獄卒の復讐劇
_______薄暗い光の届かない倉庫の中央にある椅子に誰かが縛られている
??「………………ン……………?…どこだ,ここ?」
??「ヤァ,オメザメカイ?」
ひょっとこのお面を被り黒のフード付きローブに身を纏う怪しげな不審者が足音を近づける
??「誰だテメェ,近付くんじゃねぇ!!」
??「………ソウダナ,レイギハダイジダナ。橙裂 空良………ナントナノルノ
ガタダシイカハワカランガカリトシテ‟ウィッチ"トデモヨンデクレ…」
空良「…………俺に何の用だ?…………」
ウィッチ「ハナシガハヤクテタスカルヨキミニハ"人質"二ナッテモラウ」
空良「…人質ィ?…」
ウィッチ「アア,ソウダ。リアン・ファミリアハオオキクナリスギタンダ,ユエ
ニ人質トイウシュダンヲトリ壊滅サセル……仲間なら助けに来る
と見込んでの作戦ダ」
空良「……………残念だったな,その作戦無に帰すだけだ………」
ウィッチ「トイウト?」
空良「…………俺とあの組織は利害関係だけで繋がってただけで仲間意識なん
てねぇよ,俺は俺で勝手にやってただけだ。取る人質を間違えた時点で
テメェの敗北は決まったんだよ,雑魚は馬鹿しかいねぇのかよ………」
ウィッチ「…ソレハ君の中での話ダロ?」
空良「………あ?」
ウィッチ「ダッテ,利害関係だけなら職務中にゲームしてても許されない……
なのに君はそれを許されている。ましてや訓練そっちのけでやって
ても咎めるどころか暖かい目で見守られるだけだ,それどころか任務
よりゲームを優先しても咎められたことはないだろう?」
空良「…呆れて何も言ってないだけだろ…」
ウィッチ「ナレバイマゴロホカニノリカエテイルダロウ,ダガマダ組織に居る…
ナゼダ?」
空良「…他が雑魚で使えないからってだけで他が見つかれば乗り換えるだろ」
ウィッチ「ホウ,デハ少し不思議な話をしようか…」
空良「…不思議な話?…」
ウィッチ「アア。オトギバナシダトオモッテキイテクレレバソレデイイ………
アルムラニ不仲な双子が居た…兄は優しく色んな人に手を差し伸べ
村中の者から信頼され,弟はやんちゃで暴力的でいつも騒動の中心に
いた。勿論と言うべきか村中のほとんどの者たちから嫌われた____________________そんな双子は本当は不仲ではなかった
兄[大丈夫か?]
弟[これくらい何てことねぇよ…]
やんちゃした弟をいつも心配していち早く駆け付けていたのは兄だった
兄[………やり過ぎは良くない……]
そして咎めずに優しく注意しながら傷の手当てをしていた
兄[無茶をしすぎてお前が死んだら元も子もない……]
弟[………別に,死んだって村民からしたら願ったり叶ったりだろ……]
兄[俺が良くないんだ!!]
珍しく大声で叫んだ兄に一瞬怯んだ弟は肩を震わせた
兄[お前が何しようと!俺にとって大切な一人の弟なんだよッ!!……]
そんな言葉が地震かのように弟の心へと轟く,だが完全には届かなかった
弟[………………………どうせ,兄貴も上辺だけだろ。父さんも母さんも…]
その場は沈黙だけが過ぎ去って数年と月日が経って事件が起きた
弟[・・・・・・・・・・・・・・兄,ちゃん?・・・・・・・・・・・]
兄が家の近くの河原でボコボコにされていた,骨も何本か折られて制服も切られ
た跡がいくつもあった。挙句の果てには根性焼きに銃創,しかもちゃんと急所を
狙っての一発だった。縛られていた痕跡は見つからず抵抗した痕跡すらも見つからなかった。
弟[すいません,三丁目の近くにある山南美橋下の河原に一台お願いします…]
冷静に救急へと連絡できたのは理解が追い付かないことによるものなのか現実を理解した上でそもそも自分には兄という存在が下らないものだったからなのかは分からない,ただただ後者であれと願うばかりで兄を見つめていた
=病院=
医者[残念ですが………お兄さんは,もう………]
母[そんなッ゛]
父[お前がいたからだ!!お前が不良だから!!俺たちの子を返せよ!!!悪魔が!!!!!!!]
弟(俺も………なんて,言っても無駄か。俺が不良だから?悪魔だから?下らな)
内心ではそう思いつつ震える手と心から目を背けて病院を後にしていつも以上に暴れまわり破壊の限りを尽くして数日と経った日ようやく理解した
弟(そうか,俺にとって……兄貴は理解者であり唯一無二の大切な人だったのか)
理解してももう戻らない月日に絶望して心の底からやっと大粒の涙が流れた
ウィッチ「弟は両親に最初から愛されておらず兄は最初から愛されていた」
空良「…つまりなんだ?何が言いたい?」
ウィッチ「愛されなかったという環境が双子を分けたのかはたまた弟の素行不
良が人生をわけたのか…………どっちだと思う?」
空良「…」
ウィッチ「答えない,か。ま…それもありだけど本題はそこじゃない,君の物語
と今話した物語……………どこかしらに絆があったと思うかい?」
空良「…あったところで何が変わる?」
ウィッチ「サァ?少なくとも何かは変わったんじゃない?」
空良「絆がなんだよ!!上辺だけのもんだろ!!」
ウィッチ「ザンネンダ,君は気付かないふりを続けているだけだ」
空良「どうせ,絆があったって人生は変わんねぇだろ!!」
ウィッチ「………………………」
空良「結局どいつもこいつも!!!」
ウィッチ「ウソシカミセラレナカッタノカ?違うだろ………」
そこからしばらく空良が色んな事を叫び続けて一時間近く過ぎた頃
空良「……こんなことしたって意味ねぇぞ……」
息を切らしながら力尽きたように再度ウィッチに問いかける
ウィッチ「あるさ,君には分からないだろうけど」
~一方その頃~
蒼介「何も情報がない?」
如狼「………ええ,今のところ吾輩からは何も言えませんな………」
蒼介「…………誰から口止めを?」
如狼「それも言えませんな,これも若造のための力添えですので………」
蒼介「せめて俺くらいには教えてほしいものだよ。ボスが知ってないと狂って
しまう計画だってあるだろうし,ボスならある程度の制御と誘導もできる
………これ以上に有能な人材はいないと思うけど?………」
如狼「…………しばしお時間をいただければ…」
蒼介「……分かった……ここで待ってるよ………」
如狼「_______________________________」
どこかに電話をかけて何かを聞いている如狼を横目に部下の報告書に目を通しながらここ最近の治安の悪さにため息を零す
蒼介「(最近多いんだよね,悪徳商売屋みたいな連中…大きな被害も無いし……)
……様子見が一番かな,触らぬ神に祟りなしって言うし…」
電話を終えて戻ってきた如狼に先ほどの回答を促す
如狼「………許可も出ましたので計画の詳細を教えますがなるべく他言無用で
お願いします……」
蒼介「………分かった。それで,どういうこと?」
如狼「………実は__________________________」
蒼介「……………………………ああ,なるほど。そういうことか…………………
まったく,手の込んだことをしてくれるね。せめて事前に相談くらいはし
てほしかったかな…………とりあえず,三日後の報告は手筈通りに進行さ
せればいい?」
如狼「ええ,任せました…………」
蒼介「了解…………」
=三日後=
蒼介「…………それじゃ,報告といこうか。三日前から如狼にお願いしてた案件
だけど嬉しい報告としては空良が裏切ってないって話だけど嫌な報告は
空良が何らかの組織に誘拐されたということ,現状としては組織を調べて
もらってるけど数日はかかるらしい。最悪の場合を考えた方がいいかも
しれない…………………報告は以上,各自鍛錬やら業務やら任務やらに励
むこと。それじゃ,解散!」
解散してそれぞれが移動する。龍生は自分の執務室へつくと壁を思いっきり殴った。壁は凹みパラパラと破片が崩れて散っていく
龍生「クソッ"…………許すまじ,空良を誘拐するとは死すべき有罪者達だ…」
怒りのままに執務室を後にして鍛錬場へと向かう龍生の心には何があるのだろうか。仲間を誘拐されたことへの怒り?可愛がっていた弟分を誘拐された怒り?それとも……………………………
??「………………ン……………?…どこだ,ここ?」
??「ヤァ,オメザメカイ?」
ひょっとこのお面を被り黒のフード付きローブに身を纏う怪しげな不審者が足音を近づける
??「誰だテメェ,近付くんじゃねぇ!!」
??「………ソウダナ,レイギハダイジダナ。橙裂 空良………ナントナノルノ
ガタダシイカハワカランガカリトシテ‟ウィッチ"トデモヨンデクレ…」
空良「…………俺に何の用だ?…………」
ウィッチ「ハナシガハヤクテタスカルヨキミニハ"人質"二ナッテモラウ」
空良「…人質ィ?…」
ウィッチ「アア,ソウダ。リアン・ファミリアハオオキクナリスギタンダ,ユエ
ニ人質トイウシュダンヲトリ壊滅サセル……仲間なら助けに来る
と見込んでの作戦ダ」
空良「……………残念だったな,その作戦無に帰すだけだ………」
ウィッチ「トイウト?」
空良「…………俺とあの組織は利害関係だけで繋がってただけで仲間意識なん
てねぇよ,俺は俺で勝手にやってただけだ。取る人質を間違えた時点で
テメェの敗北は決まったんだよ,雑魚は馬鹿しかいねぇのかよ………」
ウィッチ「…ソレハ君の中での話ダロ?」
空良「………あ?」
ウィッチ「ダッテ,利害関係だけなら職務中にゲームしてても許されない……
なのに君はそれを許されている。ましてや訓練そっちのけでやって
ても咎めるどころか暖かい目で見守られるだけだ,それどころか任務
よりゲームを優先しても咎められたことはないだろう?」
空良「…呆れて何も言ってないだけだろ…」
ウィッチ「ナレバイマゴロホカニノリカエテイルダロウ,ダガマダ組織に居る…
ナゼダ?」
空良「…他が雑魚で使えないからってだけで他が見つかれば乗り換えるだろ」
ウィッチ「ホウ,デハ少し不思議な話をしようか…」
空良「…不思議な話?…」
ウィッチ「アア。オトギバナシダトオモッテキイテクレレバソレデイイ………
アルムラニ不仲な双子が居た…兄は優しく色んな人に手を差し伸べ
村中の者から信頼され,弟はやんちゃで暴力的でいつも騒動の中心に
いた。勿論と言うべきか村中のほとんどの者たちから嫌われた____________________そんな双子は本当は不仲ではなかった
兄[大丈夫か?]
弟[これくらい何てことねぇよ…]
やんちゃした弟をいつも心配していち早く駆け付けていたのは兄だった
兄[………やり過ぎは良くない……]
そして咎めずに優しく注意しながら傷の手当てをしていた
兄[無茶をしすぎてお前が死んだら元も子もない……]
弟[………別に,死んだって村民からしたら願ったり叶ったりだろ……]
兄[俺が良くないんだ!!]
珍しく大声で叫んだ兄に一瞬怯んだ弟は肩を震わせた
兄[お前が何しようと!俺にとって大切な一人の弟なんだよッ!!……]
そんな言葉が地震かのように弟の心へと轟く,だが完全には届かなかった
弟[………………………どうせ,兄貴も上辺だけだろ。父さんも母さんも…]
その場は沈黙だけが過ぎ去って数年と月日が経って事件が起きた
弟[・・・・・・・・・・・・・・兄,ちゃん?・・・・・・・・・・・]
兄が家の近くの河原でボコボコにされていた,骨も何本か折られて制服も切られ
た跡がいくつもあった。挙句の果てには根性焼きに銃創,しかもちゃんと急所を
狙っての一発だった。縛られていた痕跡は見つからず抵抗した痕跡すらも見つからなかった。
弟[すいません,三丁目の近くにある山南美橋下の河原に一台お願いします…]
冷静に救急へと連絡できたのは理解が追い付かないことによるものなのか現実を理解した上でそもそも自分には兄という存在が下らないものだったからなのかは分からない,ただただ後者であれと願うばかりで兄を見つめていた
=病院=
医者[残念ですが………お兄さんは,もう………]
母[そんなッ゛]
父[お前がいたからだ!!お前が不良だから!!俺たちの子を返せよ!!!悪魔が!!!!!!!]
弟(俺も………なんて,言っても無駄か。俺が不良だから?悪魔だから?下らな)
内心ではそう思いつつ震える手と心から目を背けて病院を後にしていつも以上に暴れまわり破壊の限りを尽くして数日と経った日ようやく理解した
弟(そうか,俺にとって……兄貴は理解者であり唯一無二の大切な人だったのか)
理解してももう戻らない月日に絶望して心の底からやっと大粒の涙が流れた
ウィッチ「弟は両親に最初から愛されておらず兄は最初から愛されていた」
空良「…つまりなんだ?何が言いたい?」
ウィッチ「愛されなかったという環境が双子を分けたのかはたまた弟の素行不
良が人生をわけたのか…………どっちだと思う?」
空良「…」
ウィッチ「答えない,か。ま…それもありだけど本題はそこじゃない,君の物語
と今話した物語……………どこかしらに絆があったと思うかい?」
空良「…あったところで何が変わる?」
ウィッチ「サァ?少なくとも何かは変わったんじゃない?」
空良「絆がなんだよ!!上辺だけのもんだろ!!」
ウィッチ「ザンネンダ,君は気付かないふりを続けているだけだ」
空良「どうせ,絆があったって人生は変わんねぇだろ!!」
ウィッチ「………………………」
空良「結局どいつもこいつも!!!」
ウィッチ「ウソシカミセラレナカッタノカ?違うだろ………」
そこからしばらく空良が色んな事を叫び続けて一時間近く過ぎた頃
空良「……こんなことしたって意味ねぇぞ……」
息を切らしながら力尽きたように再度ウィッチに問いかける
ウィッチ「あるさ,君には分からないだろうけど」
~一方その頃~
蒼介「何も情報がない?」
如狼「………ええ,今のところ吾輩からは何も言えませんな………」
蒼介「…………誰から口止めを?」
如狼「それも言えませんな,これも若造のための力添えですので………」
蒼介「せめて俺くらいには教えてほしいものだよ。ボスが知ってないと狂って
しまう計画だってあるだろうし,ボスならある程度の制御と誘導もできる
………これ以上に有能な人材はいないと思うけど?………」
如狼「…………しばしお時間をいただければ…」
蒼介「……分かった……ここで待ってるよ………」
如狼「_______________________________」
どこかに電話をかけて何かを聞いている如狼を横目に部下の報告書に目を通しながらここ最近の治安の悪さにため息を零す
蒼介「(最近多いんだよね,悪徳商売屋みたいな連中…大きな被害も無いし……)
……様子見が一番かな,触らぬ神に祟りなしって言うし…」
電話を終えて戻ってきた如狼に先ほどの回答を促す
如狼「………許可も出ましたので計画の詳細を教えますがなるべく他言無用で
お願いします……」
蒼介「………分かった。それで,どういうこと?」
如狼「………実は__________________________」
蒼介「……………………………ああ,なるほど。そういうことか…………………
まったく,手の込んだことをしてくれるね。せめて事前に相談くらいはし
てほしかったかな…………とりあえず,三日後の報告は手筈通りに進行さ
せればいい?」
如狼「ええ,任せました…………」
蒼介「了解…………」
=三日後=
蒼介「…………それじゃ,報告といこうか。三日前から如狼にお願いしてた案件
だけど嬉しい報告としては空良が裏切ってないって話だけど嫌な報告は
空良が何らかの組織に誘拐されたということ,現状としては組織を調べて
もらってるけど数日はかかるらしい。最悪の場合を考えた方がいいかも
しれない…………………報告は以上,各自鍛錬やら業務やら任務やらに励
むこと。それじゃ,解散!」
解散してそれぞれが移動する。龍生は自分の執務室へつくと壁を思いっきり殴った。壁は凹みパラパラと破片が崩れて散っていく
龍生「クソッ"…………許すまじ,空良を誘拐するとは死すべき有罪者達だ…」
怒りのままに執務室を後にして鍛錬場へと向かう龍生の心には何があるのだろうか。仲間を誘拐されたことへの怒り?可愛がっていた弟分を誘拐された怒り?それとも……………………………