- 閲覧前にご確認ください -

しばらくは投稿頻度低いと思うので
安定するまではご理解下さい

文字サイズ変更

獄卒の復讐劇

#6

第一章〈証明せよ,その覚悟〉

 廊下に響く一人の足音が一つの部屋の前に来る
龍生「空良,この前のゲームだが……………任務に出向いているのか?」
 滅多に仕事中執務室を出ない空良の部屋には静けさがあった
龍生「………いや,この時間帯はいつも執務室でゲームをしている筈だ。
        ____________急を要する任務があったのか?」
 その時,部屋にノック音が礼儀正しく響く
龍生「……どうした?残念だが空良ならいないが………」
 扉を開けて相手を確認して空良が不在であることを伝える
??「…そうでしたか,一応昨日の部下たちの報告書をまとめたものの確認をと
   思ったのですが…………出直すことにします。新作のゲームカセット
   を買いに出かけたのでしょう,せめて一言ほしかったですけど……」
龍生「空良が興味を持ちそうなゲームの発売日は今日じゃない筈だが…
   気でも変わったのだろうか?報告書なら俺が目を通そう……」
??「いえいえ,龍生幹部のお手を煩わせるわけにいきません。なにより
   空良幹部にも事務的なことをやらせないといけないので…………」
龍生「………そうか,だがそれでやるとは思えん。そなたに丸投げするだろう
   それで苦労しているのはそなた自身だろう?凪徒よ………」
凪徒「…………………痛いところを突きますね。そうだとしても事務的なこと
   をやらせて少しでも事務作業だとか交渉だとかをはかどらせて戦闘や
   ゲーム以外にも興味のでるものを見つけてほしいんです。そして
   少しでも豊かで楽しい人生を送ってほしいので何があっても誰に
   言われようともこの方針を変更させる気はありません……………」
 壊れたオモチャを愛おしそうに修理するかのような曇りなき眼を執務机の
 方へと向けて暖かな静寂を運んでくる
龍生「………………………………………そうか…………」
 嘘偽りなどありはしない暖かな静寂の空間に一言呟いてへやを後にする
 龍生の背中はどこか寂しさを纏っているようだった
                =数日後=
龍生「………………………流石におかしい……………」
 ここ数日,姿の見えない空良に不安を覚えてそんな言葉をもらした時だった
??「やはりこちらに居ったか,今から緊急で会議を開くそうだ。行くぞ……」
龍生「だが空良が」
??「その空良についてじゃ………最悪組織としてのメンツを考えた判断が
   下されるやもしれんぞ…………………」
龍生「………………………」
              ~会議室~
蒼介「………遅かったね,龍生……」
??「よ!龍生!空いてる日あるか?また稽古してほしいんだけど……」
龍生「………………会議次第ではあるが明日は空いている…」
??「そっか!なら適当な時間に邪魔しに行くから執務室いろよー?」
龍生「分かった………」
??「桃也,会議が始まるのだからそういうのは後にしてくれ……」
桃也「別にいいじゃねぇーか,俺がいつ誰と稽古の約束しようと関係ねぇだろ」
??「そうだろうがTPOはわきまえろということだ。お子様には難しいか…」
桃也「ンだゴラ,最後のセリフもう一回言ってみろ(#^ω^)」
??「何だ?耳は老いているのか?なんとも不便な体じゃなー………耳は老人
   で中身はお子様とは………」
桃也「っし,半殺しにしてやる。春斗に稽古してやらねぇとだなァ(# ゚Д゚)」
春斗「ん?逆にいつもやられてわめいているのはそちだったろう?」
桃也「今日という今日は許さねぇ!」
??「はいはい,やめやめ。これじゃ会議始められんよ?桃也は会議の時私情
   挟まんで,会議は組織として大事なことを話し合う時間やから後にして
   くれん?」
桃也「………スマン…」
??「分かったらいいんよ,次から気を付けてな!春斗はいい加減桃也を
   からかわんこと,言うてることはあってるんやけどそれで言い合いに
   なったら元も子もないやろ?」
春斗「…………申し訳ない,瞬矢よ………」
瞬矢「分かればええんよ,次から会議の時は言動に気を付けること!ええな?」
桃也・春斗「……ハイ……」
瞬矢「よし!!」
龍生「……………喧嘩両成敗,か…………」
 そこから少しわちゃわちゃと空気が和んだ数分傍観していた蒼介が口を開く
蒼介「………………さて,と…………そろそろ本題に移ろうか………」
 蒼介が言葉を放つと先ほどまで和んでいた空気がピリピリとした空気へと
 変わりそれぞれの顔つきも真剣なものへと変わった
蒼介「…………最近,ここ数日空良がいないことについてだけど誰も居場所を
   知らないとなると裏切りの可能性も否定できないけどどちらにせよだし
   何かしらの対策を立てないといけない……何か案はある?」
龍生「空良が裏切るとは思えん,何かあると考えた方が良いのではないか?」
蒼介「…………龍生,気持ちは分かるよ。でも組織として考えると数日連絡も
   無しに消息を絶っているとなれば先に出るのは裏切りの可能性なんだ。
   仮に拉致の線だったとして空良が負けるとは思えないし合間に連絡は
   すると思うんだ,なんだかんだまじめな奴だから報連相は怠らないし」
龍生「……………」
蒼介「………………となると裏切りの可能性が高いよねって話だけど…………
   何より,空良はそもそも組織には協力的じゃないし利害関係しかないから
   ほかの組織と利害が一致すればこの組織を捨てるかもしれない………
   どれもこれも可能性としてだから真意がどうかは分からない……………
   だからどうするかって意見を聞いてまとめようかと思ったけど…」
瞬矢「ほな三日間調べて何も出てこんかったら処罰を考えるっちゅーのはどや
   ?………ここの情報力ㇾべチやし三日間で少しは出て来るやろ……」
桃也「それでいいんじゃね?」
春斗「…………そうじゃな,名案じゃと思うが………」
龍生「…………………………………そうだな…………」
蒼介「……いいの?本当に裏切ってたらその時がだいぶつらいと思うけど…」
瞬矢「まさか…あのゲーマーがここ以外でええ組織なんて見つけられんと思う
   けどな,そん時はそん時でゲーム関連で脅されてたりとかやろwww」
蒼介「…そうだね,そうだよね。とりあえず如狼に話を持ち掛けてみるよ………
   ていうか凪徒喋んなかったけどどうかした?」
凪徒「いえ………ただ,なんか緊迫した空気に慣れないのとどのタイミングで
   会話に入ればいいか分からず………」
蒼介「アハハ………仕方ないよ,それくらい重要な話だって皆が思ってるからで
   それは空良を信頼している証拠でもあるんだから……何かと苦労する
   だろうけどこれからもよろしくしてあげて,空良と………」
凪徒「……………そうですね,できるのなら今後もよろしくやりたいです……」
蒼介「………こっちとしてはしてくれると嬉しいかな…」
凪徒「…………なんか,ボスお父さんですね……」
蒼介「…そうかな?」
凪徒「はい,瞬矢幹部がお母さんで龍生幹部が長男,春斗幹部は次男,桃也幹部は
   三男,空良幹部が末っ子で…………そんな家庭ならきっと誰もが羨むよう
   な幸せな空間がどこでも展開できてしまうのでしょう…………」
蒼介「…………どうだろう?人間誰しも隠し事はある,表面上はそれを出さずに
   上手くやってたけど必ず綻んでそこから容易く壊れてしまうかもよ?」
凪徒「その綻んだ場所すら皆で修復してしまうでしょう__貴方方は……」
蒼介「………………………そこに凪徒はいないの?」
凪徒「………妄想の話に妄想した本人がいるというのはどうもおかしな話だと
   思いますが………………」
蒼介「そう?妄想した未来の話に自分はいるし自分視点の妄想もあるし
         ___________いてもいいと思うよ,俺は……」
凪徒「………」
             





             

作者メッセージ

空良ピンチ!!裏切りなのか,拉致なのかそしてどんな結末が待ち受けるのか

考察,違和感,誤字脱字などありましたら是非コメントしてお聞かせ下さい!


            《次回予告》
「絆がなんだよ!!上辺だけのもんだろ!!」
                    「ザンネンダ」
「結局どいつもこいつも!!!」
                「ウソシカミセラレナカッタノカ?」
「こんなことしたって意味ねぇぞ」
              「アルサ,キミニハワカラナイダロウケド」

2025/11/23 20:39

クロト ID:≫ 0kyn3ST7KiGb.
続きを執筆
小説を編集

パスワードをおぼえている場合はご自分で小説を削除してください。(削除方法
自分で削除するのは面倒くさい、忍びない、自分の責任にしたくない、などの理由で削除を依頼するのは絶対におやめください。

→本当に小説のパスワードを忘れてしまった
▼小説の削除を依頼する

小説削除依頼フォーム

お名前 ※必須
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
削除の理由 ※必須

なぜこの小説の削除を依頼したいですか

ご自分で投稿した小説ですか? ※必須

この小説は、あなたが投稿した小説で間違いありませんか?

削除後に復旧はできません※必須

削除したあとに復旧はできません。クレームも受け付けません。

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL
/ 6

コメント
[0]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL