二次創作
みんなの異聞録
[斜体][太字]ピーンポーン[/太字][/斜体]
高等部一年筍組の我妻善逸は、クラスメイトの竈門炭治郎の家のインターホンを鳴らした。
鱗紋様の黄色い[漢字]甚平[/漢字][ふりがな]じんべい[/ふりがな](夏祭りの服装)がよく似合っている。
「こんばんは~、炭治郎ぉ禰豆子ちゃあん」
その声に答えるかのように、玄関扉がガチャリと開いた。出てきたのは、藤色の浴衣を着た、炭治郎と禰豆子の母・葵枝だった。
「あら、善逸君、こんばんは」
葵枝ににっこりと微笑まれ、女性に惚れやすい性格の善逸は顔を真っ赤にした。
「こんばんは! いつもお綺麗ですけど、浴衣姿もお美しいです!!」
「ありがとうね。炭治郎、禰豆子! 善逸君がいらしたわよ」
葵枝が子供たちの名を呼ぶと、二人が甚平、浴衣の格好で現れた。
炭治郎は驚いた表情で、
「善逸、もう来たのか、早いな」
と声を張り上げる。
禰豆子は可愛らしい笑顔で善逸に、善逸さん、と語りかけた。
「今日のお祭り、楽しみだね」
善逸は今にも爆発しそうなくらい興奮して、
「おっ俺も、とっても楽しみだよっ!! な、何でも食べさせてあげるからね!!!」
そう叫んだ。禰豆子の母の目の前だということも忘れて。
「あ…でも私、自分のお金持ってるから大丈…」
「善逸は心底馬鹿みたいに良い奴だ。奢ってもらえ」
炭治郎は葛藤する妹の肩に優しく手を乗せ、穏やかに諭した。禰豆子はその兄の言葉に、「う、うん」と答える。
その時、葵枝が、話に区切りがついたとばかりに、ぱんっと手を合わせ、
「行ってらっしゃい」
そう見送りの言葉を送った。
後ろから、炭治郎の弟妹がひょっこりと顔を出す。
「後で俺達も行くから!」
と竹雄。
「楽しんで来てね~!」
と花子。
温かな竈門家の家族に見送られ、三人はうんと幸せそうな顔で出発したのだ。
今夜はキメツ学園の夏祭りがある。キメツ学園の校庭で催されるそれは、最後に花火も上がるそうで、皆楽しみにしていた。
高等部一年筍組の我妻善逸は、クラスメイトの竈門炭治郎の家のインターホンを鳴らした。
鱗紋様の黄色い[漢字]甚平[/漢字][ふりがな]じんべい[/ふりがな](夏祭りの服装)がよく似合っている。
「こんばんは~、炭治郎ぉ禰豆子ちゃあん」
その声に答えるかのように、玄関扉がガチャリと開いた。出てきたのは、藤色の浴衣を着た、炭治郎と禰豆子の母・葵枝だった。
「あら、善逸君、こんばんは」
葵枝ににっこりと微笑まれ、女性に惚れやすい性格の善逸は顔を真っ赤にした。
「こんばんは! いつもお綺麗ですけど、浴衣姿もお美しいです!!」
「ありがとうね。炭治郎、禰豆子! 善逸君がいらしたわよ」
葵枝が子供たちの名を呼ぶと、二人が甚平、浴衣の格好で現れた。
炭治郎は驚いた表情で、
「善逸、もう来たのか、早いな」
と声を張り上げる。
禰豆子は可愛らしい笑顔で善逸に、善逸さん、と語りかけた。
「今日のお祭り、楽しみだね」
善逸は今にも爆発しそうなくらい興奮して、
「おっ俺も、とっても楽しみだよっ!! な、何でも食べさせてあげるからね!!!」
そう叫んだ。禰豆子の母の目の前だということも忘れて。
「あ…でも私、自分のお金持ってるから大丈…」
「善逸は心底馬鹿みたいに良い奴だ。奢ってもらえ」
炭治郎は葛藤する妹の肩に優しく手を乗せ、穏やかに諭した。禰豆子はその兄の言葉に、「う、うん」と答える。
その時、葵枝が、話に区切りがついたとばかりに、ぱんっと手を合わせ、
「行ってらっしゃい」
そう見送りの言葉を送った。
後ろから、炭治郎の弟妹がひょっこりと顔を出す。
「後で俺達も行くから!」
と竹雄。
「楽しんで来てね~!」
と花子。
温かな竈門家の家族に見送られ、三人はうんと幸せそうな顔で出発したのだ。
今夜はキメツ学園の夏祭りがある。キメツ学園の校庭で催されるそれは、最後に花火も上がるそうで、皆楽しみにしていた。