国姫が転生したのに、歌えないってどういうことですか!?〜0からやり直し人生〜
前世を含めた人生で、2回目の入学式。
『歌姫専門学校』
四年かかってここまで来た。
やっと、だ。
ここから、だ。
「あなた、フルル嬢?」
入学式の式場から、割り振られた教室に向かう間、ベルはロングヘアのお嬢様に声をかけられた。
お嬢様だと分かるのは、雰囲気が偉そうだったから。
「ええ」
「わたくしと同い年だったはずだったかしら?」
「それは妹です。私は長女のガーベル・フルルと申します」
完璧な、カーテシーを目の前に立つお嬢様にする。
歌姫の子供は大体、作法よりも歌の練習をする。
私の歳でこんなに綺麗なカーテシーができるのは、珍しいだろう。
前世の力だ。
お嬢様は一瞬怯んだが、「そう」と言い、行ってしまった。
なんて作法のなっていない。
相手の身分がどれくらいかはわからないが、名乗られたら名乗り返すのが礼儀だ。
まあ、そういう作法もこの専門学校で学ぶのだろう。
卒業式、彼女がどうなっているか、楽しみである。
教室で座り、待っていると、クラスの担当の教室が入ってきた。
「リリー…?」
しかしその教師は、ジゼルの親友、リリアナだった。
『歌姫専門学校』
四年かかってここまで来た。
やっと、だ。
ここから、だ。
「あなた、フルル嬢?」
入学式の式場から、割り振られた教室に向かう間、ベルはロングヘアのお嬢様に声をかけられた。
お嬢様だと分かるのは、雰囲気が偉そうだったから。
「ええ」
「わたくしと同い年だったはずだったかしら?」
「それは妹です。私は長女のガーベル・フルルと申します」
完璧な、カーテシーを目の前に立つお嬢様にする。
歌姫の子供は大体、作法よりも歌の練習をする。
私の歳でこんなに綺麗なカーテシーができるのは、珍しいだろう。
前世の力だ。
お嬢様は一瞬怯んだが、「そう」と言い、行ってしまった。
なんて作法のなっていない。
相手の身分がどれくらいかはわからないが、名乗られたら名乗り返すのが礼儀だ。
まあ、そういう作法もこの専門学校で学ぶのだろう。
卒業式、彼女がどうなっているか、楽しみである。
教室で座り、待っていると、クラスの担当の教室が入ってきた。
「リリー…?」
しかしその教師は、ジゼルの親友、リリアナだった。