二次創作
《 洒落怖怪異パロ 》 ⚠ 怪異ですか ? 駆逐します 。
ー ー ー
もう抵抗する気力も無くなったのか 、
幽霊 __ [漢字]基[/漢字][ふりがな]もとい[/ふりがな] 、 ミミは寝転がったまま天を仰いだ 。
柚 「 ( 流石に踏み付けたままやと可哀想か … ) 」
そう思い至り 、 警戒しつつも足を退ける 。
やはりミミは動こうとしない 。
切り落とされた両腕からは血が流れているが 、 さっきよりは勢いが減っていた 。
やはり怪異だからか 、 再生も早いのだろう 。
ミミはゆっくりと目を閉じて 、 口を開いた 。
ミミ 「 __ 僕が 、 中学生のときの話なんだけどね 」
ー ー ー
【 ミミ side 】
? 「 __ ちゃん ! 早く早く 〜 ! 」
? 「 はいはい 、 待ってってば 」
僕が 、 まだ小さい頃 。
僕と仲が良かった 、 ヒナって子が居たの 。
僕たちは家が近いのもあって 、 沢山一緒に遊んでたんだ 。
学校でも話して 、 家に帰るまでの道でも話して 。
毎日楽しかったなあ 。
ミミ 「 ヒナちゃん 、 早く行こ ! 」
ヒナ 「 うん ! 」
__ あの日 、 僕があんなことを言い出さなければ 。
中学二年生頃だったかな 。
良く晴れた夏の日だった 。
近くに空き家の豪邸があるという噂を聞き付け 、
僕たちは一緒に行ってみようと話していたのだった 。
ミミ 「 ここかあ … 」
噂通りの豪邸だった 。
空き家とは思えないほど美しく 、
手入れの行き届いた家だった 。
ヒナ 「 わあ … ! ねえミミちゃん 、 早く入ろう ! 」
始めはやれやれといった様子だったヒナちゃんも 、
家を見た途端 目をきらきらと輝かせた 。
重々しい両開きの扉を開け 、 恐る恐る中へと入る 。
視界が開けると同時に 、 大きなシャンデリアが見えた 。
そのまま視線を下げれば 、 左右に大きな階段が掛けられていた 。
ミミ 「 わ ~ … 」
ヒナ 「 すごい … 」
さっきから同じようなことしか言えていないが 、 言葉を無くすほど秀麗なのだ 。
初めて見る豪邸に心を躍らせ 、 僕たちはあちこちを見て回った 。
ミミ 「 あれ 、 もう外が暗くなってきたね 」
事件が起こったのは 、 遊び呆けた後のことだった 。
夜七時頃だろうか 。
夏だったせいで日が中々沈まず 、
門限を過ぎてしまったことにまったく気付かなかった 。
お母さんに怒られちゃうね 、 なんて話しながら
急いで階段を駆け下り 、 一階に着いた瞬間 。
ミミ 「 __ っヒナちゃん !! 」
シャンデリアが 、 ヒナちゃんの頭上から降ってきたのだ 。
助けようと走り寄ったが 、 奇しくもヒナちゃんはシャンデリアの下敷きになってしまった 。
__ あのときの記憶は 、 忘れたくても忘れられない 。
人が潰れる残酷な音 。
シャンデリアが散らばる破壊的な音 。
何も知らない鴉が鳴いた音 。
そして 、 僕の叫び声 。
如何して 、
如何して 。
何で
ヒナちゃんが 。
ああ 、
僕が
代わりに下敷きになっていれば ___
ヒナちゃんはぴくりとも動かなかった 。
手を握ってみても 、 だらだらと血が流れるだけ 。
目が開いたままだった 。
虚ろで 、 何も写していなかった 。
僕は罪悪感と喪失感に包まれながら 、 優しくヒナちゃんの瞼を下ろした 。
それ以降のことは覚えていない 。
気付いた時には 、 もうこの姿に成っていた 。
僕は屋敷に居たままで 、 壊れたシャンデリアは修復されていた 。
ヒナちゃんの遺体は何処にも見当たらなかった 。
面白半分で屋敷を見に来る人間は嫌いだ 。
僕たちもその一人だった訳だが 、 あんなことを経験してしまったら 。
邪魔者を排除する 。
或いは 、 人々を危険から遠ざけようとしたのかもしれない 。
理由が何にしろ 、 僕とヒナちゃんの不可侵領域に
土足で入られた気がして 、如何も許せなかった 。
__ だから 、 いっぱい人を殺したんだ 。
ー ー ー
《 柚 side 》
ミミはそこまで言うと 、 話は終わりだと言わんばかりに口を噤んだ 。
柚 「 要は 、 地縛霊になったっちゅうことやな 」
ミミ 「 多分ね 。 この能力も 、 [漢字]何時[/漢字][ふりがな]いつ[/ふりがな]の間にか身に付いてたし 」
成程 。
取り敢えず 、 今回の事件は怪異の仕業で間違いは無かった 。
だが …
柚 「 __ なんや 、 殺すの可哀想やなぁ 」
ミミ 「 … え ? 」
話をしている間に再生していた腕を[漢字]摩[/漢字][ふりがな]さす[/ふりがな]りながら 、 ミミは目を見開いた 。
柚 「 そや ! 上に頼んで生かして貰お ! 」
ミミ 「 … はああ ?? 」
もう抵抗する気力も無くなったのか 、
幽霊 __ [漢字]基[/漢字][ふりがな]もとい[/ふりがな] 、 ミミは寝転がったまま天を仰いだ 。
柚 「 ( 流石に踏み付けたままやと可哀想か … ) 」
そう思い至り 、 警戒しつつも足を退ける 。
やはりミミは動こうとしない 。
切り落とされた両腕からは血が流れているが 、 さっきよりは勢いが減っていた 。
やはり怪異だからか 、 再生も早いのだろう 。
ミミはゆっくりと目を閉じて 、 口を開いた 。
ミミ 「 __ 僕が 、 中学生のときの話なんだけどね 」
ー ー ー
【 ミミ side 】
? 「 __ ちゃん ! 早く早く 〜 ! 」
? 「 はいはい 、 待ってってば 」
僕が 、 まだ小さい頃 。
僕と仲が良かった 、 ヒナって子が居たの 。
僕たちは家が近いのもあって 、 沢山一緒に遊んでたんだ 。
学校でも話して 、 家に帰るまでの道でも話して 。
毎日楽しかったなあ 。
ミミ 「 ヒナちゃん 、 早く行こ ! 」
ヒナ 「 うん ! 」
__ あの日 、 僕があんなことを言い出さなければ 。
中学二年生頃だったかな 。
良く晴れた夏の日だった 。
近くに空き家の豪邸があるという噂を聞き付け 、
僕たちは一緒に行ってみようと話していたのだった 。
ミミ 「 ここかあ … 」
噂通りの豪邸だった 。
空き家とは思えないほど美しく 、
手入れの行き届いた家だった 。
ヒナ 「 わあ … ! ねえミミちゃん 、 早く入ろう ! 」
始めはやれやれといった様子だったヒナちゃんも 、
家を見た途端 目をきらきらと輝かせた 。
重々しい両開きの扉を開け 、 恐る恐る中へと入る 。
視界が開けると同時に 、 大きなシャンデリアが見えた 。
そのまま視線を下げれば 、 左右に大きな階段が掛けられていた 。
ミミ 「 わ ~ … 」
ヒナ 「 すごい … 」
さっきから同じようなことしか言えていないが 、 言葉を無くすほど秀麗なのだ 。
初めて見る豪邸に心を躍らせ 、 僕たちはあちこちを見て回った 。
ミミ 「 あれ 、 もう外が暗くなってきたね 」
事件が起こったのは 、 遊び呆けた後のことだった 。
夜七時頃だろうか 。
夏だったせいで日が中々沈まず 、
門限を過ぎてしまったことにまったく気付かなかった 。
お母さんに怒られちゃうね 、 なんて話しながら
急いで階段を駆け下り 、 一階に着いた瞬間 。
ミミ 「 __ っヒナちゃん !! 」
シャンデリアが 、 ヒナちゃんの頭上から降ってきたのだ 。
助けようと走り寄ったが 、 奇しくもヒナちゃんはシャンデリアの下敷きになってしまった 。
__ あのときの記憶は 、 忘れたくても忘れられない 。
人が潰れる残酷な音 。
シャンデリアが散らばる破壊的な音 。
何も知らない鴉が鳴いた音 。
そして 、 僕の叫び声 。
如何して 、
如何して 。
何で
ヒナちゃんが 。
ああ 、
僕が
代わりに下敷きになっていれば ___
ヒナちゃんはぴくりとも動かなかった 。
手を握ってみても 、 だらだらと血が流れるだけ 。
目が開いたままだった 。
虚ろで 、 何も写していなかった 。
僕は罪悪感と喪失感に包まれながら 、 優しくヒナちゃんの瞼を下ろした 。
それ以降のことは覚えていない 。
気付いた時には 、 もうこの姿に成っていた 。
僕は屋敷に居たままで 、 壊れたシャンデリアは修復されていた 。
ヒナちゃんの遺体は何処にも見当たらなかった 。
面白半分で屋敷を見に来る人間は嫌いだ 。
僕たちもその一人だった訳だが 、 あんなことを経験してしまったら 。
邪魔者を排除する 。
或いは 、 人々を危険から遠ざけようとしたのかもしれない 。
理由が何にしろ 、 僕とヒナちゃんの不可侵領域に
土足で入られた気がして 、如何も許せなかった 。
__ だから 、 いっぱい人を殺したんだ 。
ー ー ー
《 柚 side 》
ミミはそこまで言うと 、 話は終わりだと言わんばかりに口を噤んだ 。
柚 「 要は 、 地縛霊になったっちゅうことやな 」
ミミ 「 多分ね 。 この能力も 、 [漢字]何時[/漢字][ふりがな]いつ[/ふりがな]の間にか身に付いてたし 」
成程 。
取り敢えず 、 今回の事件は怪異の仕業で間違いは無かった 。
だが …
柚 「 __ なんや 、 殺すの可哀想やなぁ 」
ミミ 「 … え ? 」
話をしている間に再生していた腕を[漢字]摩[/漢字][ふりがな]さす[/ふりがな]りながら 、 ミミは目を見開いた 。
柚 「 そや ! 上に頼んで生かして貰お ! 」
ミミ 「 … はああ ?? 」