時刻22:00

[中央寄せ]カラントが寝た後、ワタシはこの屋敷の間取りを思い出すため、屋敷内を探検し始めた。

なんせ何年も帰ってきていない者だ。広すぎるのもあってあんまり覚えていない。[/中央寄せ]

カラルラ）た、た、た、た、た、た…
（…あぁ、思い出してきた。）
（確かここで…この部屋で、私が生まれたんだったな。）

[中央寄せ]ワタシの目の前にある、この屋敷の中でも中々な大きさの部屋。将軍が住んでいそううな部屋だ。[/中央寄せ]
[中央寄せ]この部屋は今は亡き母の部屋。母は優しかった。[漢字]カシキ[/漢字][ふりがな]彼奴[/ふりがな]と違って。[/中央寄せ]

カラルラ）………！
（ここは…[太字]ワタシが罰で閉じ込められたとこ[/太字]…ねぇ）

[中央寄せ]そこは物置のような2畳ほどの部屋。小さいころ、理不尽で身に覚えのない悪い事をしたときに入れられた部屋。

真っ暗で、こっちからの声は外には聞こえず、外の声はどんな声でも聞こえてきた。[/中央寄せ]

カラルラ）……………
（…悪いものしかない。去ろう）

「[太字]…あっ！カラルラさんっ！[/太字]」

[中央寄せ]突然後ろから声がかかった。声色的に女性だろうか。でも…聞いたことがない。[/中央寄せ]

カラルラ）…？は、はい？

「はっ、初めましてっ…」

カラルラ）は、、初めまして…単刀直入に聞きますけど、どなたです？

「ぼっぼくは[太字]カイラ[/太字]って言いますっっ！」

[中央寄せ]カイラと言った人は黒の少しカールした姫カット、灰色の目、それにヤタガラス家特有の羽織を羽織ったスタイル抜群の身体を持った女性だった。[/中央寄せ]
[中央寄せ]でもやっぱり…こんな美人な人はこの家で見たことがない。[/中央寄せ]

カラルラ）カイラ…初めて聞く名前ですね。あと、なんでワタシの名を？

カイラ）じっ実はですね…ちょ、ちょっと耳貸してください…

カラルラ）？あ、はい…

カイラ）えーっとですね…ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ…

カラルラ）…はい、はい…………はい？

カイラ）……ってことです！！それでは！！

[中央寄せ]そそくさと走り去ってしまった。[/中央寄せ]

カラルラ）…へ？ど、ど、ど、どうゆうこと！？

カラルラ）[太字]ワタシの事が…好き！？！？！？？！？[/太字]

[中央寄せ]そう、あの耳打ちでワタシは告白を受けたのだ。[/中央寄せ]

カラルラ）いや、何の解決にも至ってないし尚更謎深まっただけなんですけど…！？

カラルラ）…ってか明日は[太字]ヤタガラス議会[/太字]の日…ってことはまた会うじゃん…

[中央寄せ]ヤタガラス議会とは、この家でちょくちょく行われる家族全員集まっての今後についての会議。結構大事。[/中央寄せ]

カラルラ）明日、しっかり聞いてみよう……