銀行強盗してみた
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銀行強盗
私は銀行強盗になりたい。一攫千金を狙うためである。 では、銀行強盗はどんな仕事なのだろうか。簡単に言うと銀行から金品を奪う仕事である。 意外とよく知らない者も多いのではないだろうか。平均年収はどの位かというと一年目で 2 億円、ベテランで 15 億円である。そんなにうまい話はないだろう、と言う者もいるだろう。 実はその通りである。必要経費はそこまで高くない。刃物又はピストル、フェラーリ(普通 の車でも可)、大きな袋、覆面など諸々で一千万円であり、年収と比べれば断然安い。 問題なのは作業に手際の良さが強く求められることである。最長でも 10 分で終わらせな ければ警察が来てしまう。ここで有名な 著「銀行強盗」の文章を参考に強盗マニュアルを作ってみよう。①ガラスを割って銀行に侵入する。②小柄な者をすばやく探し出し、 ナイフや統を突き付ける。③怒鳴り散らし、金銭を要求する。④もしピストルを持っている なら一瞬のうちに防犯カメラを破壊する。⑤金を早くつめるよう催促し、逃げるための車も 用意させる。⑥人質と一緒に逃亡書かれていることは至極簡単であるが、実際は場数を踏ま ないと上達しない。 そこで、大学で座学はもちろん実践形式で学ぶ必要がある。銀行強盗を学べるのは東京金 融大学や日本経済大学で前者は特におすすめである。座学では銀行強盗の失敗例(銀行強盗 中にトイレに行きたくなってトイレを借りてしまい、トイレに閉じこめられたなど)や細かいテクニックなど銀行強盗に関するほぼ全ての知識を得ることができ、実践も現実に近い 設定で行われ、本物の銀行で行われることもある。そして毎年 220 名ほどの優秀な銀行強 盗が輩出され、世界で幅広く活濯している。 私が思うに、銀行強盗には人生で大切なことが詰まっている。まず、どの銀行を選ぶかど う襲撃するかというような計画性、人質を殺さない思いやり、怒鳴り散らす勇気、てきぱき と指示を出すリーダーシップ、人から目を離さない集中力、不測の事態に対応する冷静さ… 私が思うに銀行強盗は人生であり、人生は銀行強盗である。 しかし、銀行強盗はどうやら犯罪のようである。こんなに人生そのものな仕事はないのに ひどい仕打ちである。聖書にこう書いてある。「石を投げなさい。人が死ぬでしょう。物が 壊れるでしょう。そしてあなたは弁償するでしょう。」さっぱり意味が分からないが、銀行 強盗を肯定しているに違いない。つまり、キリスト教徒とユダヤ教徒とイスラム教徒が味方 ということである。 最後に有名な銀行強盗のインタビューを紹介して終わろう。Q銀行強盗はただの犯罪で は?A銀行強盗は銀行が強盗することです。つまり、強盗をしているのは銀行の側であって 私たちではありません。私たちはむしろ私たちの人生全てを賭けて銀行に挑んでいるのです
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