「あぁぁぁぁー！もう無理！」
自室でワインを飲んでいたフランスは突然叫んだ。
無理もない。
イギリスがEUを抜けてからと言うもののフランスには山ほどの仕事が積み重なっていた。
今日はたまたまの休日。すっかり酔っ払ったフランスはこんなことを口走っていた。　
「全国から好かれたら楽になれるのに〜。」
と、その時。
ピコンとフランスのスマホが鳴った。
また仕事のメールだろうかと渋々見ると、知らない
アプリからの連絡だった。
「究極の二択？ナニソレ？」
いつもならすぐに無視するのだが酔っていたこともあり、読み進めてしまった。
『皆には好かれるが好きな人には好かれない。』
『皆には嫌われるが好きな人には好かれる。』
「愛の国、フランス様は皆に好かれる、だよねっ！」
特に考えずに上のボタンを押した。押してしまった。


「Bonjour！おはよぉ！」
次の日、フランスは会社に来ていた。
もちろん仕事をするためだ。
しかし、今日は皆の反応が違った。
「hey！フランス。今日も、カ、カッコいいな､､､\」
アメリカが照れてフランスを誉めている。
「Helloフランスさん！兄さんばかりじゃなく、僕にも　かまってよ」
いつもはイギリスラブのカナダがフランスに抱きついてくる。
「フランス〜！だいすきなんねぇー」
ドイツ大好きなイタリアがバックハグをしてくる。

なんで？どうゆうこと？
グルグルと頭の中が混乱する。
その時、ハッとフランスは思い出した。
昨日の選択を。
「どうしよ､､､」
さあっと顔が青くなる。
好きな人には嫌われると言うことはフランスはイギリスに嫌われると言うことだ。
その時
「Hello」
澄んだ声が聞こえる。
「イギリス､､､」
フランスの思い人、イギリスだった。