ただいまヤクザ、修行中!!
僚太saidっていうよりも、三兄弟sideにしました!
もちろん、冬馬も入ってます!
[水平線]
番外編⑦ 三兄弟side
〈司〉
『ごめんっやっぱり戻ってきて!』
「はあぁ!?」
もうバイク乗りかけてるんだが!?
『ごめん!言いたいことがある!』
「向かいながらじゃダメなのか?」
『うん!…たぶん』
はぁ…。
俺と仁はバイクを玄関に置きっぱにしながら、冬馬の部屋に戻った。
「で、なんだ?」
「お兄ちゃん、さっき言いかけたこと言って」
「言いかけたこと?」
「うん。夕菜の火事が今回につながるかもってやつ」
ああ、それか。
一瞬冬馬が夕菜のことが好きってやつの方かと思った。
「これはまだ憶測なんだが…」
〈仁〉
兄貴の言ってることをまとめると、敵は市のフリをした別グループかもってことか。
それで、夕菜のパパさんが昔に九条にはいっていたらしいから、夕菜ちゃんの家が火事にあった。
その因果を考えると、敵は九条グループかもしれない。
九条からしたら夕菜ちゃんを殺せて、俺たちをおびき寄せるってことか。
「じゃあ、俺たちが行かなかったらいいんじゃない?」
「俺はいく」
俺の提案をあっさり切ったのは、冬馬だ。
はぁ。
「夕菜ちゃんが好きなのはわかってるけど、九条の思う壺だよ?」
「だからっ好きじゃない!」
「はいはい。いいか?まずは敵の正しい情報を手に入れることが大切なんだ」
兄貴が珍しく、真剣な顔で言った。
「心から聞き出す?」
「ああ、そうだ」
さっき捕まえたスパイ。
確かに、それが一番早そう。
〈冬馬〉
俺たちは、前に本庄を捕まえた倉庫に行った。
中ではスパイと三人の外組がいた。
「ありがとう。外にいてくれる?」
仁兄さんが人払いをして、俺たちはスパイの前にたった。
「おい、お前のところのトップを言え」
うわ〜。
倉庫が南極になったみたい。
寒いよ、お兄ちゃん。
「誰がっ」
「お前、殺されたいのか?」
めっちゃ脅しだし。
尾田組の一番のタブーは殺人。
それはみんな知ってるから、すぐに脅しってわかると思うけど。
けど、お兄ちゃんのこの顔にせまられたら、完璧な脅しになるね。
「っあ…く、くじょ…」
うん、完璧だ。
だんだん、俺のキャラが崩れていってる気が済んだよな。
夕菜がいなくて、不安定かも。
いつものクール系が消えてる。
〈司〉
ん?あれは…。
「これ、本庄のスマホじゃないか?」
倉庫の隅に、スマホが落ちていた。
丁寧に、スマホケースの間に『本庄』と書かれた紙が入っている。
「ほんとだ。ほい、冬馬」
「ん」
冬馬は持ってきていたパソコンと本庄のスマホを一瞥しただけで、スマホのパスワードを掻い潜った。
「よくないんだよなぁ。こういうの」
「文句言うな。大好きな夕菜のためだろ」
俺も俺で、焦っている。
仲間が1人、触られたのだ。
いつも以上に冬馬を煽ってしまう。
案の定、冬馬に「好きってことじゃない!」って噛みつかれた。
「ん、メモだ」
小さなスマホを、俺たち3人で見た。
パスワードを開いてロックを解除したスマホが開いていたアプリは、メモだった。
なんでメモなんか開いているんだ?
九条からの情報とか、入ってねぇかな。
[下線]⚪︎月×日 銀髪から夕菜を殺せと指令
⚪︎月△日 爆発成功(濡れ衣まで完璧に)
⚪︎月□日
仁さん、三兄弟の皆様
これを開いたのはいつですか?
俺は今、銀髪に見つかる前に書いてます。
銀髪は、夕菜を殺そうとしてます。
夕菜のお父さんは苦情に入ってました。
抜けました。
火事に遭いました。
お父さんは薬で殺しました。
私です。
夕菜を殺すのは怖く、生かしてしまいました。
夕菜を攫います。
場所は、見つかりにくいでしょう。
私が知っているのは、海に面した隣町です。
車は3回乗り換えるそうです。
そのあたりに、洋風の家があります。
銀髪の家です。
私もそこに向かいます。
どうか、ご無事で。[/打消し]
「おい」
俺はすぐに弟たちを見た。
いち早く、涼太が倉庫を飛び出した。
[大文字]「いくぞ!」[/大文字]
もちろん、冬馬も入ってます!
[水平線]
番外編⑦ 三兄弟side
〈司〉
『ごめんっやっぱり戻ってきて!』
「はあぁ!?」
もうバイク乗りかけてるんだが!?
『ごめん!言いたいことがある!』
「向かいながらじゃダメなのか?」
『うん!…たぶん』
はぁ…。
俺と仁はバイクを玄関に置きっぱにしながら、冬馬の部屋に戻った。
「で、なんだ?」
「お兄ちゃん、さっき言いかけたこと言って」
「言いかけたこと?」
「うん。夕菜の火事が今回につながるかもってやつ」
ああ、それか。
一瞬冬馬が夕菜のことが好きってやつの方かと思った。
「これはまだ憶測なんだが…」
〈仁〉
兄貴の言ってることをまとめると、敵は市のフリをした別グループかもってことか。
それで、夕菜のパパさんが昔に九条にはいっていたらしいから、夕菜ちゃんの家が火事にあった。
その因果を考えると、敵は九条グループかもしれない。
九条からしたら夕菜ちゃんを殺せて、俺たちをおびき寄せるってことか。
「じゃあ、俺たちが行かなかったらいいんじゃない?」
「俺はいく」
俺の提案をあっさり切ったのは、冬馬だ。
はぁ。
「夕菜ちゃんが好きなのはわかってるけど、九条の思う壺だよ?」
「だからっ好きじゃない!」
「はいはい。いいか?まずは敵の正しい情報を手に入れることが大切なんだ」
兄貴が珍しく、真剣な顔で言った。
「心から聞き出す?」
「ああ、そうだ」
さっき捕まえたスパイ。
確かに、それが一番早そう。
〈冬馬〉
俺たちは、前に本庄を捕まえた倉庫に行った。
中ではスパイと三人の外組がいた。
「ありがとう。外にいてくれる?」
仁兄さんが人払いをして、俺たちはスパイの前にたった。
「おい、お前のところのトップを言え」
うわ〜。
倉庫が南極になったみたい。
寒いよ、お兄ちゃん。
「誰がっ」
「お前、殺されたいのか?」
めっちゃ脅しだし。
尾田組の一番のタブーは殺人。
それはみんな知ってるから、すぐに脅しってわかると思うけど。
けど、お兄ちゃんのこの顔にせまられたら、完璧な脅しになるね。
「っあ…く、くじょ…」
うん、完璧だ。
だんだん、俺のキャラが崩れていってる気が済んだよな。
夕菜がいなくて、不安定かも。
いつものクール系が消えてる。
〈司〉
ん?あれは…。
「これ、本庄のスマホじゃないか?」
倉庫の隅に、スマホが落ちていた。
丁寧に、スマホケースの間に『本庄』と書かれた紙が入っている。
「ほんとだ。ほい、冬馬」
「ん」
冬馬は持ってきていたパソコンと本庄のスマホを一瞥しただけで、スマホのパスワードを掻い潜った。
「よくないんだよなぁ。こういうの」
「文句言うな。大好きな夕菜のためだろ」
俺も俺で、焦っている。
仲間が1人、触られたのだ。
いつも以上に冬馬を煽ってしまう。
案の定、冬馬に「好きってことじゃない!」って噛みつかれた。
「ん、メモだ」
小さなスマホを、俺たち3人で見た。
パスワードを開いてロックを解除したスマホが開いていたアプリは、メモだった。
なんでメモなんか開いているんだ?
九条からの情報とか、入ってねぇかな。
[下線]⚪︎月×日 銀髪から夕菜を殺せと指令
⚪︎月△日 爆発成功(濡れ衣まで完璧に)
⚪︎月□日
仁さん、三兄弟の皆様
これを開いたのはいつですか?
俺は今、銀髪に見つかる前に書いてます。
銀髪は、夕菜を殺そうとしてます。
夕菜のお父さんは苦情に入ってました。
抜けました。
火事に遭いました。
お父さんは薬で殺しました。
私です。
夕菜を殺すのは怖く、生かしてしまいました。
夕菜を攫います。
場所は、見つかりにくいでしょう。
私が知っているのは、海に面した隣町です。
車は3回乗り換えるそうです。
そのあたりに、洋風の家があります。
銀髪の家です。
私もそこに向かいます。
どうか、ご無事で。[/打消し]
「おい」
俺はすぐに弟たちを見た。
いち早く、涼太が倉庫を飛び出した。
[大文字]「いくぞ!」[/大文字]