二次創作
心底どうでもいい 【segs】
●●は5月が好きだった .
誕生日には決まって
踏切か駅に行きたいとねだる .
でも、俺が踏切に連れてってやっても
どこかつまらなさそうに、
似合ってない麦わら帽子をいじる .
俺が声をかけなきゃ
ずーっとぼんやり、過ぎゆく
電車ばかりを眺めてた .
「...そろそろ帰らんと、おばさん心配するやろ」
・・・
高1の誕生日の前日、5月10日 .
高校生になったら駅を見せてやるって
中3の5月に宣言したから
約束通り駅に連れて行ってやった .
そこで、ループは始まる .
俺が少し目を離した隙に
誰かが●●の背中を押して
線路へ突き飛ばした .
『...あ、え?明那く、』
俺の名前を最期に呼んで
タイミング悪く通っていく
電車にそのまま撥ねられた●● .
時間が止まったように感じた .
頬に付いた液体にしばらく
気が付かないくらい
ホームに残された麦わら帽子が
あの夏を思い出させる .
・・・
ここで、いつも通りなら
また5月10日が始まっている所 .
しかし待っても待っても
風景が切り替わることはなくて、
代わりにうるさいサイレンの音が
立て続けに俺を襲った .
「....どういうこと、なんでベッドじゃないの」
ループすることが当然で
当たり前になるほど
何度も救えず失敗してきた .
なのに、やり直させてくれない .
時間が巻き戻ってくれない .
たらたらと嫌な汗が夏服に滲む .
初めて死に直面したときのように
頭は真っ白で体は動かない .
「おぁ、明那どうしたん駅におるの珍しない?」
そんなとき、騒ぎを聞きつけて
普段の調子で話しかけてくる友達、
不破湊こと通称ふわっちは
俺を見るなりパッと笑顔を浮かべた .
ただ俺を見てなのか
駅全体の雰囲気を感じてなのか
みるみる顔が引き攣っていく .
「......なぁ明那、あれって、__」
ぽつんと人だかりにたたずむ
赤リボンの麦わら帽子を指差して
ふわっちは言葉を詰まらせた .
誕生日には決まって
踏切か駅に行きたいとねだる .
でも、俺が踏切に連れてってやっても
どこかつまらなさそうに、
似合ってない麦わら帽子をいじる .
俺が声をかけなきゃ
ずーっとぼんやり、過ぎゆく
電車ばかりを眺めてた .
「...そろそろ帰らんと、おばさん心配するやろ」
・・・
高1の誕生日の前日、5月10日 .
高校生になったら駅を見せてやるって
中3の5月に宣言したから
約束通り駅に連れて行ってやった .
そこで、ループは始まる .
俺が少し目を離した隙に
誰かが●●の背中を押して
線路へ突き飛ばした .
『...あ、え?明那く、』
俺の名前を最期に呼んで
タイミング悪く通っていく
電車にそのまま撥ねられた●● .
時間が止まったように感じた .
頬に付いた液体にしばらく
気が付かないくらい
ホームに残された麦わら帽子が
あの夏を思い出させる .
・・・
ここで、いつも通りなら
また5月10日が始まっている所 .
しかし待っても待っても
風景が切り替わることはなくて、
代わりにうるさいサイレンの音が
立て続けに俺を襲った .
「....どういうこと、なんでベッドじゃないの」
ループすることが当然で
当たり前になるほど
何度も救えず失敗してきた .
なのに、やり直させてくれない .
時間が巻き戻ってくれない .
たらたらと嫌な汗が夏服に滲む .
初めて死に直面したときのように
頭は真っ白で体は動かない .
「おぁ、明那どうしたん駅におるの珍しない?」
そんなとき、騒ぎを聞きつけて
普段の調子で話しかけてくる友達、
不破湊こと通称ふわっちは
俺を見るなりパッと笑顔を浮かべた .
ただ俺を見てなのか
駅全体の雰囲気を感じてなのか
みるみる顔が引き攣っていく .
「......なぁ明那、あれって、__」
ぽつんと人だかりにたたずむ
赤リボンの麦わら帽子を指差して
ふわっちは言葉を詰まらせた .
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