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　ある日、家に帰ってすぐにキッチンに向かった。
今日は私が夕食当番の日。
帰宅部だからすぐに帰ってきて4時に会議が始まる。

　食事当番は5人グループで交代していく。
私のグループは女性が3人、男性が2人のグループだ。

会議でメニューを決めて、役割を分担して作業を開始する。
慣れてくると、メニューもパパッと決まって、手際よく作れるようになる。

　今日は3食ご飯をメインにした、ヘルシーご飯。
3食ご飯の具材、お米、味噌汁、きゅうりの酢漬けなどなど…。

　私はまずお米を洗った。
すごい量だから、洗うのも大変。
それからお釜に入れて、30分くらい水につけておく。
その間に3食の緑に当たるネギを切った。

みんなも手分けして、でも1人じゃ大変だから協力する。
お肉と卵をそぼろにして、きゅうりを酢に漬ける。

ご飯作りは大変でへとへとになるけど、すっごく楽しい当番だ。

　ガチャンッ

料理も仕上げになったところで、キッチンに大きな音が響いた。
とたん、シーンとなる空気。

音がした方を見ると、見るあみの女の子が震えていた。
足元には、割れたお皿が散らばってる。

「あ…ごっごめん、な、さ…」
女の子の目にはみるみる涙が溜まっていき、とうとう泣き出した。
「私っあのっ」
私はどうしたらいいのかわからず、ただ突っ立ってしまっていた。

グループのみんなは、女の子を叱るのだろうか。
そうだよな。
大事な時に、お皿を割って、泣きだすんだから。

　私がおじさんの家でお皿を割った時は、まず平手が飛んできて、ガラスの上に押し倒された。
手は血まみれになるし、散々だった上に、食事は一週間抜きだった。
お昼は萌にお弁当を分けてもらったり、コンビニで萌のお金で買ってもらったりして過ごした。

　グループの男の人、安田さんが女の子に近づいた。
私はエプロンの裾をギュッと握った。