ただいまヤクザ、修行中!!
あ、私、死ぬんだ。
瞬間的に、そう思った。
普通に3階から落ちたら死ぬでしょ。
痛いのは嫌だなぁ。
でも、どうすることもできない。
ただただ、どんどん遠くなる空を見ていた。
「夕菜!!」
パシッと腕を誰かに掴まれた。
見ると、
「僚太!?」
僚太がバルコニーから乗り出して、私の腕を掴んでいた。
「危ないから!離して!」
「何言ってるんだよ。離さないぞ!」
でも、このままじゃ、僚太も…。
「あ、来たの」
萌が、僚太の体を押した。
「じゃあもう、アンタもおしまいね」
もう一度、フワッと体が浮く。
あ、本当にダメだ。
今度こそ、そう思った。
さっきより、落ちるスピードが上がっている。
2人だからかな。
2人…。
また、僚太に迷惑かけちゃった。
「ごめんnー」
「夕菜!」
謝ろうとしたら、僚太がギュッと私に抱きついてきた。
目と目が合った。
そのまま、下に、下に。