国姫が転生したのに、歌えないってどういうことですか!?〜0からやり直し人生〜
「アイスト…!?」
アイストは部屋の中で、シンとトランプをしていた。
「へぇ!このお兄ちゃんはベルの友達なんだ!」
「友達じゃやないわよ」
「友達だろ」
とりあえず座り、シンにアイストのことを紹介した。
(なんでここにいるのよ)
「悪いが、お前が森にいっていると親父から言われて付けさせてもらった」
「おじさまが?」
(そうだった。森は侯爵家の裏庭に繋がっているんだった)
アイストの父、テルビア侯爵は昔からベルトフローラを可愛がってくれる人だった。
特にベルは、いろいろなことをさせてもらっていた。
本をたくさん読ませてくれたり、ピアノを弾かせてくれたり、面白い話を聞かせてくれたり。
そのベルが毎日大きな森にいっていたら、公爵も心配するだろう。
「ごめんなさい」
「ほんとだよ。で、こいつだれ?」
ベルは、アイストにシンのことを話した。
「シンは奴隷としてここに連れてこられたの。
逃げたけどこけて足を悪くしちゃって。そこを私が見つけたの」
「東から?」
「そう」
こんなだらしなくても、一応賢いやつだ。
「シンだよ。たぶん、8歳」
「8歳?私は13だから、アイストは14…結構離れてるんだね」
「ああ。で、足って?」
アイストはシンの足を見て、顔を顰めた。
(おぼっちゃんには刺激が強すぎるか)
ベルは、そう思いながら、あることを思いついた。
「ねえアイスト、シンを公爵家に置けないかしら」
「おやじはたぶん良いって言うと思う」
「ついでに、神父様も」
「いいよ。ただし、条件がある」
「…なに?」
ベルは嫌な予感がした。
こうなれば、ベルが条件を飲まない限りシンを公爵家に置くことはできないだろう。
「なぜ森にいっていた」
「だから、シンがいるから」
「シンを見つける前は?」
下手なウソは通じない。
アイストの目は、本気の目をしていた。
ベルは腹を括って、言うことにした。
「治癒魔法を習得するために、魔力量がたくさん必要で。その薬草を探しているの」
「治癒魔法?何に使うんだ」
「…声帯を治して、歌姫になりたいの」
「歌姫?」
ベルはいいながら、自分が真っ赤になる気分がした。
ベルにはれっきとした歌姫になりたい理由があるが、それを言わなければ、側から見れば歌姫に憧れた変人に見える。
ベルは言った事を後悔した。
アイストは部屋の中で、シンとトランプをしていた。
「へぇ!このお兄ちゃんはベルの友達なんだ!」
「友達じゃやないわよ」
「友達だろ」
とりあえず座り、シンにアイストのことを紹介した。
(なんでここにいるのよ)
「悪いが、お前が森にいっていると親父から言われて付けさせてもらった」
「おじさまが?」
(そうだった。森は侯爵家の裏庭に繋がっているんだった)
アイストの父、テルビア侯爵は昔からベルトフローラを可愛がってくれる人だった。
特にベルは、いろいろなことをさせてもらっていた。
本をたくさん読ませてくれたり、ピアノを弾かせてくれたり、面白い話を聞かせてくれたり。
そのベルが毎日大きな森にいっていたら、公爵も心配するだろう。
「ごめんなさい」
「ほんとだよ。で、こいつだれ?」
ベルは、アイストにシンのことを話した。
「シンは奴隷としてここに連れてこられたの。
逃げたけどこけて足を悪くしちゃって。そこを私が見つけたの」
「東から?」
「そう」
こんなだらしなくても、一応賢いやつだ。
「シンだよ。たぶん、8歳」
「8歳?私は13だから、アイストは14…結構離れてるんだね」
「ああ。で、足って?」
アイストはシンの足を見て、顔を顰めた。
(おぼっちゃんには刺激が強すぎるか)
ベルは、そう思いながら、あることを思いついた。
「ねえアイスト、シンを公爵家に置けないかしら」
「おやじはたぶん良いって言うと思う」
「ついでに、神父様も」
「いいよ。ただし、条件がある」
「…なに?」
ベルは嫌な予感がした。
こうなれば、ベルが条件を飲まない限りシンを公爵家に置くことはできないだろう。
「なぜ森にいっていた」
「だから、シンがいるから」
「シンを見つける前は?」
下手なウソは通じない。
アイストの目は、本気の目をしていた。
ベルは腹を括って、言うことにした。
「治癒魔法を習得するために、魔力量がたくさん必要で。その薬草を探しているの」
「治癒魔法?何に使うんだ」
「…声帯を治して、歌姫になりたいの」
「歌姫?」
ベルはいいながら、自分が真っ赤になる気分がした。
ベルにはれっきとした歌姫になりたい理由があるが、それを言わなければ、側から見れば歌姫に憧れた変人に見える。
ベルは言った事を後悔した。