零の事務所
#1
開演
ここは誰であろうと来ることができない零だけの事務所。
ここでは一体どんな物語が紡がれているのでしょうか?
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今日もまた寂しげな音楽と共に1人の少女が物語を人知らず紡いでいる。
(ザーザーザー
雑音が夜を汚す。少女の名前は空音 零(そらね れい)。スイッチを押す。零は今日もまた1人でマイクに近づいていく。零の声は誰にも届かないがそれでも言葉を紡ぎ続ける。
(ツーツー
今日もまた、今日が開演する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
皆さんこんばんれいです!初めましての方は初めまして。初めましてじゃない方はお久しぶりです。空音零です。本日も色々と話していきましょう!それじゃあ…let's go!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これは私が学生だった時の話です。
友達と放課後一緒に学校に残って駄弁っていました。
零「ねぇねぇ、明日華何やってるの?」
明日華「数学のやつだけど?」
零「う〜ん、どれどれ?」
永遠「あ〜だいぶ前のやつじゃん。まだやってんの?」
明日華「頭悪くて悪かったな〜」
普段の生活の一環。何も変わらない日々を過ごしていました。ですが少女は努力が嫌いでした。だから、家でも勉強せずダラダラ過ごしていました。
まぁ、なんとかなるでしょ。70くらいは行けるでしょ。そんな考えが駄目な事に何故気づかないのでしょう?
テスト当日になりました。
あれ?全然解けない…まぁ、でもいつも点数取れてるし少し調子が悪いだけでしょ。
そう自分に言い聞かせ、現実逃避をし続けました。
テスト返しの日になりました。
え?50?嘘でしょ…やばい親に怒られる…
そう思いながらもいつもより長く感じる坂道を少女は登り続けました。
ほんの少しのよくある話ですよね。だけど、少女はいつしか50が普通になり、許容範囲内になり、ずるずると落ちていきました。今になって思いますがやっぱりあの時頑張っておけば良かったですね。
だって、
ーーー頑張っていたらこんな事やっていないから。
え?なんて言ったかって?何も言ってないですよ〜。それじゃあ今日はここまで!ばいれい!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
マイクをきり、スイッチをオフにして今日の舞台は幕を閉じる。でも、これで終わりではない。だって人々が気づいていないだけで少女は毎日、毎日開演しているのだから。
ここでは一体どんな物語が紡がれているのでしょうか?
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今日もまた寂しげな音楽と共に1人の少女が物語を人知らず紡いでいる。
(ザーザーザー
雑音が夜を汚す。少女の名前は空音 零(そらね れい)。スイッチを押す。零は今日もまた1人でマイクに近づいていく。零の声は誰にも届かないがそれでも言葉を紡ぎ続ける。
(ツーツー
今日もまた、今日が開演する。
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皆さんこんばんれいです!初めましての方は初めまして。初めましてじゃない方はお久しぶりです。空音零です。本日も色々と話していきましょう!それじゃあ…let's go!!!
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これは私が学生だった時の話です。
友達と放課後一緒に学校に残って駄弁っていました。
零「ねぇねぇ、明日華何やってるの?」
明日華「数学のやつだけど?」
零「う〜ん、どれどれ?」
永遠「あ〜だいぶ前のやつじゃん。まだやってんの?」
明日華「頭悪くて悪かったな〜」
普段の生活の一環。何も変わらない日々を過ごしていました。ですが少女は努力が嫌いでした。だから、家でも勉強せずダラダラ過ごしていました。
まぁ、なんとかなるでしょ。70くらいは行けるでしょ。そんな考えが駄目な事に何故気づかないのでしょう?
テスト当日になりました。
あれ?全然解けない…まぁ、でもいつも点数取れてるし少し調子が悪いだけでしょ。
そう自分に言い聞かせ、現実逃避をし続けました。
テスト返しの日になりました。
え?50?嘘でしょ…やばい親に怒られる…
そう思いながらもいつもより長く感じる坂道を少女は登り続けました。
ほんの少しのよくある話ですよね。だけど、少女はいつしか50が普通になり、許容範囲内になり、ずるずると落ちていきました。今になって思いますがやっぱりあの時頑張っておけば良かったですね。
だって、
ーーー頑張っていたらこんな事やっていないから。
え?なんて言ったかって?何も言ってないですよ〜。それじゃあ今日はここまで!ばいれい!
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マイクをきり、スイッチをオフにして今日の舞台は幕を閉じる。でも、これで終わりではない。だって人々が気づいていないだけで少女は毎日、毎日開演しているのだから。
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