佐賀のボロ洋館、フランシュシュの溜まり場。5月15日、アタシの誕生日やけん、今日は朝からみんなソワソワしとる。リビングには、愛が「これ、サキにバレないかしら？」と心配そうに飾った風船や、ちんちくが｢キラッキラだ〜！」と自慢する紙テープがキラキラしとる。テーブルには純子の力作、でっかいチョコケーキがドンと置かれ、たえが「んあー！」とケーキに指突っ込まんよーにさくらと姐さんが必死にガードしとった。
「サキちゃん、絶対喜ぶばい！ でも、愛ちゃん、風船多すぎじゃなか？」さくらが笑うと、愛が「サキの派手好きに合わせたの！ ほら、ピリ辛チップスも山盛りよ！」とニヤリ。純子は「サキさん、こういうサプライズ…好きですよね？ 少し不安ですけど…」と呟く。
一方、アタシはグラサンに「おい、グラサン！ なんやこのドライブ、怪しいやろ！」と吠えながら、訳わからん車ん中に連れ回されとった。「サキ。今日くらい特別扱いしたるわ」とグラサンが笑う。
夕方、洋館に戻ったアタシがドアを開けた瞬間、リビングは真っ暗。「おい、なんやこれ、電気切れとんか？」と怪訝な顔でスイッチ入れると――
バン！ クラッカーが炸裂！ 「ハッピー・バースデー、サキちゃーん！」ちんちくのキンキン声が響き、風船と紙テープがド派手に舞う。
「お、お前ら！ なんやこの騒ぎ！ やるやんけ、めっちゃアガるやろ！」アタシは目を丸くして大笑い。ゾンビの青白い顔も、今日はバッチリ気合入っとる。
「サキはん、今日は主役でありんす。」と姐さんが扇子パチン！と閉じてウインク。たえが「うおー！」と雄叫び上げて、愛が「ほら、サキ、ケーキよ！ 純子が気合入れて作ったんだから！」とケーキを差し出す。
「サキさん、チョコケーキです。…辛くしろ、とか無茶言われなくて良かったです」純子がホッとした顔で言うと、アタシは「純子！ お前、こんなん作れんの！？ めっちゃうまそうやん！」と笑う。
「サキちゃん、プレゼントもあるよ！ リリィ、めっちゃ気合入れたんだから！」ちんちくが紙袋をドヤ顔で渡す。中には、さくらからの「サキちゃん、カッコよか！」寄せ書き、愛からのドクロ柄バンダナ、姐さんからの手作り扇子…。アタシは「ちっ、ちんちく、こんなん…めっちゃ嬉しいやんけ」と照れながら目を擦る。
「さくら、ほら、サキの十八番聞きてえだろ？ カラオケだ！」グラサンがマイク投げると、アタシが「グラサン、ナイスや！ よーし、さくら、愛、純子、姐さん、ちんちく、たえ！ アタシの歌でシビれさせたるぜ！」とマイク握る。さくらが「サキちゃん、かっこよか〜！ 歌ってー！」と大盛り上がり。
夜遅くまで、洋館は歌と笑い声でカオスやった。アタシは拳を突き上げて叫んだ。「お前ら、最高の仲間や！ この佐賀、世界までぶちかましたるぞ！」