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「お前は役立たずだ」と追放された俺、実は最強スキル『バグ検出』の持ち主だった件

#3

噂と再会──銀の牙の影

数日後。
俺とフィリアは、辺境の村・レーヴァ村にいた。静かな森と清流に囲まれたこの場所は、逃亡生活には最適だった。

フィリアは村の子供たちに風の魔法を見せて喜ばせている。
あの日以来、彼女の笑顔は少しずつ戻ってきた。

俺はというと、鍛冶屋の手伝いをしていた。

──ガンッ、ガンッ。

「おいリオ、お前の修理魔法、やっぱり妙だぞ」

「また? どこが?」

「刃が“最適化”されてる。普通、鉄がこんなふうに硬くならねぇ」

「……あー……それも、バグだな」

俺のスキル《バグ検出》は、“欠陥の修正”にも使えるようになっていた。鍛冶仕事でスキルを応用していたら、勝手に成長したらしい。



その夜。村の酒場で、旅人たちの会話が耳に入った。

「最近、妙な噂があってな」

「“コード使い”ってやつか?」

「おう。魔法じゃない力で、封印を解いたり、呪いを打ち消したり……聞いた話だと、元『銀の牙』のやつらしい」

──銀の牙。

俺を追放した、あの英雄パーティの名前。

まさか、こんな辺境にまで噂が届くとは。俺はグラスを置き、立ち上がろうとした。

「……リオ?」

背後から、懐かしい声が聞こえた。

振り向けば──そこにいたのは、元パーティの魔導士・ミレナだった。

「……やっぱり、生きてたのね」

彼女の瞳は、怒りでも、喜びでもない。
ただ、警戒と……後悔のような色を帯びていた。

「“銀の牙”が動き出したわ。リーダーのレオンが、あなたを“抹消対象”に指定した」

「なるほど。俺の力が、怖くなったんだな」

俺は笑った。

そして決めた。逃げるのは、ここまでだ。

「ミレナ、伝えてくれ。“コード使い”は、世界を“修正”するってな」

次回──
銀の牙との再会。
真の裏切り者が明かされる。

2025/05/17 13:56

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