ヒハハハハハ！！やっぱり気付かれちゃったか～！」
　　「全く、天才少年は侮れないね！」
　　「まぁいいさ。都合が悪くなったら消せばいい(笑)」

シュラグ「[小文字][明朝体]…腹中真っ黒野郎が。[/明朝体][/小文字]」

ナツ「いつ気が付いたんだい？」

シュラグ「やっぱりその[太字]目[/太字]。」
　　　　「何ら変わりないその目。僕と接するときはいつもそうさ」
　　　　「ソラや他の”総店長”には媚び諂う目なのに。」

ナツ「目はどうしようもない！カラコン入れても変わらないし、潰したくもない」
　　「痛いのは嫌いでね。」

シュラグ「…あっそ」

ナツ「素っ気ないね～」

ナツ「どうだい？総店長の気分は」

シュラグ「…別に…」

ナツ「[太字]自分ひとりでディープストアの管理できそう[/太字]…なんて思っていないかい？」

シュラグ「！！そんなこと…」

ナツ「キハハ、図星かい？」
　　「でも実際、ソラはもう力がない。過言じゃないだろう。」
　　「お前が一番分かってるはずだ。」

ナツ「[太字][大文字]な？天才と馬鹿は紙一重さ。[/大文字][/太字]」

シュラグ「………」