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太陽の匂い

#7


 次の日から、授業が始まった。

移動教室とかで廊下を歩くと、一年生がいる。
真央は一年生を見ると、毎回顔を顰める。
年下が嫌いなわけでも、一年生に恨みがあるわけでもない。
部活には入っていないから、先輩後輩の関係とかは知らない。

だがちょっと前まで自分は一年生で、特に何も変わっていないのに今は二年生という気持ち悪さがあった。

クラスのメンバーも変わったが、真央は誰がどう変わったのかわからないため、特に変わってないように思った。
それなのに二年生と呼ばれ、決められるのは嫌だ。
真央はそう思っていたが、三時間目になって時の流れというものを目の当たりにした。

 「忘れてた」
数学の先生が入って来た途端、真央はぼそっと呟いた。
入って来たのは、あのツンツン先生だ。
なにか式があるわけでもないのに昨日と同じスーツを着ていて、髪の毛は相変わらずツンツンしている。

きっと、隣の席の人も聞こえないくらいのボリュームだったはずだ。
それなのにツンツン先生ははっきり真央の目を見て、
「私語は慎むように。チャイムはなりましたよ」
と言った。

真央は忘れていた昨日の恨みが再び湧いて来て、手をぎゅっと握った。
爪が食い込んで痛い。しかし真央は痛いことも気づかず、ツンツン先生を真正面から睨んだ。

 その日から、真央とツンツン先生の戦いは始まった。

しかし3日たって、真央が折れた。
やっぱりスケッチブックを撮られるのは絶対に嫌なのため、数学の授業中は厳重に仕舞い込むことにしたのだ。
それでもツンツン先生は前をむきなさいとか、ノートを取りなさいとか言ってくる。

 クラスの人たちもツンツン先生が嫌いなみたいで、真央のおかげで授業が止まる、と真央を感謝の目で見た。
真央はそれを知る由もなく、ひたすらツンツン先生の背中を睨むのだ。

2025/05/18 06:43

あちゃぱ ID:≫ 2.0XvDvCgJqrM
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